Lenovo ThinkPad X61 7675-A69

GPU
Intel GM965
◆ 購入のきっかけと価格
 libretto U100(東芝)、LOOX-P、LOOX-U(ともに富士通)など、1kgそこそこのミニノートをここ最近は続けて使ってきたのですが、より軽量なWS011SH(WILLCOM)で日頃やりたいことはだいたい片付くことが判明したため、可搬性と性能を兼ね備えた機種を物色していました。条件は

・N700系”以外”の新幹線のテーブルに無理なく載せられる横幅
・ある程度のピッチのキーボード
・出張時に利用する駅から東京までの片道で使い続けられるバッテリー寿命
・WindowsXP搭載、もしくはXPのインストールの公式サポート

 でしたので、VAIO-typeSZ(ソニー)やM1330(デル)などの専用グラフィックチップを載せた機種は、上記のいずれかの条件に合致せず、あえなく没となりました。
 当初はLOOX-R(富士通)のつもりで検討していましたが、何気なく各社のモバイルノートをチェックしているとX61を発見。大容量バッテリーを装備すると条件を完全に満たし、しかも他社のノートを圧倒するパフォーマンス。どうせなら選択可能なもので最速CPUのモデルをということで、T9300/大容量バッテリー搭載のモデルを15万円弱で購入しました。


◆ 体感速度の変化
 メモリを3GBに増設、HDDを高速タイプに交換(HGST HTS722020K9SA00 200GB/7200rpm)し、これまでの機種と同様XPをインストールした(元の160GBはVistaが入ったまま眠ってます)状態での比較ですが、3台続けてミニノートをメイン機として使ってきた身にとっては、別次元の速度が体感できています。

 職場のPC(Core2Duo/1.83GHz)と比べても、明らかに高速です。「ノートにしては」という前置きなしで、文句なしの性能です。

 唯一の問題は、(チップセット内蔵なのである程度分かっていたことですが)グラフィック性能がいまいちなことです。といっても、CPUパワーで押し切れるゲームに関しては、そこそこ遊べそうな気がします。


◆ 液晶の質
 LOOXが2台ともタッチパネルでしたので直接比較はできませんが、可もなく不可もなく、といったところです。

 納得して買ったのですが、やはり解像度がXGAというのは少し寂しいです。X61でもtabletモデルならSXGA+液晶が選択できたのですが、電磁誘導(=指で操作できない)のタブレットは私の使い方ではあまり重宝しなかったのと、重量が結構増すことから、今回は選択肢から外しています。


◆ キーボード:配列やタッチ
 ThinkPadは製造番号から構成部品のベンダーを調べることができますが、私のX61には一般に『当たり』といわれるNMB社製のキーボードが使われていました。
 十年ほど前に使っていたThinkPadを思い起こさせる、絶妙な使い心地です。

 また、ThinkPadといえば『トラックポイント』です。
 これまで使ってきた機種もX61と同様、スティック式のポインタが採用されていましたが、X61のそれは長い間使っていても指が痛くならない上、ボタンにはっきりとした盛り上がりがあることから、使い勝手はそれらの機種よりも遙かに上です。

 ただ、キーボードもマルチベンダーのため、これが全ての個体に当てはまるわけではないのが難点ですが。


◆ サウンド
 とりあえず鳴る、程度です。それだけ^^;


◆ 筐体:質感や強度
 天板が思っていたより汚れが目立つというのと、片手オープンができないというのが難点ですが、筐体の作り自体はかっちりしていて良好です。
 これまでの機種も比較的筐体のかっちりした機種が多かったですが、持ち運ぶ際に不安を感じさせないというのも、モバイルノートの一つの要件ではないかと思います。

 メモリやHDDへのアクセス性の良さも、美点の一つではないかと思います。HDDを交換するのに外す必要のあるねじが5本(うち4本はHDD取り付け金具のねじ)というのは、これまで購入した機種の中でも最少です。


◆ 筐体:各種コネクタの位置
 すべて側面にあります。必要なコネクタは全て揃っていると思いますが、右側のUSBポートが手前にあり、機器を接続するとちょっと気になります。

 これまでの機種と同様、無線LANのハードウェアスイッチが存在するのは便利ですが、無理矢理追加したせいかちょっと変な場所に……


◆ 静粛性:HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
 とにかく静かです。冷却ファンが止まることはないようですが、回っていることをまるで感じさせません。多くの場合、キーの打鍵音(これもそれほど耳障りではありません)にかき消されます。


◆ 熱処理
 巧いです。パームレスト右側が少々熱くなりますが、少々汗ばむほどで触れないようなことはありません。前機種のX60は爆熱だったという噂を聞くと、パームレスト右端に追加された冷却スリットの効果はあるのかな、と思います。
 高速なHDDに交換したので発熱量は増えているかと思いますが、その辺の影響はほとんどないようです。


◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
 重さはそこそこありますが、全体の重量バランスが良いせいか(全くもっておすすめしませんが)片手で持ってもあまり重みを感じません。底面の凹凸も手持ちする際の安定性を高めてくれています。
 ACアダプタも小型な上、コネクタ側は巻いておけるようにベルクロがついているので、持ち運びには適しています。

 バッテリーは条件を十分満たすぐらいに持ちます。モバイルの際はツールを用いてCPUクロックと電圧を低く抑えているのですが、これまでの機種でその状態にした際には少々ストレスを感じていた処理においても、あまりストレスを感じません。


◆ その他
 秋葉原の若松通商で、天板右下およびパームレスト右下の「ThinkPad」エンブレムの上から貼るIBMロゴシールを売っていますが、X61にはサイズが合わないようです。今、自作を考えてます(笑)


◆ 総評
 正直、lenovoブランドになったことを不安視していましたが、その不安は実物を見て消し飛びました。ブランドが変わっても、これは紛れもない『ThinkPad』だと。
 ここの読者の皆様の嗜好からは少々外れる機種ですが、『基本スペックの高いモバイルノートが欲しい』とか『色気より中身(笑)』という方には、おすすめできます。

 私の場合、「液晶解像度が寂しい」「音がしょぼい」「グラフィック性能がいまいち」の点でマイナスとしました。すべて分かっていたことなので、欠点とするのは少々かわいそうなのですが。
 新機種のX300ではグラフィック以外の問題点をある程度解消していますが、代わりにワイド液晶(=ワイド筐体(^^; )になったりCPUが遅くなったりして、良くも悪くも競合他社の仕様にすり寄ってきているので、他社の製品も含め、突き抜けた”何か”(X61の場合はもちろん『性能』)を持つ機種に期待したいな、と思います。それまでは、たいした不満点もないX61を使い続けることになるかと思います。