ソニー VAIO VPCZ11AGJ

評価
GPUGeForce GT 330M
CPUCore i7
DRAM8 GB
OSWin7 x64
投稿者CHIP
2010-03-10 17:46:35
◆ 購入のきっかけや価格
約3年使用していたVAIO type S (VGN-SZ93NS)のあちこちに寿命と思われる劣化が出てきた事と,CPUとWindows7といったハード面,ソフト面で新世代のものが登場したのが主な理由です.時期的に丁度良く新VAIO Zが登場したので,迷わず購入しました.

私が購入したスペックは,
Core i7 620M, Memory 8GB, SSD 512GB, DVD, 日本語キーボード(カナなし), FeliCaポート, Motion eye, 指紋認証+TPMチップ
といった構成です.


◆ 体感速度の変化
私の使用していた前機種のtype SはHDDをSSD (Samsung PB-22J)に換装していたのですが,それでもSSD RAIDの速さを体感できます.ただ,Windowsの起動に関してはRAIDに起因する処理が入る為に遅くなっています.ですが,Windowsの起動さえしてしまえば非常に快適です.レスポンスの良さは特筆すべきものがあると思います.

◆ 液晶:輝度、視野角、発色の印象など
フルHDの液晶を選択しましたが,非常に綺麗です.また,ドットピッチが細かい為,Windowsってこんなにフォントがきれいだったかな?と思いました.

ただ,デフォルトでDPIの設定部分が多くの機種で標準となっている100%ではなく,125%となっている為,VAIO Zの出荷時設定のままではアプリケーションによってはレイアウトが崩れるもの,操作が不可能なものがあります.もちろん,DPIの設定を100%に戻せば良いわけですが,そうすると今度はデスクトップに表示される文字がVAIO type P程ではありませんが小さくなります.特に年齢を重ねていらっしゃる方には相当厳しいフォントサイズかと思います.


◆ キーボード:配列やキータッチ、タッチパッド
PC Watchに掲載された開発者インタビューで「blu-rayとバックライトキーボードは重量を重くする要因になる」とのコメントがあったことから,私はバックライトキーボードではなく日本語キーボード(カナなし)を選択しました.バックライトキーボードと比較してざらざらとしたキートップ(おそらく文字はレーザー刻印)になっています.実際に文字を打ってみた感じですが,非常に打ちやすいと思いました.見た目で「打ちにくそう」と一般的に思われているのが残念です.

◆ サウンド:音楽CDの印象や音割れの有無など
内蔵スピーカーに関してはtype Sと比較して音質が悪くなっているように感じますが,ヘッドホンを繋げばSound Realityらしい音がでます.

◆ 筐体:質感や強度、コネクタ配置
非常にメタリックな感じがかっこいいと思いますが,パームレストがプラスチックなのは少々残念です.ただ,昔のtype S (SZ), type Zの様な金属のパームレストの一部を切り抜いた様なタイプと比べれば格段に見た目は良くなっていると個人的には思います.

天板もソニースタイルで購入するとベーシックなものから個性的な柄まで選択できるので良いと思います.ちなみに,私はメタルモザイクを選択しました.

コネクタは位置で一番嬉しいのはUSBが3つに増えたこと(しかも左右にある)ですね.

◆ 排熱:筐体の温度
type Sと比較して熱くなりません.ただ,廃熱口に手をふれるとそれなりに熱い風が出ています.


◆ 静粛性:光学ドライブ、冷却ファンなどのノイズ
非常に静かだと思います.ただ,私の前機種はファンも壊れていて異常な音がしていたので,比較の問題かもしれません.(参考にならない意見ですみません)

◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
このスペックで,この軽さのマシンは唯一の存在なので大満足です.私の構成では1.4kgでした.サイズは若干大きいですが,重量的にはVAIO T(TT)とあまり変わらないと思います.

ACアダプタですが,標準アダプタ,スティックアダプタ共にそれなりに重たいですが,ワット数から考えるとかなり頑張って小型化したのではないかと思います.

◆ その他
今回,一番残念だったのがドッキングステーションと接続する端子のカバーがシャッター式から蓋をとる方式に変わったこと,ドッキングステーション使用時には専用のACアダプタ(ドッキングステーションに同梱.おそらくVAIO F用のACアダプタ)が必要なことです.特にドッキングステーション端子の蓋はなくしてしまいそうで,また,蓋の爪が劣化して割れそうで怖いです.

◆ 総評
非常に大満足です.アクセサリ等込みの割引前で40万円越えでしたが,クーポン等で支払い額は約30万円程度になりました.価格以上の価値は十分にあると思います.こういったフルスペックのPCがこの程度の価格で買えることも,世相を反映しているのかなとも思ってしまいました.
特に,このクラスで軽量化しながら標準電圧版CPUとチップセット内蔵ではないグラフィックカードを積んでいる機種は唯一の存在だと思うので,ノートPCの低価格化が進んでいますが,今後もこういった機種が続いていくことを期待します.