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HP Mini 1000  LOTEC599 さん

  No. 3071

  • 長所: 液晶
  • 短所: 騒音
FF11v3 高解 1058

◆ 購入のきっかけと価格
60 GB HDD モデルです。2009 年秋に入手しました。
昨年購入した Eee PC 901-X (No. 2550) をそれなりに満足して使用していましたが、ミスタイプが多く、文章入力速度が一向に上がらないまま、知人に売却してしまいました。昨今ネットブック業界の成熟につれ本体サイズが徐々に拡大し、キーボードピッチが十分に取れたモデルが多くなってきました。当初の「超小型ノート PC = キーボードの狭いもの」という認識を改め、講義のプレゼンテーションの文章を取れるように、無理のないタイピングができるモデルを探すことにしました。店頭展示でキーボードの打鍵感を確認したうえで購入。
機種そのものは同社でも既に旧製品となり今更といった雰囲気があり、入手経路は大手中古ショップ。アウトレット品で、\ 25,800。

◆ 体感速度の変化
Atom プロセッサも MID 向け Z シリーズで 2 GHz に達して久しく、N シリーズも新性能のコアを搭載したものに置き換えが始まりましたが、まだまだ初代の N270 も遜色なく十分に戦力となりえます (Pentium M @ 1.10 GHz 程度の体感性能に近いと思います)。
まったく同じ型番の CPU を搭載した製品を複数購入したのははじめてで、処理性能は完全に 901-X と同一といってよさそうです。ただし HDD とフラッシュドライブの差があり、読み書きともにバランスが取れた HDD モデル (Mini 1000) と、読み込み限定で高速なフラッシュドライブモデル (901-X) といった明確な違いが確認できます。もっとも、一般的な 1.8 インチ ATA ドライブが使えるため、SSD への交換も可能ですが。

◆ 液晶の質
ネットブックのスペック規制緩和により、今では小さい部類となってしまった 10.2 インチワイド液晶を搭載しています。解像度は WSVGA (1,024 x 600)。8.9 インチの Eee PC 90x などや後発の 11.6 インチ液晶と比較し、ドットピッチが広くなっています。
液晶表面はグレアタイプ。AC 接続状態によりバックライト輝度が自動調整されますが、日中の駅ホームなど自然光下でバッテリ駆動するときは映り込みがひどく、手動で輝度を上げなければ視認できない可能性があります。最大輝度時は非常に明るく、見栄えは良好です。液晶の輝度設定は記憶されません。液晶を閉じて再度開いたときに、キーボード痕がつく点は残念です (傷がつくほどではありません)。
シリーズ内でディスプレイサイズが混在しており、後期に発売されたモデルや "Vivienne Tam Edition" では 1,024 x 576 となっています。

◆ キーボード:配列やタッチ
キートップ面積が広い、"Hewlett-Packard らしい" デザインです。ストロークは中程度で、はねるような感覚で指を動かせます。タッチタイピングもこれなら簡単にできるでしょう。取りこぼし/反応過剰もなく、良好です。
以前の小型ノートではフットプリントの小ささから、[漢字] (半角/全角) キーの位置には苦労させられてきました。さすがに 10.2 インチモデルでは十分な配置面積があり、完璧です。
これは好みや慣れの問題かもしれませんが、スペースバーの幅が必要以上にあり (英字キー 3.5 個分ほどあります)、その左側の [無変換] キーや各種モディファイヤキーが狭く感じられました。また、[Control] キーなどの有効接点が小さく、しっかりとキートップ中央を押さないと反応しないことがあるのが難点です。
賛否両論の題材になりやすいのは、タッチパッド "両脇" に配置されたクリックボタン。ほかのノートと同時に使用している場合はともかく、慣れるのにはそれほど時間を要しませんでした。なお、タッチパッド無効化ボタンが用意されているのは好印象です。
キーボードプリントの英字/かな書体は HP の基本型といえる、Futura 系のサンセリフ欧文と NAR の平仮名。

◆ サウンド
サウンドは IDT HD Audio。ヘッドフォン/内蔵スピーカともに、芯の通った感じのしないシャカシャカした音が聞こえてきます。ソフトウェアによる設定項目も内蔵マイクのノイズキャンセリングの On/Off のみで、自作 PC や Eee シリーズでおなじみの Realtek に慣れきった身としては、かなり物足りない雰囲気があります。HP Mini 110 用のドライバを使用することで音質が改善されると聞き、実際試してみましたが、どうやらこれはハードウェアの特性らしく、それほど劇的な変化は感じられませんでした。
ヘッドフォン端子経由の音に載るノイズは少なめです。

