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SDHC規格の容量限界は近い 業界は次の規格策定へ

以前、今年6月にメルマガ掲載した記事のちょこっと改変版です。

SDHCが規格化されたのが2006年。まだ2年しか経っていませんが、既に上限ぎりぎりとなる32GBの製品がでており、SDHCの次の規格が現在策定されています。
 → 4GB以上の容量を実現するSDカード上位規格「SDHC」
 → SDカード 32GB - BestGate

わずか2年で次の規格がお目見えすることになりますが、「予想外」というわけでもなく規格策定時のロードマップでも2007年から今頃にかけて32GB登場の予想はたっており、ある意味計画通りです。
 → SDHCロードマップ

なぜ2年で使い切ってしまうような32GBに最大値を設定したかは謎ですが、日経新聞の記事によれば「規格化した段階では、そこまでしか策定しなかったため」(東芝セミコンダクター矢沢氏)とのこと。なんともいいかげんな印象を受けますが、当時はexFATもなかったのでフォーマットという点であまり選択肢がありませんでした。

「FAT32の限界が32GBだからSDHCも32GB」という書かれ方をしているところもありますが、セクタ数の限界からいえばFAT32で2TBまで使えます。ただ問題はWindows2000, XP, VistaではFAT32によるフォーマットを意図的に32GBまでに制限しているので、WindowsがネックでSDHCも32GB上限としたのかもしれません。

現行規格の問題は他にもFAT32ゆえ1ファイル4GBが上限になっていることもあげられます。フルHDビデオカムでの採用が増えているので、撮り方によっては4GBは既に手狭です。機種によっては自動的にファイル分割して録画を続ける機種もあるようですが、スマートではないですね。早期に容量の拡大が求められるところです。

次に使うファイルシステムの条件としてWindowsの標準サポートが重要でしょうから、NTFSかexFATが候補と思われます。マイクロソフトはフラッシュメモリ用にexFATを用意したようなものなので、exFATを使って欲しいはずですが、exFATが読めるのがVista SP1しかないというのは結構な問題です。最低XPですんなり使えるようにしてもらわないと混乱しそうな気がします。
 → Vista SP1の概要を紹介 ~exFATのサポート
 → FAT32の制限を撤廃するexFAT

SDHCは「SD High Capacity」の略でしたが、次のネーミングはどうなるでしょうか。
SDHC2? SD Ultra Capacity? USB3をならってSD Super Capacityなんかもありそうですね。
 → USB市場を揺るがすSuperSpeed USBの発売

容量限界
 SD 2GB
 SDHC 32GB
 NextSD ?GB

eX FATでは「16EB(Exa Byte)」、TB換算で16000000TBという膨大な容量にまで拡張されます。
 1PB = 1,000TB  1EB = 1,000PB

速度
 コンパクトフラッシュではCFA 4.1 UDMA Modeという高速規格がある。
 SDカードでもおそらく次で高速化されるのでは。