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2015
さまよう「TransferJet」
さまよう「TransferJet」
さまよう近接無線通信規格「TransferJet」。2008年にソニーが発表した規格。
その後、サイバーショットやVAIOのパームレストに仕込まれるなど普及に努めていましたが、最近のソニーにそんな余力はなく、ほぼ部外者モードです。
→ Sony Japan | 新たな近接無線転送技術「TransferJet」を開発
→ TransferJet | ソニーの半導体
代わって熱心なのが東芝。先日も新しい製品を発表してます。
→ 東芝、iPhone対応のTransferJetアダプタを今春製品化 - AV Watch
新し物好きのAppleを巻き込んでやればいいのに、などと思ったりしますが、もしかすると既に提案して断られたあとだったりすのでしょうかねぇ。
ライバルがででーんと
最近、Appleと共同歩調を取る傾向の強いIntelは、TransferJetよりも距離を離して通信できる「WiGig」推し。同じくプッシュしている無線充電「Rezence」と距離的相性が良いこともポイントかもしれません。
また、Skylakeの世代でIntelは「WiGig」という無線データ伝送技術を導入しようとしている。WiGigは比較的近距離の高速な無線通信規格だ。60GHzという高い周波数帯で最大約7Gbps(理論値)の超高速通信が行える。
→ 2015年にPCはどう変わるか?――Intelプラットフォームの進化から考える - DMMニュース
IntelがSkylake世代のプラットフォームに加えることで、中国や台湾のメーカーが低コストに同技術の導入が可能になります。
ライバルがさらに
またスマホ版HDMIとも言うべき「MHL」をブレイクさせたSilicon Image社が、WiGigと同じく60GHz帯を使った無線規格「SiBEAM」を提案しています。
イメージ動画も公開してますが、
技術的には違えど、見ての通り用途はTransferJetとモロ被りです。
60GHz帯の電波を用いて1cm以下の距離で高速データ通信を行なうというものだ。帯域は上り/下りともに6Gbpsで、合計12Gbpsの同時通信が可能。
→ 【本田雅一のAVTrends】superMHLが8K時代の標準映像インターフェイスに? - AV Watch
長年足踏みするうちに、盛り上がりを見せるライバル規格。フェードアウトフラグを建てまくっているTransferJetですが、起死回生の一撃は出るのでしょうか。