またケーブル規格が増えたよ!「DockPort Express」
これ。VESAを通した業界標準規格です。→ VESA、インターフェイス増設を可能にするDisplayPort拡張仕様を策定へ
→ 笠原氏: VESAが策定したDockPort Expressの意外な正体とは
出典: VESA
「おいおいまたかよ」ですが、AMDが開発した「Lightning Bolt」が元になっています。
ちなみに、Intelが策定したのはThunderbolt、Appleが作ったのは Lightningコネクタ。
Intel「Thunderbolt!」
Apple「Lightning!」
AMD「Lightning Bolt!」
thunder(雷鳴)とlightning(稲光)を合わせたものがthunderbolt(雷鳴、落雷)で、日本語の「雷」に近い - ウィズダム英和辞典
その「Lightning Bolt」をAMDが発表したのが2012年1月。
→ Thunderbolt 対抗のAMD「Lightning Bolt」 - Engadget Japanese
その後耳目を集めることはなかったのですが、強い影響力を持つ業界標準化団体 VESA に働きかけていたようです。
Thunderboltとの違いは何?
ミソは ロイヤリティフリー であること。
データの通信プロトコルはUSB 3.0であり、したがってデータ転送速度はUSB 3.0と同じだという。
(略)
コネクタ形状がMini DisplayPortであることも含め、Thuderbolt規格に非常に似通っている規格だが、Displayportブースの担当者の説明によれば、その最大の違いは安価なコストなのだそうだ。「データ転送がPCIeかUSBかもあるが、もっとも異なるのはDockPortはロイヤリティーフリーであること。コントローラチップはThunderboltよりも安く、余計なコストがかからない」とのことだ。
同規格はもともとAMDとVESA、Texas Instruments(TI)が開発しており、DisplayPortの"公式"の拡張規格だとアピールしている。なお、現在のコントローラチップはTIが製造しているそうだ。
→ CES 2014 - AMDが次期SoC「Mullins」で採用するThunderboltライクな新I/O「DockPort」 - VESA標準のDP拡張規格 | マイナビニュース
対する Thunderbolt も「ロイヤリティフリー」を謳っていたのですが…
“インテルは、Thunderbolt自体はロイヤルティフリーで提供すると述べており” EE Times
大原さんによるとロイヤリティが発生している模様。コントローラ売って儲かるIntelはともかく、Appleも特許を持っていると言われてますので、調整付かなかったのでしょうね。
またこれは公式には未確認情報ではあるが、Thunderbolt対応製品の製造には、それなりのロイヤリティーも発生する模様だ。おまけに、コントローラー類をさらに追加しないとならない、というわけで価格を下げられる要因がまったくない。 ASCII.jp
中身はUSB3.0、速度も3.0並み
気になる速度ですが Lightning Bolt 発表時は
“サンダーボルトほどの帯域はなく、データも「USB 2.0よりは速い」(3.0のスーパースピードには及ばない)程度” Engadget Japanese
と言及してましたが、その後USB3.0コンパチになったようです。
出典: AMD Indonesia
出典: AMD Indonesia
AMDお得意のマルチディスプレイ Eyefinity にも対応。
出典: amd.com
ノートパソコンの充電も可能っぽい
マイコミの記事を見ると、DockPort Dock → ノートパソコンに給電しており、また上のスライドに「Charging Power」とあることから、充電もできるようです。
“で、その状態でもノートPCはバッテリではなく電源接続で動いている” マイコミ
いまIntelの影響力も衰えてますし、最終製品メーカーとしてはロイヤリティフリーは魅力的。Thunderboltは雲行きが怪しいどころか、雨が振りそうです。