IGZO初体験の巻 IGZOはIPSなのか、VAなのか
先日、某氏より IGZOパネル搭載モデルである 富士通LIFEBOOK WUをお借りしました。(ありがとうございます)個人的に気になっていたのはやはりIGZOです。
シャープ一押しの最終兵器はどのようなパネルなのか、気になるところです。
本体の仔細はPCWatchやレビューブログで既に詳細が出ているので参考に。
→ 【Hothotレビュー】富士通「LIFEBOOK WU1/L」 ~3,200×1,800ドット14型IGZO液晶搭載Ultrabook
→ LIFEBOOK UHシリーズ WU1/M(UH90/M)のレビュー/タッチ可でも薄型IGZO液晶 - the比較
液晶のギラツキ
上記の the比較 では液晶について「気になるほどのギラツキもありません」とあるのですが、個人的にはギラツキを感じます。
一時期のLGパネルのような酷さではないですが、白画面にすると気になるレベル。パネルの性質というより、タッチパネル層が悪さしているような気がします。

液晶の視野角
視野角は、傾けると見ての通り色が変わります。
素のTNよりは断然良いのですが、IPSほどの広視野角は無い印象です。


公式には「フルフラットファインパネル Wide Angle液晶」という長い名前が付いてます。
富士通はIPSであれば「IPS」と明記することが多いのですが、本機に関しては記載無し。上下方向の印象とあわせると VAに類するパネルの可能性が高いように思います。
この液晶は、薄型、軽量、高輝度、広視野角、高色純度、超高解像度パネル”フルフラットファインパネル”とされているが、実際の表示品質もかなり優れる。視野角は十分に広く、VA方式やIPS方式の液晶パネルとほぼ同じ視野角が確保されているという印象。
→ Hothotレビュー
VA一択と思いきや、IPSもあるIGZO
シャープのニュースリリースによると、ノートPC向けのIGZOパネルは以下の5種類(参考1、参考2)。
・11.6型 2560x1440
・13.3型 2560x1440
・14.0型 3200x1800
・15.6型 3200x1800
・15.6型 3840x2160
このうち13.3型のNEC向けは「VAパネル」であることがNECによって明かされています。
→ 液晶の違いのまとめ
IGZO=VA?と思うところですが、デルの31.5型液晶「UP3214Q」はIPS仕様のIGZOです。
出典: UP3214Q
ただ、おそらく同パネルを採用しているASUS液晶「PQ321Q」はIPSとは書いておらず、「Panel Type : IGZO」というなんとも曖昧なスペック表記。
本当にIPS?と不安が。デルは仕様誤記の前科が相当ありますので(笑)
西川善司氏によるとどっちもある。
→ 「IGZO TFT液晶は、製品によってVAだったり、IPSだったりするようです」
まとめ
話が逸れたので、LIFEBOOK WUに話を戻しますが、
高精細感、色域に関しては素晴らしいと思います。
視野角はIPSほどではないにせよ、使用上気になるレベルではないです。
ギラツキ、個人的にはこれが一番引っかかりました。
設定されて無いみたいですが、非タッチパネル仕様があれば見てみたいところです。
ただ仮にタッチパネル層がギラツキ要因だったとしても、皮肉なことに、超高精細パネル+Windows 8.1 だとマウスより、タッチパネル操作の方が快適だったりします。
例えば、高解像度のため、小さく表示された「艦これ」
これはピンチアウト、つまり2本の指で広げるようになぞれば、
ばばーんと大きくできます。こういう作業はタッチパネルが断然手軽です。
(タッチパッドの感度がイマイチなのもネック)
タッチパネルに関してはあった方が便利なので、痛し痒しなところです。
過去にギラツキに悩まされた方は、面倒でも店頭チェックをすべきモデルですね。
IGZO関連ニュース
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→ 「IGZO」商標訴訟で第1回口頭弁論 知財高裁 :日本経済新聞
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→ シャープ、中国CECと液晶事業提携。IGZO技術も供与 - AV Watch
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→ シャープがSamsungとの提携を正式発表、IGZOなどの技術関連は含まず - EE Times Japan