オンラインゲームのためのPC講座

1999.10.2 加筆訂正

いままでにもゲームは「Word」のような普通のビジネスソフトに較べ、はるかに強力なマシンパワーを必要としてきました。それはネットゲーム時代になっても同じです。同じどころか、かえってその重要性は増しているようにさえ思います。いかにデータ処理をテキパキと行い、確実にサーバーへ送り返せるか。回線の速さを劇的に改善できない現状では、自分のPCが回線の足を引っ張ることだけは避けねばなりません。

1.CPU / メモリー

最近話題になったBaldur's Gateは非常に重いことで有名です。ネットゲームはCPUよりも回線状況と思われがちですが、どんどんグラフィックが向上していくなかCPU選びも重要です。ちょっと前まではCeleronを薦めていましたが、最近になってSSE(拡張命令)使ったソフトも増えてきています。これはいまのところPentium3だけが持つモノです(来年になればCeleronにも実装されます)。というわけで、AMDのおかげでだいぶ安くなったPentium3(500Mhz)あたりがお奨めです。これなら3万円以内で手に入ります。

もし3万円以上出せるのなら... Athlonでオーバークロックを狙ってみてはいかが? 元々1Ghz以上を想定して作っただけあってクロック耐性はかなり高いようです。個人で1Ghzを越えるひともちらほら(汗 常用では700Mhz〜800Mhzあたりはいけるようです。
参考 → TOMATO Over Clockers / Bunny's Workshop

DirectRambusDRAMはまだまだ普及にはほど遠い上に、利点を活かせずSDRAMよりもかえって遅くなるソフトも多いようです。安く上げるならSDRAM、性能を求めるなら各レビューサイトで評価の高いVC SDRAMを選んでみてはいかが?

 

2.HDD

99年に入ってからの猛烈なHDDの価格競争には驚かされてしまいます(^^;
いまなら10GB〜20GBあたりが手頃ですね。サイズよりも注意したいのはHDDの回転数。HDDの回転数はPCの総合性能にかなり響いてくるので、回転数7000rpmクラスのものを選んだほうがいいと思います。IBMのHDDを例にあげるなら、Deskstar37GP(型番DPTA-352250)が5400rpm、Deskstar34GXP(型番DPTA-372050)が7200rpmのものになります。ちなみに回転数を表す数の後ろは容量を示しています。2250 → 22.5GB

 

3.CD-ROM/DVD-ROM

以外に盲点なのがCD-ROMドライブ。HDDにフルインストールしてしまう前提なら30倍速、40倍速のような
速度はいらないのですが、考えないといけないのがDVD-ROMの存在です。5枚組のゲームも出てきた今、そろそろDVDへの移行を考えておいた方がいいかもしれません。今年中はCD-ROMでまず大丈夫とは思いますが、来年は?となると、かなりの数のDVD版がでてくるような気がします。

最近になって静かなスロットイン型CD-ROMで定評のあったパイオニアからスロットイン10倍速DVD-ROMが発売されました。私もパイオニアのスロットインCD-ROMを使っていますが、非常に満足しています。

 

4.ビデオカード

文句無しに最重要はこれです。3Dは代表的なAPIと呼ばれるプログラムでふたつに分けられます。
 1. Glind対応Voodooシリーズで機能を発揮できる。他のゲームでは動かない。
 2. DirectX:一般のゲームカード全てで動作OK。Voodooシリーズでも動く。
昔はGlindがPCゲーム業界では絶対的な神通力を持っていましたが、DirectXの猛追、MatroxやNVIDIA製カードの普及で以前ほどの重要視されなくなってきました。99年10月現在でコストパフォーマンス的にお薦めできるのはRivaTNT2Voodoo3のふたつです。どちらも価格的に非常にこなれています。

あとカードにはAGP版PCI版があります。この違いは簡単に言ってしまえば、カードを差す方の違いです。AGPバスにはグラフィックカードを刺す以外使い道もないのでAGP版を選んじゃいましょう。

 

5.サウンドカード

サウンドカード、普通は目立たないこの分野が重要になるのがゲームです。特に去年から 視覚的な3Dだけでなく、音の方向がわかる 3Dサウンドが普及してきました。画面のキャラクターが後ろから聞こえる音は、プレイヤーにも実際に後ろから聞こえるというものです。

3Dサウンドにはサウンドブラスターで有名なクリエイティブ社の「EAX」、NASAと共同で開発したAureal社の「A3D、A3D2.0」というふたつの規格があります。どちらとも理想は前後二つずつ計4つのスピーカーですが、2つでも実現可能になっています。比較記事

以前はA3Dをお奨めしていたのですが、EAXが怒濤のバージョンアップを繰り返した結果、EAXのほうが優れた点が多くなっています。A3DもPlaystation2で採用が決まるなど話題にはことかきませんが、PCゲームをする分にはEAXのSoundBlaster Live! X-Gmaerをお奨めします。