IBM ThinkPad X61s 76687BJ

評価
GPUIntel GM965
CPUCore 2 Duo
DRAM1 GB
OSXP
投稿者bp5c
2008-01-03 19:29:21
◆ 購入のきっかけと価格
会社で購入したDynabook RX1 2スピンドルモデルを使っていたのですが、購入2ヶ月にして昇天・・・(正直唖然としましたが・・・)
その代替機が急遽必要になり、個人的にもモバイルノートが欲しいと思っていたので購入を検討しました。

購入条件としては2kg前半以内(軽いほどよい)で14.1型以下のモデルかつ20万以内(安いほどよい)で探しました
当方、初期のLavie RX(Mobility Radeon 9600)を持っていますので(そこそこの3D性能と広い解像度が魅力的)これのリプレースも兼ねて初めは下記の2つに絞って候補を選びました

SONY VAIO Type S
はVistaモデルの場合、無線LANモジュールが802.11n対応ですが、ドラフト1.0までの対応(XPモデルは2.0対応なのに・・・)
自分の欲しい仕様(ソニスタのプレミアムバージョン)の場合、自分の欲しいギリギリのスペックにすると20万を超えるのでパス

DELL XPS M1330
有線LANがギガビットではない
(当方バックアップ等の目的でInfrant ReadyNAS NV+を使っているため、ギガビットLANは譲れない条件です)
サポートの貧弱さとあの変則タイプのキーボードが馴染めなかった

両者とも、64bitバスの8400M GSというのは正直不満
本当はこの手のモバイルでも128bitバスの8400M GTぐらいは積んで欲しかったと思います。
(ダイが肥大化して発熱量の多い最近のGPUをノートPCという限られたスペースにパッケージングするのは熱処理が難しいのだとは思いますが・・・)

レッツノートも考えましたが、「価格が高すぎる&本体場分厚すぎる&ThinkPadのキータッチ感には及ばない」という理由でボツ

中古も考えましたが意外と新品と価格が変わらず悩んでいたところ、たまたま立ち寄ったソフマップに新品のX61s(76687BJ)が置いてあるのを発見

76687BJは夏発表のモデルではありますが、最新のSantaRosaプラットフォームを採用していること、ThinkPadのキータッチ感が個人的なツボを押さえていたこと、また数少なくなったXPモデルかつIBMロゴがついた最後のモデルの可能性があるということ、価格も119800円+ポイント10%(カード払いなので実質8%+1000円特別値引きで9%程度)ということも手伝い、その場で一目惚れし即決でした

◆ 体感速度の変化
当方所有のRX(Pentium M 1.5GHz)と会社で購入したRX1(Core2 Duo U7500)との比較になりますが、やはり低電圧版であってもCore2 Duo L7300 (1.4GHz)なので、ワープロ、ネットサーフィン程度ならサクサクです(メモリは標準の512MBから1GBに増設しました)
携帯用動画のエンコードもデスクトップ機(Q6600)と比較してもあまり差はみられないです
また、GMA X3100も意外とパワフルで、軽めの3Dのゲームなら十分フルエフェクトでもこなせます(英雄伝説 空の軌跡 The 3rdは十分こなせました)
デスクトップリプレースとしても十分使える性能と感じられます
FFベンチもHighで1600程度、Lowで2400程度、三国無双ベンチはLowで2101だったので、設定さえ軽めにしてやれば十分使えるレベルだと思います
3DMark06も完走し、グラフィックス統合型のチップセットの性能もついにここまできたかと驚かされました

◆ 液晶の質
ビジネスノートなので、あまり期待はしていませんでしたが、視野角も左右は十分なレベルです。(150~160度ぐらい)
上下は左右ほどではないですが、十分なレベルを確保していると思います。
輝度も高く、ビデオ鑑賞等でも十分使えるレベルだと思います。

◆ キーボード:配列やタッチ
ThinkPadの醍醐味といえるキーボードですが、やはりこのタッチ感は今まで使ってきたどのノートPCよりも心地いいですね。
十分なキーピッチとストロークが確保されており、ThinkPadなら満足のいくキータイピングができると思いますし、ずっと打ち続ける事ができるキーボードだと思います

