「Intel、東芝、Samsungが半導体微細化で共同開発」の日経報道
Intel、東芝、Samsungが半導体微細化を共同開発。日本政府が音頭を取る枠組みに、韓国と米国の企業が入る点が目新しい。→ [ITMedia] 「Intel、東芝、Samsungが半導体微細化で共同開発」の報道
Intelは「11nmプロセスまでは自社だけでできる!」と言っていましたが、
→ [4Gamer] 「11nmプロセスまでは自社だけで実現できる」。インテル,製造開発部門のロードマップを披露
「1社だけで先んじるつもりもない」とも語っていたので、こうなったのでしょうか。
EUVや450mmウエーハの運用開始時期についても聞いてみた。「EUVは,液浸と同じく,Intelが先陣を切ることはない。メモリー・メーカーがまず採用すると思う」
→ 「11nmまでは1社で開発できるメドが立っている」とインテルの技術開発・製造技術本部長 - Tech-On
製造プロセスが10nm近くになると、EUVへの移行という大きな壁があります。
→ 450mmウエハー、EUV、TSV、半導体製造の最新技術は実用化のめども立たず | EE Times
当初見込みより開発が難しいらしく、ずるずると先延ばしされている技術です。
業界のEUVロードマップは
・ 欧州の先端研究機関IMECのチーフは2014年からの大量生産(参照)
・ 元AMD製造部門のGLOBAL FOUNDRIESは2015年からの導入をほのめかす(参照)
などなど。15nmや16nmプロセスから使われる見込みとのこと。
EUV以外の技術を模索する動きも依然としてあるようです。
ASMLの第2世代機の出荷は11年上半期までに計6台の出荷が計画されている。納入先は先述のサムスンのほか、インテルやTSMC、国内では東芝なども第2世代機を購入するものとみられる。 しかし、サムスンを除く他の導入企業(特にメモリー以外)は実のところ、慎重な姿勢を貫いている。次世代露光技術については、EUVを第1候補とするものの、他の技術の可能性も捨てずにいる状況だ。
→ 半導体産業新聞2010年10月27日
半導体製造の話は末端ユーザーには直接は関係ないので、製品レベルのロードマップを再確認。
Intelのチックタック戦略
2011年の年末には22nmプロセスでIvy Bridgeの大量生産がスタート
リリース年(製造開始はもうちょっと早いか)
2006年 Merom 65nm
2007年 Penryn 45nm
2008年 Nehalem 45nm
2010年 Westmere 32nm
2011年 SandyBridge 32nm
2012年 IvyBridge 22nm
2013年 ○○○ 22nm
2014年 △△△ 16nm ここでEUV? EUV以外で対応?
上記の4gamer記事内スライドより Intelの製造プロセスロードマップも
High Volume Manufacturing
2008 45nm P1266
2010 32nm P1268
2012 22nm P1270
2014 16nm P1272
2016 11nm
2018 8nm
2020 6nm
2022 4nm
ロードマップ通りに事が進むと10年後には4nmなどというとんでもない微細化が視野に入ってくるわけですが、さすがのIntelをもってしてもそれは可能なんだろうか...と思いますが。トランジスタの構造そのものが変わってくるのでしょうね。