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パナソニック ノートパソコン用バッテリーの規格を電気自動車に

通常、電気自動車にはクルマ専用に開発されたリチウムイオン電池を使用。
今回パナソニックはノートパソコンなどに使われている汎用 18650サイズの丸形バッテリーを使った電池モジュールを開発。

ノート・パソコンと同じセルを用いることで,大量生産が可能な既存の設備を利用でき,「自動車用途に特化したセルを用いるよりもコストを半減できる」(パナソニック)という。  電池モジュールは,「18650」と呼ぶ,直径18mm×高さ65mmの円筒型セルを20並列×7直列で配置した。モジュールの電圧は25.2Vで,電池容量は58Ah,電力容量は約1.5kWhである。モジュールの重さが約8kg,容積が約7Lであることから,モジュールでのエネルギー密度は,約180Wh/kg(約210Wh/L)とみられる。円筒型セルは現在市販しているもので,電池容量は2900mAh。正極材料にNi系材料を用いている。
 → 【CEATEC】「低コストで提供可能に」,パナソニックが円筒型セルを使った大容量電池モジュールを展示 - CEATEC2009:電子部品/半導体 - Tech-On!


利点は専用電池と較べて半分という低コスト。既に幅広く使われている規格のため製造設備やノウハウは既存のものを流用でき、かつ様々な用途に売り込むことで量産によるコスト引き下げを狙う。

 → 小型リチウムイオン電池を電気自動車などへも対応可能に - @IT MONOist
 → パナソニック、EVに採用可能なリチウムイオン電池を用いたシステム開発 | マイコミジャーナル
 → 高エネルギー・高信頼性のリチウムイオン電池モジュールを開発 | プレスリリース | Panasonic

モジュール

家庭用充電モジュールは1年もあれば開発可能だが、電気自動車用の実用化は最低でも4年。

<電気自動車への実用化には4年以上>  パナソニックの電池部門である「エナジー社」の野口直人社長は記者会見し、今後、リチウムイオン電池モジュールの採用を国内外の自動車メーカーに働きかけていく方針を示した。「従来の電気自動車用リチウムイオン電池より少なくとも半分以下の価格で提供できる」とし、低コストを訴えて普及を図る。  一方で、電気自動車用に搭載するには細かな制御技術などを自動車メーカーと共同開発する必要が出てくる。このため野口社長は、これからの開発期間を含めて自動車用に実用化するには最低でも4年以上はかかると見通しを示した。一方で、家庭用蓄電池としては1年以内に実用化が可能との見方を示した。
 → パナソニック、パソコン用リチウムイオン電池を電気自動車用に応用へ | Reuters



モジュール全体バッテリーセル

 → 本田氏:第109回:バッテリ技術、その噂と真実(その1)