ARM社謹製のグラフィックスコア「Mali T604」　DirectX11対応

スマートフォンでは一大勢力となっているARMコア。よくPowerVR系のグラフィックスコアとコンビを組むことが多いですが、ARM社自身も独自のグラフィックスコアを展開しています。その最新作「Mali T604」が発表されました。
　→　ARM Forum 2010において新グラフィックコアを発表| マイコミ
　→　ARM、次世代組み込み機器向けGPU「Mali-T604」発表 － ＠IT MONOist
　→　ARM intros next-gen Mali-T604 embedded GPU, Samsung first to get it -- Engadget

既にSamsungがライセンスを受けています。
　→　Samsung Adopts ARM’s Next Generation Mali-T604 GPU | Android Phone Fans

不思議なのが、DirectX11への対応。パネルに書かれている対応OSは「Android、Linux、Symbian」でWindowsの姿はどこにもないのに、なぜかDX11対応。

今回新たにOpenCL 1.1とDirectX 11のDirect Computingをサポートしたとの事だ。ただOpenCLはともかくDirectX 11については、そもそも現状ではARMに対応していないのでは?と質問を投げたところ、Microsoftの動向についてはコメントできないが、我々はサポートするという非常に微妙な返事が返ってきた。
　→　その2

筆者の大原氏は次期「Windows Embedded Compact」でDirectX11が絡んでくるんじゃなかろうか？と推測しています。そういえば、MicrosoftがARMのライセンスを取得して、何する気だ？と話題になっていましたね。マル秘プロジェクトでも走っているのでしょうか。DX11サポートのWindows Phone 8専用チップとか？ 何かしら奇策を打たないとiOSとAndroidの二強体制がガッチリ固まってしまいそうですし。
　→　[ITMedia] Microsoft、ARMアーキテクチャのライセンスを取得
　→　マイクロソフト、ARMアーキテクチャの使用権を取得--独自プロセッサを開発か - ZDNet Japan


■ Mali400 2008年6月に発表
　→　ARM社がグラフィックス描画処理コア「Mali-400 MP」を発表 - Tech-On！
　→　[CNET Japan] ARM、次世代モバイルゲーム戦略を明らかに--主軸には「Mali」GPU

■ Mali200 2007年2月に発表
　→　ARM、3D表示に適した Mali200、Mali55 組み込み向け GPU を発表 - japan.internet.com