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針使い回し問題に対する医療関係者とマスコミの大きなずれ

最初の針使い回し問題が起こったのは、島根県のとある病院。
ここでは実際にが使い回しされており、B型肝炎をはじめとするキャリアからの感染の可能性があることから、明らかな問題となった。
 → 血糖自己測定用穿刺器具

で、これを重く見た厚生労働省は
『採血用穿刺器具(針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの)の取扱いについて』
という範囲を広げた通達を出しました。

すると、今度はではなく、その周囲のキャップを使い回していたことが問題となり、マスコミによって瞬く間に「採血器具を使い回していた」というフレーズで広まることとなります。

あるドクター曰く
「今は煮沸しても『使い回し』と言われるから1回ごとに捨てていけど、これまではホルダーは何回も使っていた。もちろんホルダーに血液が付く可能性はある。でも、それを言うんだったら、シーツだって1回ごとに捨てるしかない」

確かにその通りですよね。
今回感染が危惧されたB型肝炎ウイルスは‘煮沸消毒’でオッケーと厚労省が言ってますので、リスクだけで純粋に考えれば大きな問題ではなかったはずが、ルールとして決まっていたこと、マスコミの報道の仕方もあって大きな不安を招いた感じはします。

訳もわからず採血器具で一括りにして報道しまくったマスコミにも責任はありますし、リスクが小さいならそれにそったルールに変えなかった医者側にも問題ありともいえます。医療器具もIT機器に負けないくらい次々マイナーチェンジしたり、新しい器具が出てくるので、忙しい中そんなルール変更にまで力を割いていられないというのが本音だと思いますが。

 → 「使い回し」問題に見る厚労省のダメさとマスコミの怖さ:日経メディカル オンライン