デル Precision M65

評価
GPUQuadro FX 350M
CPUCore Duo
DRAM2 GB
OSXP
投稿者Proshi
2010-01-29 21:28:55
すでに項目に挙がっていますが、さらに詳しく仕様を記載します。

OSWinXP Pro-SP3
CPUCore 2 Duo T7200@2.00GHz(667MHz FSB/4MB L2 Cache)
チップセットIntel 945PM Express+82801GHM(ICH7-M/U)
メモリ1GB×2(DDR2-667/PC2-5300)
HDD(SSD)Intel X-25M 80GB
VGANVIDIA Quadro FX 350M(256MB VRAM/512MB Turbo Cache)
ディスプレイ15.4inch Wide WSXGA+ (1,680×1,050)
用途文書作成、インターネット、CAD&3DCG、下記デスクトップコンピュータへのグリッドコンピューティング指令(3DCGでのレンダリング指令等)
使用ソフトMicrosoft Office 2010 Professional(Beta)、Microsoft Internet Explorer 8&Mozilla Firefox 3.6&Google Chrome 4.0、Autodesk AutoCAD 2010、e-frontier Shade 10 basic、Adobe Illustrator CS2、GIMP 2.6、Arcsoft PhotoStudio 5.5 etc...



◆ 購入のきっかけと価格
同じメーカーであるDELLのDimension9200というデスクトップパソコンを使っていたのですが、大学でCADやCGを使った課題をやる機会が多くなり、いつでもどこでも課題ができるようにしようと検討したのがきっかけです。
元々はサブコンピュータとして購入予定だったのですが、当時はサブというよりは性能としてはデスクトップコンピュータに近いものがあったと思うほど全体的なパフォーマンスに優れ、カスタマイズ時に少しケチりましたが、用途からして申し分ない仕様・性能になっていると思います。

◆ 体感速度の変化
最初に使った同じメーカーのDimension9200デスクトップパソコンよりかは若干起動や終了パフォーマンス、各自アプリケーションのレスポンスは劣るように思えますが、中々のスペックを積んでいるものであまり大差は感じられませんでした。

◆ 液晶の質
デスクトップで使っていた20インチのUXGA(1,600×1,200)よりドット(画素)が細かいので、文字やアイコンなど全体的に見えるものは小さくなりましたが、サイズが15.4インチワイドでWSXGA+(1,680×1,050)という高精細なものであるため、20インチに負けないきれいな見え方になっています。

◆ キーボード:配列やタッチ
配列は問題ないかと思いますが、タッチが少し重いように感じられました。
パンタグラフキー採用とのことですが、ちょっと力を入れないと軽く打てず長時間のタイピングには慣れないと辛い部分もあるかも知れません。

◆ サウンド
小さいとは思えないほど、結構な音が出る感じがします。
小さいからかも知れませんが、高温の鳴りがよく濁った感じはなくクリアな音だと思います。

◆ 筐体:質感や強度、コネクタ配置
質感はグレア(非光沢)ですね。目立った感じがなくシンプルでいいかと思います。
コネクタ等のI/Oは特に問題ないですね。

◆ 排熱:筐体の温度
室温20度でのベンチマーク実行環境では、キーボード左上が少し暖かくなるくらいです。ハードディスクドライブを入れていた時はパームレストップの左下がちょっと暖かくなる感じでしたが、SSDを入れている今ではまるで熱を感じません。

◆ 静粛性(パフォーマンス含む):HDD, 光学ドライブ, 冷却ファン
まずHDDに関して。
購入当時の1台目:日立製100GB/7200rpmのハードディスクでしたが、動作音が結構大きかったです。シーク音(中のヘッドアームが動く音)がかなり聞こえて、熱も並にありました。

故障時2台目:東芝製160GB/5400rpmに換装。最初のハードディスクでプログラム起動のエラーが続いたので換装しました。ところが、静穏性には優れているもののパフォーマンスが落ちたと思ったので、CrystalDiskMarkを走らせたところ順次読み出しで40台MB/sしか転送速度が出ず、すぐさま高速回転モデルの日立製HDDに換装しました。

