オンキヨー、PC事業迷走の果てに

オンキヨーの新型タブレットが記事になっています。
　→　オンキヨー、9.7型“Retina相当”で27,800円のタブレット -AV Watch
　→　オンキヨーが SlatePad シリーズ6機種を発表、Retina相当モデルも - Engadget

「IPS相当」という言い回しが話題になっていますが、実態はよりカオスな状況です。


オンキヨーではない

発売元となっている「オンキヨーデジタルソリューションズ」はオンキヨー社の連結子会社ではなく韓国モニュエル社が70％超を出資するMOL社（※）の子会社です。


出典: www.jp.onkyo.com/ir/ir_pdf/20121207Qwebkessan.pdf

※ Moneual Onkyo Lifestyle Inc.（韓国に設立）が間に挟まっていたので訂正。
　→　[PDF] 合弁会社の設立手続きの完了および 当社子会社の異動（株式譲渡）に関するお知らせ

形態としてはしばらくIBMブランドで商売していたLenovoに似てます。経営はモニュエル社が握ってますので、オンキヨーブランドでモニュエル社の家電を売ったりしています。
　→　オンキョーデジタル、韓国Moneual社のロボット掃除機を発売 - Tech-On！

オンキヨーの名前を冠していますが、オンキヨーではありません。



Google Play 非対応

上記の格安タブレットは「Google Play 非対応」というあまり嬉しくない仕様になっています。代わりに Tapnow Marketという別のアプリマーケットが用意されています。
　→　アンドロイド アプリのポータルページ - Tapnow

Tapnowのランキングを見ると、1位 Simeji、2位 壁紙ツール、3位 じゃらんというカオスさ。パズドラもLINEの姿もありません。買った人、満足できるでしょうか。


出典: Tapnow（タップナウ）

Tapnow Marketはアクセスポート社が運営していますが、同社社長である沈氏と翁氏はキングソフトの代表取締役社長でもあり、JWordの創業者でもあります。格安の源泉はおそらくはアクセスポートからのインセンティブだと思われます。



失敗に終わったソーテック買収

ソーテック買収時はオンキヨーも大きな期待を寄せてましたが、その後も業績に貢献することはなくフェードアウトすることになりそうです。ただ消えるだけならいいですが、上記のような製品を出していてはブランドを毀損するだけのように思うのですが、いいのでしょうかねぇ…


出典: www.jp.onkyo.com/ir/ir_pdf/20090624_businessreport.pdf

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