デル Latitude E6410

評価
GPUQuadro NVS 3100M
CPUCore i7
DRAM4 GB
OSWin7 x86
投稿者惣一郎
2011-06-16 01:17:51
以下はDell Latitude E4200との比較、「その他」以外はWindows 7 (32bit)でのレビューです。

◆ 購入のきっかけや価格
E4200でゲーム(Heroes in the Sky)を始めたのですが、初めて購入したゲームパッドの十字キーの反応が「カクッ」っとなるのは、CPU性能不足なのかも?
ゲームをするならもう少し大きい画面が良い。
と思い、XPが使えるモデル、縦の解像度がある液晶。デジタルの外部出力、机のサイズとAVラックに入れてTVに繋げる場合の余裕を考えてE6410を選びました。アウトレットで4.5万円です。


◆ 体感速度の変化
E4200はSSDなのでPC起動時間は遅くなりました。
ネットサーフィン等の反応は並べて操作しても差は分りません。
表示情報が増えたので「小さい画面で何かやってる」ストレスは減りました。


◆ 液晶:輝度、視野角、発色の印象など
発色は良いと思います。
明るさは15段階調整で真ん中に設定。少し濃い色が好みなのでNVIDIAコントロールパネルで、明るさを少し下げ、 デジタルバイブランスを少し上げています。


◆ キーボード:配列やキータッチ、タッチパッド
E4200で気になったキートップ表面の滑りも増して良くなった。とは思ったのですが、かなり触った跡がつき易いです。
適度なクリック感でタイプ時の音は静かです。ほんの少し粘りがある感じで底打ち感が和らぎ長時間のタイプでも疲れにくいと思います。
触るのは右上がDeleteのキーボードが殆どなので、意識はしているのですが初日からPageUpを何度も押してガッカリです。これは慣れないと思うのでPageUpはDeleteキーに設定を変更しました。
バックライト付きのキーボードは出番が無いか?と思っていましたが、TVと繋げて操作する際にAVラックに入れるのですが、少し暗い所なのでTV画面にだけ表示して使う場合に便利です。
トラックスティックはトラックスティックボタン(真ん中)を合わせて使えるので便利ですが、マウス派なのでこちらは殆ど出番が無いと思います。


◆ サウンド:音楽CDの印象や音割れの有無など
最初に音が出た時、結構良いと思いました。ビジネスモデルとして評価するとかなり良くできていると思います。
最大音量にしても気になる割れ等はないし、かなり絞ってもバランスが良いです。yahooのサウンドステーションを聞きならが、ちょっとネットサーフィン。のような使い方なら全然問題なしです。
ヘッドフォン出力をPC用スピーカーに繋げて比べると、E4200は低音が強調されていますが、本機では特に強調されている感じはしません。PC用スピーカーから切り換えた直後にかなり差を感じるのは仕方ない所です。


◆ 筐体:質感や強度、コネクタ配置
剛性感はゴッツイ感じの見た目通りで十分です。E6420のオレンジの縁取りが欲しいです。(笑)
液晶は正面のラッチボタンを押すと3mm程持ち上がり、端を持って開閉しても大丈夫な強度があります。
USBポートが左右に2個づつで便利になりました。


◆ 排熱:筐体の温度
全体的に暖かくなる感じです。キーボード面よりパームレスト(左右)が暖かくなります。


◆ 静粛性:光学ドライブ、冷却ファンなどのノイズ
室温24℃でネットサーフィン程度だとCoreTempで50℃程度でファンは回ってないです。音はするので裏蓋を開けて確認するとHDDの回転音でした。HDDのシーク音は低速でファンが回っていても小さくカリカリ聞こえます。定期的なアクセス音も良く聞こえます。ただ、これらの音はオフィスでの使用だと聞こえないかも知れません。
シャットダウンの際に何度か金属的な「シャキーン」みたいな大きな音がしました。BIOS変更でEXITすると毎回その音がします。
HDDの回転振動は感じますが不快ではありません。
ファン回転は3段階のようです。室温27℃でネットサーフィン程度だとファンは時々回って止まります。その時の底面は膝に置いても熱くない程度です。


