04
09
2015
ファンレス型スティックPCについて回る、熱と性能ダウン

ファンレス型スティックPCについて回る、熱と性能ダウン

ファン付スティックPCを各社が一斉発売。

Intel
 → アイ・オー・データが4月末に販売開始 -INTERNET Watch
 → ドスパラ、厚さ12mmでWindows 8.1搭載のスティック型PC - PC Watch

マウスオリジナル
 → マウス、スティック型PCのファン付きモデル - PC Watch

IntelスティックPC


熱による性能ダウン

アイオーが面白いグラフを載せていました。

アイオースティックPC
出典: Compute Stick特集 | IODATA アイ・オー・データ機器

おそらく比較されているのはマウスのスティックPCだと思いますが、ファンレスだとまともな再生ができないよ!というグラフです。

言うまでもなく犯人は熱です。最近のPCは熱暴走する前に、CPUやGPUのクロックを自ら落とすことで熱暴走を回避しようとします(スロットリング)。

これで熱暴走はある程度回避できますが、代わりに熱くなると性能が落ちます。特に大きな冷却機構を載せられない筐体だと影響はより大きく、結果グラフのように滑らかな再生ができなくなります。



価格コムのレビュー

価格コムでもそれらしき症状が報告されています。

特にわかるのはYouTubeで再生している時、読み込み時間が長くなります。再生時もADSL接続時以下のようなスピードになってしまいます。本体に触れるとかなり熱くなっています。 だいたいですが10分程度の連続利用でこのようになります。

一度アクセスをやめ2~3分おいてからつなげるとその時は回復します。

 → 価格.com - マウスコンピューター m-Stick MS-NH1 レビュー評価・評判



今のこの時期はまだマシです。

厳しいのは夏です。設置環境に左右されるでしょうが、より多くのスティックPCがスロットリングに追い込まれることになります。

2年、3年と経ち、埃が内部に溜まりだすとさらに症状が悪化する点も要注意です。



マウスはBIOSレベルで対策するも、注意喚起は少なめ

当のファンレス型を販売するマウスコンピューターは動画再生に焦点を当てて、BIOSレベルで色々対策を打っている点をアピールしてます

 → ファンだけではなかった。マウスのスティック型PCの技術的差異とは ~初代m-Stickには、すでに多数のバージョンのBIOSが存在 - PC Watch


ファンレスはファンレスで低ノイズをはじめ色々メリットがあるので選択肢にあって欲しいのですが、スロットリングに関する言及が商品ページにほとんど皆無なのはどうかと思います。熱が篭もると故障リスクも高まりますし。

m-Stick 熱
出典: マウスコンピューター


関連
 → マウス、スティック型PCのファン付きモデル - PC Watch
 → マウス、重量40gのスティック型Windows PC - PC Watch
 → 内部構造やベンチマークを公開 - PC Watch

 ⇒ インテル Compute Stick - アイオープラザ
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