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日立がHDD事業(HGST)をWesternDigitalに売却
※ 8日 グラフ追加日立がグループ企業のHDD会社HGSTをライバル企業であるWesternDigitalに売却。売却金額は現金 35億ドルと7.5億ドル相当の株式。あわせて42.5億ドル、約3500億円。ちなみに日立が自社のHDD部門と統合するため、IBMからHDD事業を買った時の金額は20.5億ドル。
→ Hitachi says to sell HDD ops to Western Digital | Reuters
ブルームバーグによると、WesternDigitalはSeagate買収を計画するも独禁法への抵触に直面し断念。日立は4年間にわたる赤字により、電力プラント、鉄道、その他インフラ企業として再構築を図っている最中であり、リストラしたい日立と買いたいWDの思惑が一致したようです。統合は第3四半期までに完了予定。
→ Western Digital Agrees to Buy Hitachi Unit for $4.3 Billion in Cash, Stock - Bloomberg
背景にはHDD業界全体の不透明感があると思われます。HDD協会の1月のレポートを見ると2.5インチHDDは多少伸びてますが、3.5インチはここ3年ほどほとんど伸びていません。加えてタブレット&スマートホン連合 vs ネットブックという、いわばSSD vs HDDの代理戦争で押され気味なのも先行き不透明感を醸し出しています。
→ HDD出荷台数の四半期ごとの推移
2010年出荷台数シェア
1 Western Digital 31.3%
2 Seagate Technology 30.3%
3 HGST 17.2% → WesternDigitalに買収される
4 東芝 10.9%
5 Samsung Electronics 10.3%
2009年出荷台数シェア
1 Seagate Technology 31.2%
2 Western Digital 29.3%
3 HGST 16.7%
4 Samsung 9.2%
5 東芝 8.9%
6 富士通 4.7% → 東芝に買収される
今後、Seagateの行方が気になるところです。東芝やSamsungとの事業統合や、金余りで投資先を探している中国資本が参戦する可能性もあります。またHDDメーカーに納品している国内のHDD関連企業も無関係ではいられないでしょうね。
→ [PC Watch] 日本HDD協会2011年1月セミナーレポート
関連
→ 蹴茶: 富士通がHDDから撤退報道 続報 2009.2.20
→ 蹴茶: 富士通がHDD事業を東芝へ売却? HDD業界 メモ 2009.1.14