09
01
2016
iPhoneの有機ELは序章、その後はマイクロLEDディスプレイ?
iPhoneの有機ELは序章、その後はマイクロLEDディスプレイ?
面白そうな話をDIGITIME(訳:ギズモード)が報じてます。元ネタはこちら。
OLED cannot replace LCD in terms of performance-cost ratio and reliability, Wang explained. In addition, other new display technologies, such as Micro LED, are being developed, Wang said.
→ OLED unlikely to replace LCD, says Innolux chairman
CEO Wang
「有機ELはコストパフォーマンスと信頼性の観点から液晶を置き換えることはできない。そのうえ、ほかの新しいディスプレイ技術、マイクロLEDのようなものも開発中だ」
まだモノになるかどうかさえ判らない状態ですので、ニュアンス的には選択肢になればいいな程度の語り口ですね。
“大型” LEDディスプレイは離陸はじまる
「LEDディスプレイ」自体はをソニーが大型パネルでの試作品を2012年に発表。現在は商談も進み、来年初頭にはいよいよ現場への導入がはじまるそうです。
案外と家庭用も近い?
LEDディスプレイの製造上の難点として、3色のLEDを別々に形成しなければならない点がありますが、これに関しては有機ELと同じく、LEDは単一色にして、あとはカラーフィルターなり、量子ドットインクなりで着色するという、どこかで見たアプローチもなされてます。
出典: OSA | Resonant-enhanced full-color emission of quantum-dot-based micro LED display technology
韓国のLGがこの手法でもって、有機ELテレビで一定の成功を収めているだけに興味のわくところです。
最先端の研究ではこの量子ドット技術を白色LEDの蛍光体部分に適用しようとする開発アプローチも存在する。この方式ならば、その量子ドット白色LEDの量産効果が上がればコスト的な問題も収束できるかもしれない。また、別の先端研究には、有機ELに量子ドット技術を組み合わせるアプローチも存在する。
ただ、こうした発光素子に直接、量子ドット技術を組み合わせるアプローチは、現状では熱、湿度といった解決すべき問題があるらしく、実用化にはまだ少し時間が掛かるといわれている。
→ 【西川善司の大画面☆マニア】第198回:CESで話題の量子ドット技術とは何か。日本メーカーは卒業? - AV Watch
これが巧く行けば、RGBの形成ハードルはさておけるので、いかに小さく作り込めるかが焦点になりますし、コスト面でも大きなメリットです。案外LEDディスプレイが身近な製品になるのは早いかもしれません。
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