LED電球が10年ももたない 犯人は?
LED電球は安物に限らず、大手製でも2,3年で壊れてしまうことがよくあります。メーカー公式には10年程度はもつはずなのですが。
実使用で10年間使い続けられますか 定格寿命40,000時間ですので、年数にすると、夜間点灯で約10年。 常時点灯で約5年になります。
→ LED照明器具についてのFAQ|パナソニック公式通販サイト
LED電球が切れる犯人
最近ではLED電球の分解記事が容易に見つかりますが、
案の定と言いますか、LED本体ではなく電解コンデンサが逝ってます。
自作PC的に言うと、CPUは壊れてないけれども、マザーボードのコンデンサが液漏れした状態でしょうか。我が家のパナ製LED電球も液漏れしてましたし、さもありなんです。
ダイソン氏曰く「10年もつ製品は1つもない」
某ダイソン創業者の長男であるジェイク ダイソン氏もこのように語ってます。
私は日本の家電量販店に出かけていき、たくさんの製品を見てきた。確かに安くて高寿命を謳う製品がたくさん並んでいるが、それらが本当に10年持つのかは疑問だ。我々が調査したところでは、そんな製品は1つもない。十分に強い光は出ていないし、4万時間も持たないだろう。
→ LED電球に未来はない~ジェイク ダイソンインタビュー - 家電 Watch
こんなのは詐欺では?とすら思いますが、消費者庁傘下の国民生活センターもこのありさまですので、一消費者レベルではどうしようもないですね。
Q.LED照明が、使い始めてたった1年でつかなくなってしまいました。長寿命だと思っていたので、納得できません。
A.特に保証がなくても、極端に短期間でつかなくなった等の不具合であれば、販売店やメーカーに問い合わせてみましょう。
→ LED照明がたった1年程で点灯しなくなってしまった 国民生活センター
たかが数十円の部品で1000円前後の商品が使えなくなるのですから、もったいない話です。
コンデンサレスのLED電球
面白いもので、コンデンサレスのLED電球を作っている企業があります。
元松下電器産業のメンバーを中心に設立されています。
コラムも面白いです。
一般的な電解コンデンサの仕様である『105℃ 2000時間』という商品の場合
周囲温度 寿命
105℃ 2000時間 ← 仕様
95℃ 4000時間 ← 105℃の倍
85℃ 8000時間 ← 95℃の倍
75℃ 16000時間
65℃ 32000時間
55℃ 64000時間
という計算になります。 日本のコンデンサーは、品質的にも優れており実力値は仕様よりもかなりあると聞いていますが仕様書(保証値)上では、このようになります。
まとめ
つまりLED電球を、設計保証値 4万時間にしようと思ったらコンデンサの周囲温度を60℃近辺にする必要があるといえます。しかし、LEDそのものの発熱は、100度を超えます。冷やしてあげないと、自分の熱で壊れてしまいます。
→ KKテクノロジーズ株式会社
残念ながら現在もAmazonに在庫はなく、小売りは積極的ではないようですが、PC電源のように、コンデンサの質を謳うLED電球が出てきたりすると面白いですねぇ。
関連記事)
→ オンキヨー株式会社:お知らせ> 直管LED照明では業界初!※1電解コンデンサーレスを実現。従来の約2倍の電源寿命とフリッカレスを両立