Raon Digital Everun Note D24S

評価
GPURadeon Xpress 1270
CPUTurion 64 X2
DRAM1 GB
OSXP
投稿者tekondo
2008-11-29 08:27:14
◆ 購入のきっかけと価格
VAIO UX以来、小さいノートを買っていなかったため。
Atom機はパフォーマンス不足でしたので除外していました。

1.8インチHDDの遅さもよく解っていたので
今回はSSDモデル(8GB SSD + 16GB MLC)を入手しました。
入手経路が特殊なので価格は割愛。

◆ 体感速度の変化
・ネットブックとは言えない高速度。
・以前のVAIO UX(Core Solo)とは比較にならないほど速い。
・ATi avivo支援を使う事でHD動画(h.264 / 1080p)でも基本的には再生ok
・ネット上の動画サイトで詰まることは100%ありません。
・SLC-SSDはそこそこ速いです。ieの起動などで体感出来る。


・メモリ1GBなので、スワップ始まると厳しい。
・無線LANがSDIO経由のため非常に遅い。実測1~6Mbps
・3D性能は他の方に譲りますが、GMA950+α程度に感じます。


◆ 液晶の質
・毎度のことですが私はこの辺がニブチンですが、十分以上な品質です


◆ キーボード:配列やタッチ
・伝説になれるスーパー変態キーボード。
・「-+[]:"?」がキーボード最上段にあります。カオスです。
・カーソルキーが往年のSHARP X1のように横一列です。

・しかしなんとDELとBSが十分な大きさで各独立に存在します。
・キーピッチも広い。
・よって慣れれば結構いけます。
・カーソルキーは慣れます。20年以上前からの人なら特に間違いなくok。

・質そのものは悪くありませんが、感度が悪いです
・意識して押し込まないとキーが反応しません
・多分ストロークの構造が悪いのだと思います


◆ サウンド
・スピーカーがなんとステレオです。
・ステレオ感も若干あり。
・音質は「声がよく聞こえる」という点をクリアしています。大変重要。
・つまり電話と同じようなチューニング。意図してるかは別として。

・ヘッドホン端子は、今時のノートらしくノイズレス。
・ドライブ能力も今時のノート同等です。決して悪くないレベル。


◆ 筐体:質感や強度、コネクタ配置
・プラスチックに肉ヒケがあります。ヘッドホン端子付近。
・天板はパール処理っぽくなっているので悪くはない。
・開いたところと底面は・・・まぁDSですね。皆さんと同じ印象。
・韓国のベンチャー企業製品だと理解すれば、意外に悪くないです。


・底面にminiPCI Expressカードスロット有り。
・でも実は殆どのカードを認識せず。USB系なら行けるかも。
・外部VGAアダプタがわざわざD-subです。ビジネスシーンを想定している模様
・しかし有線LANがないのは困る。ビジネス用の割にハンパ。
・SDカードスロットは大変便利。しれっとブートドライブにも出来るっぽい。

・実質的な拡張性がUSBx2しかありません。
・USBスロットの電力が規格値に足りていないようです。
・Panasonic LF-P968C(DVDドライブ)がバスパワー駆動出来ませんでした。

・LEDがちょっとおかしいコンセプトです。
・電源ONのインジケータがHDDアクセスランプと兼用。
・しかも電源ONで意味不明に点滅し、解りづらい。
・充電中であることを知らせるLEDは一切ありません。
・ACが繋がっているかどうかも、LEDでは解りません。
・OS上で確認するしかないので、少々不便。


◆ 排熱:筐体の温度
・底面はそれなりに温度が上がります
・キーボード面はあまり熱が伝わってこないので優秀。


◆ 静粛性:HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
・通常時はファンが非常に静かに回っています
・HD動画再生や3Dゲームをすると、それなりに五月蠅い。
・しかし高周波成分が多くないので、気に障る音ではない。

・SSDモデルなのでそれ以外は無音です。
・全体として非常に優秀な静音性。


◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
・本体は750gです。体感ではVAIO UXより少し重い程度。
・当然eeePCなどのNetBook軍団より圧倒的に軽く小さい。

・ACはでかいです。
・しかも「5V / 8A」などという男気溢れる仕様で、代替品がありません
・パワーオフ時の充電だけなら5V/2Aなどのアダプタで何とかなります


◆ その他
・リカバリCDは自力で作る必要があります。ツールもありません。
・しかし実は他のPCから外付けHDDに見える特殊モードがあります
・このモードは電源をOFFにしているときに有効。
・そのため、外部PCからバックアップすれば非常に手軽にリストア可能。

・マニュアルはハングルと英語。
・英語マニュアルを読みましたが大変手抜き。



◆ 総評
なんとなく往年のウルトラマンPCやチャンドラを連想させるコンセプトですが
ベンチャー企業製品のために
荒削りなところが多々あります。
見えやすいところの性能だけを追い求めており
実質として重要な無線LAN速度やメモリ拡張性、miniPCI Express、
またマニュアルやインジケータ関連、
これらを手抜きしているのはちょっとどうかな・・・と思います。
この辺が恐らく製品企画部門の地力が出てしまっている部分かな?


とはいえ、この重さでまともなデュアルコア性能を使える機種は
恐らく1年以上出せないと思います(Atom Dualより確実に速いはずです)。

スマートフォンとフル機能PCの隙間を埋めるには好適で、
ベッドサイドにおいとくのが似合うマシンです。