パフォーマンス重視換装3台目:日立製320GB/7200rpmに換装。期待通り、転送速度は順次読み出しで70台MB/sを記録。満足のいくパフォーマンスになっただけでなく容量も倍になり問題なしでした。しかし、やはりちょっと音が気になりました。回転数が速いので、その分回転振動が音としてわずかに聞こえました。シーク音は問題なく静かです。

パフォーマンス重視換装4台目:サムスン製500GB/5400rpmに換装。当時容量が最大だった2プラッタ(2ディスク)の高容量・高密度ハードディスクとして、パフォーマンス重視で換装しました。早速転送速度を測ると、今まで持っていたHDDの最高速度、順次読み出しで80台MB/sを記録し、5400回転も貢献して最も速く静穏性に優れたHDDをなりました。シーク音はまるで聞こえません。

次世代パフォーマンス&バッテリ延命重視換装5台目:インテル製SSD80GBに換装。
待ちに待ったと言うべく、やっと購入できたSSDでパフォーマンスとバッテリの寿命を大きく伸ばそうと思い換装しました。
HDDとは違い、動作音が全くありません。冷却ファンが止まっている間はまるで動作音が聞こえなくて、動いていることすら忘れてしまうほどです。熱もほとんどなく、HDDの物理的な構造によるパフォーマンスの限界を、SSDでは優に超えていて起動や終了、アプリのパフォーマンスも格段に上がりました。

冷却ファンは遠心ファンを使用しており、小さいながらかなりの冷却能力を持っていると思います。
分解によると、最大6CFMですが回転数はおそらく最大で4,000rpm後半くらいまで上がるのではないでしょうか。(BIOSのアップデートでファンが一時的にこれまでにない高回転で回るのを見た)
CG製作によるレンダリングでCPUを長時間フル稼働させた時、CPUは80度近くまで上がりますが、その時のファン回転数は約3,500rpmです。
フリーソフトに「Dell Inspiron/Latitude/Precision fan control V3.1」というソフトがあり、それによるファンコントロールで強制的に最高回転まで上げるころができ、その時の回転数が約4,000rpmということになります。
ファンは高速回転になればなるほど音が気になりますが、普段特に重い処理をしていない時は2,500rpmくらいで、かすかにファーという音しか聞こえず静穏性にはいいというところです。高負荷をかけるとかなり音はしますが、とてもうるさくは感じません。

◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
ノートパソコンなのですが、バッテリの大容量9セルもあって全重量が3kgもあり携帯性には向きません。
私の場合はすでに慣れていますのでどこにでも持ち歩きます。
ACアダプターも出力90Wということで大きいです。充電時には相当な熱を持ちます。
バッテリは前述した通り、オプションで最初から大容量9セルバッテリを積み、CPUのフル稼働状態(CGのレンダリング)で1時間台もつくらいです。ちなみにバッテリ容量は85Wh(min 7.26Ah)の電圧11.1VDCです。

◆ その他
項目に挙がっていませんが、この機種、SATAⅡに対応していないので、SSDの転送速度が公称値(順次読み書き:250MB/s&70MB/s)より全体的に低いです。(順次書き込みは速かった)
AHCIにも対応しておらず、I/O関連は旧世代といったところでしょうか。
しかし、CPUやメモリ、全体的なパフォーマンスには問題ありません。

あと、GPUに関してですが、エントリーモデルということもあり、さほど高性能というわけではないようです。
一時期オーバークロックもしていました。その時の最高値は、GPUクロック450MHz→570MHz、メモリクロック700MHz→820MHzで最高ベンチマーク結果を出しました。これだけ過激なセッティングをしたにも関わらず一度も壊れなかったのは幸いですね。

各種ベンチマークは、室温20度、ファンコントロールはBIOSによる自動制御、オーバークロックなしで行いました。

◆ 総評
結構詳しく記載したつもりです。
当時は本当にスペックがよく、これ1台でなんでもできてしまうほどの、私にとってはロングセラーパソコンです。
全体としてはゲーム向きではなくCAD向きのモバイルエントリー向けという位置づけになるかと思いますが、当時のデスクトップに大差をとられない、バランスのとれたマシンなのではないでしょうか。
デスクトップよりも活用することが多いので、これ一台でほとんどの作業を済ませてしまうくらいのものです。