評価 | |
GPU | GeForce 8800M GTX SLI |
CPU | Core 2 Duo |
DRAM | 4 GB |
OS | Vista |
投稿者 | アルミサエル | 2008-05-05 21:22:04 |
もともと自作PCに凝っていた時期があったため、BTOができるノートがあるという情報を知ったときにいつかはこの機種をと狙っていました。最高スペックでのオーダーのため価格はおよそ7000米ドル、改造費含め75万円ほどです。
カスタマイズメニューではCore2 Extreme X6800を選択しましたが、たまたまいい出物があったためCore2 Extreme QX9650に換装しました。ベンチスコアはQX9650のものです。
◆ 本体構成
Chassis: CLEVO D901C Version D06
CPU: Core2 Extreme QX9650 @3.00GHz(X6800から交換)
GPU: 1GB SLI; GeForce Go 8800M GTX; GDDR3 512MB; 256bit
Memory: DDR2-800 4GB (2GBx2)
HDD: 600GB (SATA-300; 7200rpm 3GB/s; 200GBx3)
Optical: Blu-rayマルチドライブ
WLAN:802.11/n; 300Mbps
◆ 体感速度の変化
以前のノートは東芝Qosmio F40のためそれとの比較になります。
はっきりいって比べ物になりません。あらゆるレスポンスが軽いです。
起動速度も電源投入からログイン画面まで40秒、そこからデスクトップ表示まで20秒足らずです。
クアッドコアのためエンコードしながら他の作業やウェブブラウジングといったことも余裕です。CPUの挙動は通常2GHzで動作し負荷がかかったときだけ3GHzになるといった感じです。
8800M GTX SLIは3DMark06では最大95FPSを記録、コンスタントに30FPSを出しました。カクつきもほぼありません。
◆ 液晶の質
F40の液晶は国産機の中では最も明るい部類ですが、それと比べても比較的見劣りしません。適度な明るさでシャープな画質のため見やすいです。解像度、応答速度も文句なしです。ドット欠けもありませんでした。
◆ キーボード:配列やタッチ
剛性もあり、打鍵感は良好です。英語配列ですが慣れれば問題ないでしょう。現在は日本語キーボードも選択可能になっています。(2008/05/05現在)
◆ サウンド
出力はかなりいいです。harman/kardonスピーカを搭載するF40にはさすがに重低音や高音域では負けますが、ヘッドホン出力をメインに使うのであればさほど気になりません。ただホワイトノイズが若干あります。
◆ 筐体:質感や強度
総重量5.4kgのメカニックを支えるためかなり頑丈にできています。ボディ素材はオールプラスチック。内部は内面塗装され、バッテリー、HDDベイ、基盤類が分割されています。外板は黒プラスチックで天板とパームレスト部分は灰色です。塗色としてはピュアブラック+ガングレーメタリックといった感じです。液晶下のインジケータ横と天板中央にEUROCOMロゴが入ります。
◆ 筐体:各種コネクタの位置
USBポートが右、カードスロットや光学ドライブ、LANポートは左、オーディオジャックは正面です。ヘッドホンをつなぐのは便利です。
◆ 静粛性:HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
通常稼動時はファンはほとんど動きません。ベンチマークなどで負荷をかけるとかなり豪快に鳴ります。
◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
ACアダプタ込みで6kgオーバーとかなり重いですが、持ち歩けないほどではありません。専用バッグが付属しているのでこれを使うのがよいでしょう。
◆ その他
ちなみにですがOSはWindows Vista Ultimate 64-bit英語版です。メニューやダイアログが英語ですが、セットアップ時に設定すれば日本語のファイルも普通に扱えます。国産アプリも問題なくインストール可能です。
温度についてはCPUがアイドル50℃、負荷時65℃ほど(QX9650)、GPUが60度、HDDが50度ほどです。
私はCPUを換装していますが、おそらく電源容量的にはかなり厳しいと思われます。(QX9650がTDP130WとCore2 Duoの倍あります+SLI構成)CPU換装を考えているかたは十分に注意してください。
◆ 総評
性能も価格もまさに怪物級です。はっきりいって趣味人向けのものでしょう・・・ですが、それが魅力的に映る人間にとってはたまらない逸品です。某所でCLEVOはフェラーリだという喩えがありましたがまさにそんな感じです。発熱もものすごいですし、電源もぎりぎりいっぱい使い切るという感じなので気安くは扱えない代物ですが、それを差し引いてもこの速さは魅力です。熱処理ですが、底面吸気のため空気の流れが悪くなりがちです。私は簡易台を作ってその上に置いて浮かせていますが、市販のノート冷却台を使うのもよいでしょう。
オーバークロックについては、おそらくBIOSレベルでロックがかけられています。
nTuneではコア/メモリクロックとも500/799固定で動かせませんでした。
CrystalCPUIDでは倍率変更が機能せず、スピードステップ上では0.5倍刻みですべての範囲が設定可能になっていますが実際には6倍~9倍までしか動きません。
まあ、もともとが十分に速いので必要ないといってしまえばそれまでですけども。
64ビットOSのため4GBメモリをフルに活用できます。サイドバーや常駐プロセスが動いていてもベンチスコアにはほとんど影響がないくらいのパワーです。
憧れの最速マシンを手に入れられたので私としては満足です。もちろんミドルレンジクラスのオーダーも可能なので、ご購入を考えておられるかたには参考になれば幸いです。