デル XPS M1210

評価90 点
GPUGeForce Go 7400
CPUCore Duo
DRAM1 GB
OSXP
投稿者totsumiura
2006-08-22 13:23:24
前回よりもう2ヶ月近く空いてしまいましたが、追加レポさせていただきます。

ひとまず、OC時のスコアや使用感などを自由気ままにレポートです。

今回はnVIDIA純正のオーバークロックツールを使用し、ドライバーはDELLのA01(USサイト)で行っています。レジストリ調節は手動です。
条件は以前と同じです。上記スペックでは1GBとなっていますが、メモリーが2GB状態でのものとなります。

なお、今回は比較的CPU依存の高いベンチであるFFBench3HI、FMOベンチ(1024x768)、及び最高クロックでは3DMark05での計測を行っています。

自動オーバークロックでの計測(コア495/メモリー990)
FMO 11228
FF 4306

手動オーバークロックでの測定(コア525/メモリー1050)
FMO 11580
FF 4378
3DMark05 2270

こうやって見ると、上記2つのベンチが如何にCPU依存なのかが分かります。
ある程度の高性能グラフィックがあれば、あとはCPUのパワーだけでスコアが出てしまう現実があり、そうなるとCPUクロックが上がれば十分に遊べるレベルになってしまうということになります。
3DMark05はそこそこのスコアアップじゃないかと思います。

ついでにWindows Vistaでのスコアも計測しています。ドライバーはnVIDIAのベータにMODを加えたものです。(v88.61)

FMO 10920
FF 3196

FFBenchでのスコア低下が顕著です。
ベータドライバーとしては、おおむね納得できるスコアです。
また、FMOのデュアルコア対応というのもうなずける数値であり、ドライバーの開発がある程度進むと、11000オーバーも可能であるということでしょう。

OCの筐体ですが、FAN全開になる以外の状態変化は特に見られず、ベンチで止まることもなく10周程度は軽くこなしてしまいますので、それほど問題はないのだと思います。
しかし、時より見られる液晶のフレーム落ちが目につきます。

クロックですがメモリーの頭打ちが早く、1050MHz以上で動きません。
コアクロックは、まだまだ行ける可能性はあるものの、535MHzではテスト中にフリーズ。また530MHzではベンチ起動後にエラーによる強制終了となってしまうので、コアの限界点としては、525>X>530ということになりそうです。
メモリーは、どこまでターボキャッシュなのかが分からないのですが、少なくとも割り当てた192MB分のメモリー速度が上がれば、向上する可能性はあります。
そのため、今後DDR2-800などの規格が市場に登場すれば、幾分上がるのではと予測できます。


おおむね使用感は良好で、FPSゲームでも暇つぶし程度であれば十分楽しめるものであると思います。アスペクト比固定なども出来るのでコレは便利な機能で重宝します。

何はともあれ、とにかく液晶のフレーム落ちがゲーム中気になります。
動画の速度に耐え切れるので、特にそれ以上を求めません。求めても酷ですので。

塗装の状態もやや気になる点です。黒であればある程度汚れてきても問題ないのでしょうが、どうにも銀塗装なので、そこは黒ずんでくるのが悲しいところです。
液晶下部のあたりに汚れが溜まりやすいので、きれいに使う場合は注意したほうがいいです。

極力コストを削っていることもあり、筐体がややよじれており、実は底面4点の高さがあってなく、しかもぐらぐらするぐらいです。まあコレもこのPCの持ち味だということで、我慢していますが、それぐらいはせめてしっかりしろよと思ってしまいます。

HDDは、結局WD1200BEVSへ変更しました。
体感速度は変化ありませんが、Seagate独特の不思議な騒音はなくなっています。非常に静かでいいHDDです。
また、諸事情によりメモリーも1GBへ減らしていますが、実用レベルではそれほどの問題は見られません。しいて言えばメモリー使用量がマメに100%になってしまう程度です。

◆ 総評
そんなこんなで、90点を維持です。
目くじら立てて怒るようなことは特にありませんでしたが、購入時に営業さんとトラブルになったりしており、その際に言葉の壁や解釈の違いなどに悩まされました。
ただ、PCに罪はありませんので、そこのところを評価しました。

少々話はずれてしまいますが、思ったことを書こうと思います。
上記のようなこともあったりしていますが、全体的に世間のニーズが上がってきていますが、最近は如何にPCに対しての要求が厳しくなり、またトラブルに関しても寛大ではなくなってきているかがわかります。
ただ、割と自分で解決したという言葉や、むやみな「お願いします」で解決したふりをするユーザーがとても多く、一ユーザーとしては、実際レポートを上げること自体後学のためにはならないのではと思ったりします。
PCを売っているほうとしては、努力しない他人任せの文化を業界全体で植えつけてしまった結果と真摯に受け止めていますが、それにしてもその度合いがあまりにも酷く、せっかくネットという情報収集の道具があっても、あまりに無力であると思います。
駄目なら使い捨てるという発想も個人的にはイヤで、単に悪あがきしているからノウハウが身についてしまっているわけで、最初から買い換えるという選択肢があればそれを行うということはいかがなものかと思います。
あくまでここにレポートを書いているユーザー様は、実体験を書いているわけで、それを参考にするだけでも相当な情報量になると思いますが、それを現実に生かせないユーザーもたくさんいるということが、私は非常にさびしいものであると思っています。

そんなさびしい気持ちも、このPCを見てると、ようやく解消の兆しが見えてきているかなと感じたりしています。DELLが一定の水準までハードを高めた結果、OEM生産かも知れませんがニーズにあったPCを出してくるだけでも、私は十分だと感じています。
あとはどのメーカーも、サポートの充実を図る必要はあると思いますが、ハード面での努力がようやく実ってきているというのが、今回の感想です。

画面の小ささやビデオチップの非力さはありますが、十分すぎるスペックはありますので、私は値段に関係なくM1210は買いのPCだと思います。
サポートが駄目でも、ネット上の情報を集めればほとんどの不具合は解決できますし、何よりそれなりにユーザーが多いことがメリットだと思います。
ニーズにはまれば、本当に手放せない1台になるのではないかと思っています。

長くなってしまいましたが、自分のページでは画像入りで、若干細かく解説していますので、参考になるかは分かりませんが、ご覧いただけたら幸いかと思います。
http://www3.zero.ad.jp/totsumiura/