F-35A 主翼、後部胴体、尾翼、エンジンの一部製造を認める
タイトルを見て驚きましたが、組立のみならず製造も認可。組立ラインの設置がせいぜいという話が多かったのでかなり粘ったみたいです。逆に言えば、ロッキードマーチンの譲歩がなければ他機種になってたかも。→ F35、日本側の参画比率4割に 主翼と後部胴体など製造:日本経済新聞
ロッキード・マーティン社は2011年10月初頭にF-35のコックピット・シミュレータを都内の某所に持ち込むとともに、報道関係者向けの説明会を実施した。 その際に「国産化比率50%」という数字が出てきて、もっと低い数字になるのではないかと予想していた筆者らをビックリさせた。(略)
その主翼が門外不出でなくなり、日本で製造できるとすれば(いい意味で)大事件である。
→ ビジネス視点で防衛産業ウォッチング (60) F-X候補機・F-35が持つ最大の「機密」って何? | 経営 | マイナビニュース
F-35は多国籍な共同開発機ですが、日本はこれまで不参加の出遅れ組。
通常なら不利な条件を飲まざるを得ないところですが、F-35の開発が難航。そして調達機数削減の気配が漂うのをダシに譲歩を引き出したと思われます。譲歩を引き出したつもりがババを引いたという可能性も当然ありますが。
→ asahi.com:F35関連予算の削減法案を可決 米上院委小委 - 国際
→ 時事ドットコム:F35、実力未知数=初期量産型のリスクも-不透明な開発計画-米
領空侵犯に対するスクランブルではこちらの存在を逆に誇示しなければならないわけですが、その場合はステルス性能を落とす措置を取るそうです。
主要任務となる領空侵犯に備えた緊急発進(スクランブル)では、「実戦に備えて手の内を明かさない」(空自幹部)ため、ステルス性をわざと落とす措置が取られるとみられる。
→ 時事ドットコム:操縦士「全く新しい戦い方に」=次期主力戦闘機F35-空自
採点結果の概要
→ 時事ドットコム:FX選定理由と配点
今回はF-4後継機の選定でしたが、今後約200機を保有するF-15Jの後継にも選ばれれば、トータルでの調達機数は大幅に増えます(米軍は約2500機を生産予定。減る可能性あり)。
個人的には不具合のリスクがデカイF-35より、好きに作れるタイフーンでも良かったのでは?と思ったりしますが、単純にコストパフォーマンスだけで選ぶものでもないのでしょうね。
関連
→ 蹴茶: F-35A, F-35B, F-35C の3タイプを簡単に [2011.12.21]
→ 防衛省・自衛隊:航空自衛隊の次期戦闘機の機種決定について
→ 武器共同開発国を限定…政府、3原則緩和表明へ : 読売新聞
→ 時事ドットコム:日本の戦闘機選定に不快感=中国
中国を想定しているわけで、嫌がっているのは何よりの賛辞でしょうね
そんなに嫌なら中国も殲20の開発を止めてくださいねという話になります
→ 日本製ステルス機「心神」、5年後の初飛行目指す=英誌 2011/11/18 [サーチナ]
→ 価格は? 担当者「価格は各国が調達する時期や数によって変動する」