常時接続あれこれ

2000年2月現在の常時接続サービスは、有力3候補の三つ巴の戦いになっています。

CATV

 目下、最有力の高速常時接続サービスです。よくサービス範囲が限られていると言われますが、サービス開始が1998年の春と早かったこともあり、他のライバルに較べればずっと広い範囲でサービスを受けることができます。みんなの住んでいる地域にも、インターネットサービスの有無はともかくとして何らかのCATV会社が存在しているはずです。

アメリカに較べCATVインターネットの発展が遅れた原因として、CATVは地域社会のためにあるという考えの元、複数の地域にまたがって営業することが法律で禁止されていたという背景があります。しかし規制緩和と共に、複数のCATVを運営する事業者「MSO」と呼ばれる大手資本が登場してきました。

ZAQ 関西を中心にサービス展開、一部でJ-COMと共同運営も。 2000/2/1時点で加入者2万人
J-COM 日本最大の住友商事系CATV事業者 1999年12月の時点で50万世帯
オールネット(タイタス) 関東を中心に展開。マイクロソフトが買収の噂もある。 1万世帯強か?

これらMSOのメリットは、ネットに詳しい人が誰もいないような地方のへっぽこCATVでも、この大手ブランドに加入すれば立派なインターネットサービスを始められることになります。私たちユーザーにとっても、一定水準以上のネット環境が保証されるので歓迎できる流れです。J-COMとZAQは@Homeブランドに順次代わっていくなどこれからもドンドン統合が進み、常時接続の主役になる可能性は十分にあります。

ZAQの場合★

初期費用 加入料 + 工事費 3万円〜5万円
月額基本使用料 6,000円

ADSL

CATVの回線速度のライバルとして最有力なのが、このADSLです。速度的には約500kbpsと数値的には一部のCATVより劣りますが、CATVと違い直接プロバイダーに接続するので混雑による速度低下が少ないようです。このサービスを受けるためには、アナログ回線が必要になるので、ISDNを契約している人はアナログ回線に戻す必要があります。当面、サービスを受けられる地域は大都市の一部に限定されるようです。

東京めたりっく通信の場合★
初期費用 加入料3万5,000円 + 開通接続料1万5,000円
下り640kbps / 上り250kbps 標準接続 月額5,500円
下り1.6Mbps / 上り270kbps 高速接続 月額8,000円
NTTへの回線使用料 月額800円

ADSLについての素朴な疑問

東京めったくり通信 12月から試験サービス
NTT-ME 12月から試験サービス
日本テレコム 3月から試験サービス
イー・アクセス 4月から試験サービス
ニューコアラ 大分県のISP

IP接続

将来的には現行のISDNサービスにとって変わるだろう安価な常時接続です。プロバイダー側がNTT局内に設備を持ち込み、NTT側の設備を極力使わないことで、格安の常時接続を実現します。ISDN回線は電話や通信に使えるBチャンネルが2本ありますが、そのうちの1本を固定接続するので速度は64kが上限になります。5月から東京23区と大阪市内にサービス範囲を拡大し、11月から本格サービス開始予定です。

NEWEBの場合★
初期費用 500円
月額基本使用料 2,500円
NTTへの接続料 月額4,000円〜,2000円

IP接続サービス(仮称)-プロバイダー情報-

 

上記以外の高速・常時接続のサービス

衛星インターネット

衛星から降ってくるデータは下りだけなので、別にプロバイダーと契約が必要なのに加え、今ではユーザーが増え速度低下も著しいようです。この2月からは1Mbpsの速度制限も開始されました。MegaWave

無線インターネット

ソフトバンクがぶちあげたSpeedNetが有名ですが、まだ接続方法をどうするのか、ユーザー側の負担は?などサービス内容がまるでわかっていません。

 

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