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ASML社、22nm/20nmのリソグラフィ装置をIntelから独占する可能性
半導体製造の肝とも言えるリソグラフィ装置。かつてはニコンやキヤノンなど日本企業の独断場でしたが、異変が起きています。
オランダ ASML社の躍進によりまずキヤノンが脱落。続いてニコンも大幅にシェアをダウン。
出荷台数シェア
売り上げシェアの推移は以下記事の中程に
→ 半導体露光装置シェアの6割を獲得 - 躍進するASML マイコミ
そしてニコン最後の牙城だったIntelが、ニコンに置いていた調達の軸足を移す可能性が報じられています。
→ インテルがリソグラフィ装置調達戦略の変更を検討、ASML社への追い風となるか | EE Times Japan
昨今のユーロ安もASML社にとっては追い風です。とはいえ、ここ数年のユーロ高のなかASMLはシェアを着実に伸ばしてきたので、為替動向だけを理由にはできないでしょうが。
ASML Holding社は現時点で、半導体メーカー6社からEUVリソグラフィ装置の注文を受けているという。Barclays Capital社のアナリストであるC.J. Muse氏は、「ASML社はすでに6台のTWINSCAN NXE:3100を出荷することが決まっており、受注状況は順調と言える。さらに、2011年初頭には
韓国Samsung Electronics社
米Intel社
東芝
台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)社
韓国Hynix Semiconductor社
ベルギーの研究機関であるIMEC(Interuniversity Microelectronics Center)
にそれぞれ1台ずつ出荷すると見られる」と述べている。
→ 「EUVに投資できる半導体メーカーは?」、英アナリストが予測 | EE Times Japan
リソグラフィ装置は半導体メーカーと一緒になって開発していくものですから、日本の半導体メーカーが再編の嵐で余裕がないのも影響しているのかもしれません。リソグラフィ装置市場は新興国の企業にとってはハードルの高い最先端技術の市場だけに、なんとか頑張って欲しいところです。
→ [EE Times] ニコン、リソグラフィ装置の開発計画を明らかに 2010.2.24
→ 株式会社ニコン精機カンパニー: 第2章3. ステッパーが担うフォトリソグラフィ