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2017.4.27 15:00

なぜUPQはやらかし続けるのか、それは社員が居ないから

たび重なるUPQのやらかしに、ガジェット好きの人たちなら

「UPQ社内の評価システムはどうなってるんだ?」

と疑問に思うところですが、調べると“評価”以前に技術がわかる社員が居ないという、ある意味ビックリな理由に行きつきます。


UPQは私一人なので「確認の時間」は発生しません

以下の記事では、ミスが起きる原因をダイレクトに語っています。



自社でエンジニアを抱えていませんし、自社倉庫もありません。また、製品ごとに生産工場も変わるので、さまざまなチーム(=工場)と手を組んで進めている感じです。

通常のメーカーでは、企画書や仕様書の社内確認だけで多くの時間をロスしてしまいます。やっとOKが出てから設計に入り、完成したら工場に正式発注。しかし、ここでもさらに発注先で設計し直してもらう…といったコストがかかります。実際に作るまでの「やりとりの時間」がとても長い。

その点、UPQは私一人なので「確認の時間」は発生しません。


図らずも、中澤社長が”無駄”とした確認作業が、重要な役割を果たしていたことを証明した形です。

ただ、こういった安かろう悪かろう路線がウケる可能性もあります。消費者の国民性に依るところで、日本ではもっとカッチリした体制が好まれると思いますが、一概にダメとも言いきれない業態ではあります。

その判定はディスプレイを買ったユーザーの怒りが2000円で収まるかどうか、また今後のUPQ製品の売れ行きによって下されることになります。



黒子としてのCerevo社

さすがにあれだけのラインナップを売っておきながら、中澤優子社長+5人(派遣?出向社員?)で仕事が回るわけないですから、支える黒子がいます。それが発表会にもちょくちょく顔を出しているCerevo社です。

製作や発注、もっとも手間がかかるであろうサポートなんかはCerevo社が請け負っています。



つまるところ、UPQの本業はブランドづくりだ。

 製作・サポートなど作り手としての業務はCerevoに委託するため、UPQの従業員は中澤代表たった1人。間接費を削減しつつ、Cerevoのノウハウで製品を安く作る。具体的には中国工場との価格交渉のように、かなり泥くさいノウハウだ。

‥略‥

 UPQは老舗Cerevoを委託先にすることにより、体ひとつでハードウェアスタートアップがつくれるという実例になったわけだ。なおCerevoはあくまで業務委託先という形で資本提携関係はない。資本は別の出資元を抱えているそうだ。


実態としてはCerevoのサブブランドのような形でUPQが動いているのに近い。
(資本関係は無いそうのでサブブランドと言い切るのは微妙)


たとえるなら、サードウェーブグループのドスパラと上海問屋の関係に近いかもしれません。ドスパラは実直な製品提供に徹し、上海問屋は台湾や中国から果敢にキワモノを仕入れてくる、いわば攻め担当ブランド。

もっとも上海問屋さんは今回のような仕様ミスがあれば返品に応じてくれると思いますが。




中澤社長の役割

ではUPQの中澤社長は飾りか?というとそうでもなく、いろいろ記事を見てると取引先に仕掛ける営業やメディアを巻き込むスキルは相当なものがあるようです。

 → UPQの製品発表会で「UPQもすごいけどCerevo+DMM.makeもすごいな」と思った
 → 「もう蔦屋家電には置いてもらえないかと」


ただ、このままのワンマン体制ではまた同じようなミスをするのは確実でしょうし、なにかしらの対策は必要でしょうね。




(2017-04-27 15時) 紹介記事を追加した改訂版に
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