◆ サウンド
本体手前の下部にモノラルスピーカーが配置されていますが、所詮はノートPCにおまけで付いているスピーカーなので、過大な期待は禁物です。
出張中の休み時間等にビデオ鑑賞をする程度の音質は確保されており、むしろモノラルでここまで出せることに驚いたぐらいです。

◆ 筐体:質感や強度
本体強度は十分確保されているという印象です。TシリーズにあるLCD Roll Cageのようなものがあればなお最高という感じですが、液晶のヤワさ加減はほとんどありません
本体もプラスチッキーな箇所はありますが、剛性感は保たれています

◆ 筐体:各種コネクタ、パーツの設置状況
会社のRX1もLavie RXもパームレスト近くか真下あたりにHDDがあるので、パームレストがかなり熱くなるのですが、X61sはHDDがパームレストから離れた場所にあるため、パームレストが触れないぐらいに熱くなることはありません。
また、RX1の場合、本体の剛性と薄さ、軽さは確保したものの、廃熱に若干無理をしている点が見受けられ、特に本体底面部は低温やけどをしそうなぐらいに発熱します(Lavie RXも同様)が、X61sは低温やけどをするぐらいに温度が上がることはないですので、熱処理はうまく行われている印象です。
各種インターフェースもうまい具合に設置されていますが、唯一不満といえるのは右側面のUSBコネクタですかね・・・
できればもう少し奥(ACアダプタ挿入口近く)に設置して、間隔を開けてくれるといいなぁと思うのですが、そうすると、HDDがパームレスト部にきてしまう・・・
(狭い筐体の中に複数のパーツを入れなければいけないため、ここは妥協しなければいけないところなのでしょう)

◆ 静粛性:HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
低電圧版なので、発熱も少なく、ファン音もそれほど大きな音はしません(少なくともLavie RXよりは静か)
HDDもこの手のPCでは珍しい2.5インチですが、パフォーマンスも十分で音も静かです

◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
X61sはXシリーズの最軽量なので、さすがに軽いですね
ただ、会社のRX1と比べると200g程度重いですが、この程度の差ならほとんど許容範囲内です。ACアダプタも65Wのものが添付されていますが、RX1と変わらないサイズのACアダプタですので、当然問題はありません。
バッテリは標準で4セルバッテリなので軽いですが、その分RX1よりも駆動時間は劣ります。公称値4.2時間ですが、当方、輝度を最高にした状態でビデオファイルを試しに垂れ流してみたところ、2時間~2時間半程度は普通に使えました。
ただ、1日電源なし使うなら8セルバッテリの方が心強いかも(奥行きが若干長くなりますが)

◆ その他
ほとんど不満はありませんが、あえて言うならNECやSONYと違い、サードパーティ製の小物オプション品があまりないことですかね。
当方なるべくきれいに使いたいので、液晶フィルムとキーボードカバーをつけましたが、特にキーボードカバーに関しては純正品ですらオプションとして用意されていないので、当然サードパーティ製であるはずもなく・・・(汎用品をつけました)

◆ 総評
結論としては、購入して大満足ですし、これほど所有する喜びを味わえたノートPCは初めてです。
点数を付けるなら98点ですね。
(小物OPが少ないことと、USBコネクタの設置場所で各1点マイナス)
初めは「統合型グラフィックなんて・・・」と思っておりましたが、FF11も引退し、オンラインゲームはほぼやっていないことと、ゲームをやるとしても軽めの3Dゲームであること、GMA X3100も意外とパワフルであることを知ったので、今回思い切ってみましたが、統合型グラフィックも意外と侮れないですね。
GMA X3100は軽い3Dに限らず、そこそこの3Dゲームでもこなせそうなパフォーマンスを持っていることが確認できたと思います

やっぱり、ThinkPadらしさが一番現れるキータッチ感はいつたたいても心地いいです。
当方、デスクトップ用にウルトラナビ付きUSBキーボードも買いました
(書き込み時点でセール中につきほぼ半額だったので、即決)
IBMがThinkPadブランドを手放してしまったのはやはり残念という感じはしますが、ThinkPadというPCはやはりこだわりのあるユーザーさんには是非使っていただきたいPCだと感じます。