06
09
2016
ブラウザ Opera、中国企業に買収される
ブラウザ Opera、中国企業に買収される
ブラウザで有名なOpera、Qihoo(奇虎)を中心とする中国企業群に買収。→ Opera、中国企業に買収される - ITmedia ニュース
→ Operaの株主たちが中国のコンソーシアムへの$1.2Bの売却に青信号、アップデートなどは平常どおりに | TechCrunch Japan
2月の時点で買収報道はでてましたが、締め切りまでに大半の株主が売却に応じたことで、買収のステップがさらに1つ進んだことになります。
→ 蹴茶: Opera、中国企業(Qihoo 360系列)に身売り 12億ドル [2016.2.11]
巨額の買収金額
しかし、1400億円弱という金額が凄い。
日本企業がこれに張り合って金を出したところで、まずもって元が取れないでしょう。中国以外の企業では元が取れないのではないでしょうか。
中国では安全保障の観点もあり、欧米製のソフトウェア・サービスがそのまま覇権を握ることを良しとしません。LINEの代わりにWechat、Twitterの代わりにweibo、YouTubeの代わりにyoukuと中国製のサービスが次々に牛耳るようになっています。
ブラウザにおいてはまだIEシリーズがトップシェア、二番手をChromeやFirefox、今回Operaを買収した奇虎360が争う形ですが、Opera買収をテコにトップを狙ってくると思われます。
→ 狙うは中華ブラウザ? Operaを中国企業グループが買収準備中 : ギズモード
→ 中国国内のブラウザシェア、IE首位、その次は? | SeeChina365
奇虎「360セキュリティブラウザ」
安全性の高さをアピールする奇虎ブラウザ。
「ウェブサイト攻撃 110億、危険サイト検出 2000万、ダウンロードされたトロイの木馬検出 2000万」
出典: 360安全浏览器-全面保护上网安全,4亿用户共同选择
当局に情報漏洩しそうなブラウザが“セキュリティ”を謳うのが皮肉ですね。
追記:中国のブラウザシェア
先に紹介した記事など、CNZZの調査では奇虎ブラウザのシェアが高く見えるのですが、
出典: CNZZ网民信息平台 - 浏览器市场占有率
他の調査では弱小シェアになってました。訂正です。
出典: 浏览器市场份额 - 百度统计流量研究院
出典: StatCounter Global Stats
baiduは過去にさかのぼれますが、baiduデータによれば2012年に急速に失速しています。
新たに大金でもってOperaを買収したことから、奇虎はブラウザ市場の覇権をまだまだ諦めていないということですね。