ソニー VAIO VGN-SZ93NS

評価
GPUGeForce Go 7400
CPUCore Duo
DRAM2 GB
OSVista
投稿者CHIP
2007-02-23 18:42:03
◆ 購入のきっかけと価格
今までモバイル機として使用していたVAIO V505が不具合を起こすようになったので、買い換え目的で購入しました。

◆ 体感速度の変化
 OSがVistaということもあってV505と比較して速いと感じる部分と遅いと感じる部分が半々といった感じです。アプリケーションの起動(特にMicrosoft Office等)は、かなり速くなりましたが、OSの起動や休止状態への移行はXPのV505よりも遅いと感じます。少なくとも、起動さえしてしまえばXPよりも快適だと思います。遅いのは起動・終了等なので。

◆ 液晶の質
 明るすぎるぐらいの輝度、色温度高めの設定から、動画再生に最適化されている印象を受けます。光沢タイプの液晶ですが、反射も少なく充分な品質だと思います。

◆ キーボード:配列やタッチ
 VAIO SZのキーボードは不評であることは知っていたので、購入時に心配していた点でした。しかし、実際に使ってみるとしっかりと支えられている上に、キーピッチに余裕があるので、打ちやすくて良いですね。蹴茶さんのサイトにあるレビューを見ると"キーにぐらつきがある"や"キーボードがたわむ"という投稿がありますが、私のマシンではその様な事は感じられません。改良でもされたのでしょうか?ちなみに、私のマシンはブラック(日本語)を選択しました。

◆ サウンド
 Sound Reality搭載で音質にもこだわっているマシンですが、内蔵されているスピーカーだと違いがわかりません。ただ、ヘッドホンや高品質なアクティブスピーカー等をつなぐと高音質だとわかります。

◆ 筐体:質感や強度
 質感は言うまでもなく非常に良いです。プレミアムカーボンにしましたが、綺麗にカーボンファイバーが浮き出るように見えます。液晶もカーボンとLED光源で薄くそして強度も高くなっており、VAIO type Gの様にしなるという事もないので安心して開け閉め出来ます。

◆ 筐体:各種コネクタの位置
 必要な端子は一通り揃っています。ただ、USB端子が右側に並んであるので、幅のあるUSB機器(USBメモリ類)だと2個挿せない場合もあります。

◆ 静粛性:HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
 基本的には静かです。ただ、負荷の多い処理をすると冷却ファンが結構回ります。

◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
 私は標準アダプタと同型番のものを持っていたので、スティックアダプタを選択しました。予想していたよりも大きく驚きました。標準タイプよりも長いです。ただ、スティックアダプタだと専用ケースが付属するので、この問題点も許してしまおうかなって気分になります。
 ACアダプタに関しては、どちらを選択するにしてもある程度の大きさと重さは覚悟した方が良さそうです。

◆ その他
 注目したいのはプリインストールされているソフトです。特にAdobe Acrobat 8 Standardなど、他社PCにある様な体験版やゴミアプリ(失礼)がいっぱい入っているのとは違います。かなり実用的なものに絞られています。

 Vistaの一番の問題と感じているのはVista用ドライバの品質が悪く動作が不安定等の症状が見られます。GeForceのドライバでは、UACの画面へ遷移する場合に点滅を繰り返す等の症状(最新ドライバで減ったものの、まだ症状が見られます)が見られます。この辺りはパーツメーカが対処すべき部分でもあるので、VAIO Update等を通じての提供を待ちたいと思います。

 SZ本体には関係ありませんが、周辺機器(プリンタ等)のドライバが存在しない、最悪の場合は非対応という問題に直面しています。仮に対応していてもドライバの提供が夏以降というものも存在し、半年位は不自由しそうです。(なんとなく、対応の悪さに新しい機器を買えと言われている気がします)一方、アプリケーション類に関しては、OSに深く関わるウイルス駆除ソフトみたいなものでない限り、基本的にXPで動作するものはVistaでも殆ど問題なく動作しています。

 参考までに書きますが、私のマシンではBaffalo製の増設メモリを別途購入してメインメモリ2GBにしました。私が購入したメモリはELPIDA製のチップが載っており、問題なくデュアルモードで動作しています。

 Windows VistaのReady Boostを併用しています。使用しているメモリはExpress Cardで使用できるハギワラシスコム製のHEX-S8GJという8GBのものです。Ready Boostに上限値である4GBを割り当てて使っています。アプリケーションの起動が若干速くなっている気がする程度の違いしか出ませんでした。

 インナーケースはサンワサプライのIN-SP2シリーズがぴったり合います。SZに合うインナーケースが少ない事(大抵は15インチぐらいのPCと同じカテゴリーになってしまいケースが大きすぎる)に購入後に気づきました。

◆ 総評
 Vista初搭載という事で、問題点も見られますが、約1.7kgの中にC2D、GeForce等々の最新とも言える高性能パーツを詰め込んでしまうSONYの技術には驚きです。結構、熱くなる部品が多くありますが、熱暴走等は起きないで、きちんと排熱が行える設計には脱帽です。

 最後に、評点についてです。ドライバ等のVista対応への不満は、どのメーカーPCでも同じ状況だと考え減点対象にしません。その結果、減点対象はスティックアダプタの大きさに5点マイナスのみです。結果、評点は95点とました。