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iPadは世代が新しくなるほど、低容量モデルへ人気がシフト
NANDフラッシュの需要にまつわるお話。実は世代が新しくなるほど最低容量の16GBモデルの構成比が高まっている。クラウドサービスの普及によりデータをローカルに保存しておく必要性が薄まったことや、家庭内での利用が中心で大容量メモリーが不要だと考える人が増加したためだとみられる。
→ BCNがデジタル家電の販売状況を分析、新iPadの売れ筋に変化 - 日経トレンディネット
世代別販売台数構成比比較(日経トレ)
慣れたユーザーならクラウド当たり前で「WiFi 16GBモデル」を買うというのはわかりますが、全体で見てもこんな明確に16GBへ需要がシフトしているとは。
なので
販売台数↑ × 一台あたりのメモリ容量↑ = フラッシュメモリ需要激増↑↑
ではなく
販売台数↑ × 一台あたりのメモリ容量→ = フラッシュメモリ需要増↑
こうなっていくのかもしれません。
タブレット需要はNANDフラッシュ総需要の1割程度なので、これだけで将来のNAND需要は推し量られませんが、超大口顧客であるiPadの動向は興味深いです。
全世界で出荷されるNANDフラッシュのうち、タブレット端末向けの割合は、2011年の9%から、2015年には17%に増加する見込みだ。
→ タブレット向けNANDフラッシュの需要、2015年まではAppleがほぼ独占 - EE Times Japan
この話をさらに膨らますといずれPCにもこのトレンドが波及するかもしれません。2,3年後、CドライブのSSDが200GB、300GBが当たり前になり、日常作業的な不便が無くなったとき、それ以上容量が増えるか?という話です。
映画や書籍がクラウド化しいつでも閲覧可能になり、プライベートの写真や動画もPicasaのように条件付きで無制限にアップロードできるようになると、パソコン本体(外部ストレージでも構いませんが)にデータを貯め込んで管理するのは億劫という将来も考えられます。