◆ 筐体:質感や強度、コネクタ配置
"HP 流" プリント模様が天板全体に施されており、黒をベースにしたおとなしめのデザイン。さすがは大手メーカ製造、ということで、質感の豪華さは台湾系ホワイトボックス PC メーカ群を大きく凌駕します。ただし傷は付きやすいほうだと思います。
普通の蝶番型ヒンジではなく L 字型のスピーカ一体型ヒンジのため、使用時の本体高は若干抑え目です。
パームレストやクリックボタンにも指紋が付きやすく、またそれが色むらになりやすいので要注意です。
USB コネクタは 2 つ、左側奥と右側手前です。電源も左側奥に端子を備えています。

◆ 排熱:筐体の温度
Atom プロセッサそのものの発熱はそれほど大きくないため、特に筐体が熱くなることはありません。HDD 搭載モデルですので動作中にあまり触れる機会はないと思いますが、熱にはそれほど困らないものだと思われます。

◆ 静粛性:HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
ひとたびファンが回り始めると、停止するのに若干時間がかかるうえ、左右のパームレスト部が微細振動をします。手にかなり響くので、これが気になるかもしれません。動作音は決して静かとはいえないレベルです。
HDD の動作音はかなり大きめで、時折「カッ」とヘッドが大移動する音がします。

◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
1.2 Kg クラス。10.2 インチ液晶 & HDD 搭載でこの重量ということで、そこそこ優秀です。軽々と持ち運べる部類になると思います。
一方で AC アダプタの重量と、電源プラグ側のケーブルの太さがどうしても気になります。電力面でさほど変わらない他社の製品と比較しても、相当大きいものになります。
バッテリ駆動時間は新品でないため参考程度、残り 3 % まで放電するのに 1 時間 55 分要しました。

◆ その他
- リカバリディスク同梱で、別途ドライブを入手すれば初期化が可能です。
- SD/MMC カードリーダが搭載されており、SDHC カードの認識 OK でした。
- 低価格機種で省略されがちな Bluetooth もしっかり搭載されています。
- 気をつけるべき点として、搭載されている HDD が「Ultra ATA 形式の ZIF ソケット 1.8 インチサイズ」となっています。他の 2.5 インチ品搭載モデルと比較するとどうしても速度や交換する際の拡張性は見劣りします。1.8 インチドライブは HDD だけでなく SSD も豊富に流通しており、そちらへの換装も現実的だと思います (もちろん自己責任で)。
- 外部ディスプレイ端子が搭載されておらず、マルチディスプレイやプレゼンテーション用途にはお世辞にも向いているとはいえません。USB インターフェースのディスプレイアダプタなら使用できるようです。
- CrystalMark 2004R3: (ALU) 5397、(FPU) 4686、(MEM) 4515、(HDD) 4137、(GDI) 3092、(D2D) 2430、(OGL) 683。フォントスムージング ClearType、HDD 測定ファイルサイズ 128 MB、解像度 1,024 x 600、32 bit/pixel。
- 3DMark03: 744 3DMarks、(CPU Score) 221。ただし 1,024 x 600 での測定結果となっています。

◆ 総評
拡張性や搭載インターフェースはやや物足りない部分を感じますが、比較的安価でベーシックな Atom ネットブックとして一通りの役割を果たし、デザインの洗練度も平均以上。本格モバイルツールとしての最適任者とはいえないものの、粗のない無難な機種です。入手が遅れ、レビュー時点で既に後継機が発売されて久しいですが、まだまだ現役で活用可能でしょう。
ただしあくまでもネットブック。この市場が活性化して 2 年強が経ち、従来 5 〜 6 万円程度で販売されていたフルサイズの低価格ノートの立場も最近見直され、スペックの底上げや高解像度化がはかられています。また、インテルの提唱する 'CULV' プロセッサを採用した低価格モバイルノートの地位もゆるぎないものになり、ネットブックブームを引き継ぐ存在への発展が期待されます。ただ安いノートとしての利用ならば、それに適したものを選んで使うべきなのはいうまでもありません。持ち前の駆動力を発揮できるような立場で使いたい一台です。

大変詳細なレポートをLOTEC599さんから頂きました。ネットブックながらキーピッチもしっかり取られており、そつのないモデルといった感想をもたれています。長所は高輝度な「液晶」。輝度設定を覚えてくれないのはちょっとやっかいですが。短所には冷却ファンで筐体が共振してしまう「騒音」を挙げておられます。このモデルで好き嫌いの分かれやすいタッチパッドの右左にあるボタンについては、すぐ慣れたということで問題なし。

LOTEC599さんが書かれている通り、CULVの台頭がめざましい昨今、本機のようなキーボード重視型のネットブックがどこへいくのか興味のあるところです。 [2010-3-12]

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