OCZ 破産、東芝が資産買収へ 他社の収益追記
SSDメーカーとして有名なOCZが破産。東芝が資産を買収へ。→ OCZが破産。東芝が資産買収を提案 - PC Watch
OCZは2011年にコントローラーメーカーのIndilinxを買収してますので、それら資産も東芝が引き取ることになりそうです。群雄割拠だったSSD業界ですが、みるみる間に集約が進んでます。
OEM界隈では “Samsung最強” とのことで、東芝としてもOCZ買収でリソースのテコ入れを図りたかったのかもしれませんね。
まあ、OEMメーカーの人誰に聞いても信頼性、性能、価格、供給のいずれもサムソンに太刀打ちできるSSDはないって言うしね…あ、もちろんOEMレベルの話ですよ、DIYはアナザーストーリー
― Kazuki Kasahara (@KazukiKasahara) 2012, 8月 5
※追記
他のSSDメーカー(というよりNANDメーカー)の収益が気になったので調べてみました。
Intel
不揮発性メモリ部門、順調に儲かってます。
参入当初こそ赤字でしたが、その後は安定して黒字。
出典: Intel
東芝
東芝も電子デバイス部門は黒字。今期はこれまで堅調だったインフラ事業が低調で、メモリ事業(主にNAND)が利益の大部分を稼いでます。一時はお荷物部門でしたが、見事に牽引役を交代しています。
NANDは利益率でもSamsungと肩を並べ、シェアも肉薄。関東大震災で大きくシェアを落としましたが、よく戻したものです。
10月末の決算会見。久保誠副社長は「NANDの足元の利益率は 20%台後半になった」ことを明らかにした。かつてサムスンとの利益率は 10ポイントほど離されていたが、現状はほぼ互角とみられる。調査会社によると 4-6月期のシェアはサムスン 34.2%に対し、東芝は 32.5%まで肉薄した。
→ 東芝、NAND型フラッシュメモリー事業で首位サムスン射程も転換点 - 朝日新聞
関連
→ “東日本大震災が発生し、東芝の生産能力は壊滅的な打撃を受けた”
SK Hynix
韓国の二番手SK Hynix。NANDだけの収益の推移を見つけられなかったので全体の数値。昨年比で売上は約1.7倍、利益は実に3倍という大幅な黒字拡大となっています。
出典: SK hynix
Samsung
メモリ業界でも圧倒的な強さを誇るSamsung。SSDと新型スマホの需要のおかげで需要は堅調とのこと。“Semi” が SemiconductorでメモリとシステムLSIを含むセグメントです。
出典: SAMSUNG / Earnings Release Q3 2013
Micron
エルピーダを買収した米Micron。最近ようやく黒字転換するなどライバルと較べると苦しい台所事情。
→ 米マイクロン の6─8月期は黒字転換、実質1株利益は予想下回る | Reuters
4つのセグメントに分けられています。
・NAND Solutions Group
・DRAM Solutions Group
・Wireless Solutions Group
・Embedded Solutions Group
出典: Micron Technology
ちなみに1年前はこのような感じ。NANDは収支トントン、DRAMは盛大に足が出ています。
雑感としては、Samsungと東芝がガッポガッポ稼ぎ、Hynixがそこそこ、Micronが細々稼ぐといった様相ですね。
関連
→ 蹴茶: SSDコントローラー買収相次ぐ 今度はSandForce社 [10.29]