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シャープ低迷、すべての元凶は亀山第2工場

シャープ低迷の元凶はIGZO液晶を生産する亀山第2工場にあるとする記事。アップルからの受注が大幅に想定を下回ったとのこと。

特に、一時期より持ち直したとはいえ、新型液晶「IGZO」を生産する亀山第2工場の稼働低迷は深刻。アップルの「iPad」向けパネルの生産が伸び悩んでいる。金融機関は、「同工場が業績悪化のすべての元凶。稼働率は毎月チェックする」と気を緩めない。

 シャープの命運が決するのに、半年もかからない可能性もある。アップルは来年以降のiPad向けパネルの発注を、今秋以降、徐々に具体化すると見られる。いったん韓国勢に奪われた受注をシャープがどの程度取り返せるかが、最初のポイントだ。
 → 迷走シャープ、年内が勝負:日経ビジネスオンライン


IGZOは当初 2012年2月に量産出荷開始でしたが、大幅に遅れています。
 → 蹴茶: IFA 2012 シャープ IGZO展示 製品登場は2013年と説明 [9.4]

iPadだけでなく、iPhoneやMacBook Pro with Retinaにも IGZO採用の噂はありましたが、結局アップルによる採用事例は確認されてません。


■ iPad mini はどうなる

近日発表と噂される iPad miniにおいても、恒例行事的にIGZO採用の話はあります。
 → シャープのIGZOディスプレー搭載で250ドル:「iPad Mini」の噂 « WIRED.jp

一方で、シャープではなく、AUOとLGが iPad miniのディスプレイを請け負うという話も。
 → 蹴茶: AUO、iPad用7.85インチパネルを受注 2012年Q3ラウンチ [2012.3.6]

思い出すのは、奥田会長のインタビュー記事。

―― アイパッドの次モデルもIGZO化するとみているのか。

奥田会長
ある大手特定ユーザーはモデルが1つしかない。1つしかなかったらIGZOだけというわけにはいきませんよね。ただ、普通のPCメーカーは複数のモデルがある。それらが固まっていくと需要は拡大する。そういう流れが2013年の上期から生まれていくということだ。
 → 瀬戸際シャープ・奥田隆司社長を直撃――鴻海との提携、資金繰りは大丈夫か | 東洋経済


行間を読むなら、「そんな話は無い」ということになります。この一節、東洋経済サイトでは修正されており、iPadのくだりがばっさりカットになっています。なにが拙かったのか。


■ Intelとの提携話

Intelとの提携話も少し前に流れてましたが、すぐシャープが否定コメントを出しています。
 → シャープ、米インテルと業務提携に向け交渉中=関係筋 | Reuters
 → シャープ“9月危機説”とインテル報道の真相 - ZAKZAK

火のないところに何とやらで、話としてはありそうです。
7月末には Intel主催で台湾メーカーにIGZOパネルをPRしたりしてます。
 → 蹴茶: シャープ奥田会長、IGZOは2013年上期から需要拡大 [9.4]


関連
 → 蹴茶: シャープ、Foxconnと提携 狙いはIGZO? 自殺報道についても少々 [2012.3.28]
 → 蹴茶: 台湾のパネルメーカーもIGZOパネルを作れるが、歩留まりが悪い [12.31]