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絶版マンガを広告付PDFで無料配信? 『ラブひな』で実験 更新

「絶版マンガを広告付きで無料配信しては?」と『魔法先生ネギま!』や『ラブひな』などの作者である赤松健さんが提案。広告入り配信を運営する株式会社Jコミを設立し、11月26日から試験的に『ラブひな』を広告入りPDFで無料配信。PDFにはDRMもかけず、何度でも自由に複製が可能という斬新すぎるといってもいい試験サービスです。
 → アニメのニュースと情報 絶版マンガを広告付きでネット配信 赤松健さんら提案

赤松健さんのブログはさらに驚きというか、その作品のファイル提供は巷の一般ユーザーが担うとか

今はまだ、イメージ画像しかお見せできませんが、この公式サイトには、ある特殊なギミックが付いています。
 それは、ネットによく転がっている「漫画のJPGファイルをZIP化したもの」をアップロードすると、自動で解凍して広告をはさみ、PDF化して公開する機能なのです!!
 作者の許諾を得た「漫画ファイル」を市民にアップロードしてもらい、(一応スタッフがチェックした後に)広告付きで公開すれば、作者自身がスキャンしたりアップロードする必要もなく、どんどん「絶版マンガ図書館」が大きくなっていくのでは?! そう、ニコニコ動画やYouTubeみたいに!
 → (株)Jコミの中の人


もちろん、掲載の許諾権は作者さんが握るわけですが、ファイルのまとめ、アップロード作業そのものは市井のユーザーに任してしまうと言う驚きの発想です。古い漫画だと電子化する権利は出版社との間で取り決めてないことが多いので、作者さんの一存でできるのかもしれませんが、出版社は苦い顔をしそうです。

思ったのは、絶版本でなく現在連載中の漫画でもスペイン語やフランス語、ロシア語といった出版社がカバーしきれない(採算が取れない etc.)言語圏向けに、海外のファンサークルを巻き込んで展開できると面白いのでは? 誰が翻訳の品質管理をするんだ?という問題もありますが、そこはCGM的に評価制度を取り入れることで解決を図ってもいいと思います。

最近、海外の違法アップロードサイトの閉鎖が相次いでいますが、結局P2Pに場所を移すだけでは漫画家さんに何ら還元されずに終わります。出版社も採算を気にして二の足を踏むのなら、何もしないより次善の策です。CGMパワーを飲み込んで世界中のファンの受け皿になると面白いのではないでしょうか。

赤松健さんのツイッター

最近、出版社より作家さん個人の動きが目立ちますね。