次々世代Shark Bay、チップセット統合、ワンチップ化へ
IntelやAMDの開発歴史を見ると、微細化と共につまみ食いするようにチップセット機能をCPUに統合していってますが、来年登場のShark Bayではチップセットを飲み込みます。Shark Bayと前世代の最大の違いはパッケージ構成だ。(略)
デュアルコアは2チップ構成に加え、ULV版(超低電圧版)改めULT版(Ultrabook向けの意味)に関しては1チップ構成のパッケージが用意される。
ただし、この1チップは、CPUとチップセットをネイティブで統合したものではなく、あくまでサブ基板上に2つのダイが載るMCMの形で提供されることになるという。
→ 笠原一輝: Haswellが作り出す新しいデジタルデバイス市場
MCMはこういうのです。
“MCM”(Multi-chip module)例
■ チップセット統合のその先
さらにその先には“DRAMの統合”が予想されています。
同じダイに統合されるのか、貫通ビアで積層されるのか。方法はいくつかあります。
→ 後藤弘茂: そしてCPUはDRAMダイも統合する
ハイエンド志向(Core i系)の設計なら、DRAM丸呑みではなく外部DRAMも念頭に、高速DRAMとして使われるでしょうし、
→ 北森瓦版 - “Haswell”はCPUとGPUで共有するL4キャッシュを有する・・・らしい
ローエンド向け(Atom系)なら単純に部品点数の削減というメリットがあります。
メインプロセッサ+多少のフラッシュメモリで動くことになります。
典型的な“PC”ではないですが、Apple TVなどは外付DRAMが載っておらず(ワンパッケージ化されたApple A5)、DRAM統合時代を先取りするデザインになっています。
→ AppleTVのHack - iPod LOVE
搭載されているチップ
基板表
・ Apple A5 (Single Core) ARMプロセッサ
・ 東芝製 8GB フラッシュメモリ
・ ブロードコム BCM4330 無線LANチップ
・ Apple 343S0479
・ Apple 338S1040
基板裏
・ SMSC LAN9730 USBコントローラー
・ V301
・ DELTA 8456E-R
・ 54418
・ TXC Mn40 25.000
すんごいシンプルです(写真は基板表)。
→ Apple TV 3rd Generation Teardown - iFixit
一般ユーザーが普通に使うパソコンとしては難しいかもしれませんが、Apple TVのような低スペックで1万円を切る x86 PCなんてのが1ジャンルを築くかもしれません。そういえば、昔拡張カード型のパソコンや、5インチベイに内蔵するパソコンなんてのがあったような。
ただ、そこは既にARMのテリトリーなので、商売としては大変でしょうね。
→ カードサイズPC " Raspberry Pi " 国内でも近日発売、3400円 - Engadget Japanese