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虫除けスプレーのリスク 忌避剤 DEET の規制とは
妻曰く「虫除けスプレーには毒性の強いディートが含まれていて、海外では発売禁止なんだって」
とハーブの先生が熱弁をふるっていたとのこと。
なんだそりゃ?と思い調べることに。

image: Repellents | Flickr - Photo Sharing!
■ 国内での動き
ディートとは虫除けの主成分である「N,N-ジエチル-m-トルアミド (N,N-Diethyl-meta-toluamide)」のこと。第2次世界大戦中にアメリカ陸軍が開発。細かな資料としては厚生省が公開している以下資料に文献等々載っている。
→ ディート (忌避剤) に関する検討会 (平成ー 7年8月) 資料
国民生活センターからは、消費者からの不安の声を拾い上げる形で厚生省にリスク再検討の要望が出されている。
→ 虫よけ剤-子供への使用について- (発表情報)_国民生活センター
■ 海外での動き
現状においてはカナダで濃度制限がかけられているものの、特に北米や欧州でDEETの全面的な禁止処置は取られていない。リスクの再検討がされたのは確か。欧州は現在進行形で
アメリカ環境保護庁のDEETページ
→ The Insect Repellent DEET | Pesticides | US EPA
カナダ保健省の虫除け剤のページ
→ It's Your Health - Insect Repellents [Health Canada, 2009]
カナダでの規制
- 濃度30%以上は発売禁止
- 12歳未満 濃度10%未満 1日3回
- 6ヶ月齢から2歳 10%未満 1日1回
- 6ヶ月齢未満は使わず、防虫ネットを推奨
あと子供が口に入れないようにする、目に付けないようにするなど、当たり前の話も載っています。ディートの濃度に関しては、濃くしても効果が強まるわけではなく持続時間が長くなるそうです。
日本では医薬品は12%。医薬部外品は4~11%とバラツキがあるとのこと。
■ 何事もほどほどに
先の先生はディートの代わりに虫が嫌うアロマの使用を推奨したそうです。
当然ながら、そのアロマの安全性は誰が担保してくれるのかという問題が頭をよぎります。
“茶のしずく石鹸” が最近の代表事例ですが、天然由来でも安全でないことは多々あります。
結論的には「何事もほどほどに」という話に落ち着くかと思います。