◆ モバイル:軽さ、ACアダプタやバッテリーなど
6セルバッテリーで2.3kg。モバイル用途だと重いと思います。重さはタイピング時の安定感には繋がっています。
入手直後にmemtest86+でチェックをしたのですが、うっかりバッテリーで実行して気がつくと電源OFFに。そこでACアダプターを繋いで1時間程経過して、ふとACアダプターを持ってみると「熱っっ」って持てない温度に。アダプター本体に巻いてたケーブルも柔らかくグニャグニャ状態です。
直ぐに止めて少し冷やし、ワットチェッカーに繋ぎ再度電源を入れ(memtest再開し)た際の消費電力が89W~91W。 その時点でバッテリー充電だけに65W、memtest86+に45W必要で90Wアダプターの容量を超えていたので熱くなるのは仕方ないかも知れませんが、100%付近が連続したら安全の為に充電量を制御してくれても良い気もします。

BBench:
キー入力10秒、Web巡回10秒、無線LANで130分。
キー入力10秒、Web巡回20秒、無線LANで143分。
充電:
BBench後に電源OFFで急速充電すると58~63Wまで上がります。これだとアダプター本体は多少熱いか?って程度、本体のバッテリーは少し暖かい程度です。
充電を続けて50分過ぎ辺り(90%充電)で一気に下がり、60分で25Wになり徐々に下がって85分で充電完了。
同じくBBench後に電源OFFで通常充電すると40W~46Wまで上がり、77分辺りから下降。125分で充電完了。


◆ その他
最初にXPでゲームを行い、EVERESTでCPU使用率を測ると1スレッドのみ高負荷になっていました。そんなものかな? とも思ったのですが、Hyper-ThreadingとTurbo Boostが使える初めてのCPUなので、XPとWin7(32bit、64bit)で4パターン測ってみました。
使ったのはCINEBENCH 11.5。マルチのレンダリングスレッド数は、HTありで4、HTなしで2です。時間も測りましたがptsに比例です。
XPの「HTありTBあり」は値の変動が大きいです。Windows 7では同じ時もあるし0.01pts程度の差で揃います。
XPのシングルスレッドの結果はバラバラで規則性がありません。それに比べるとWindows7の値は全体的に綺麗な値です。

もう一つ、実際のゲーム中のCPU使用率も測りました。キー操作をしないチュートリアル的な部分の使用率で、E4200も比較用に測りました。戦闘中のCPU使用率はもう少し高くなります。
XPはマルチスレッド動作で分散が苦手な感じです。HTありTBなしだけ2スレッドで動いているのは謎です。DELLサイトのドライバーは当てて、SUPER PIだとMaxまでクロックUPを確認しています。
完璧に網羅したデータでは無いですが、本機での傾向は分ると思います。

今のHDD構成は、XP、Win7(32bit)、Win7(64bit)の順で各60GB。ベンチは2番目のWin7(32bit)なので、XPでCrystalDiskMarkを測るとSeqは105MB/s程度出ます。Win7(64bit)のエクスペリエンスインデックスは 6.9、5.9、5.0、5.9、5.9 です。

消費電力は画面の明るさMin(14W)~Max(17W)程度。
アイドルで16W、youtube HD動画(1080p)再生とゲーム中は35W~45W程度です。

※BIOS A06~A09のBoot SequenceでCD/DVDドライブを内蔵HDDより先(上)に設定し、ドライブにメディアを挿入しない状態で起動すると起動後のエクスプローラ(デバイスマメージャでも)で光学ドライブが認識されない不具合があります。ドライブを脱着すれば認識されますが・・・。
光学ドライブはPLDSとPanasonicで確認。一応DELLには伝えたので次回更新で改善されるのに期待。

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ベンチマーク1
ベンチマーク2

◆ 総評
シルバーでヘアライン塗装の天板は単色の物に比べるとかなりポイント↑で気に入っています。操作をする上での不満は無いです。
ゲームパッドの十字キーの反応はあまり改善されません。全体的な動きはスムーズになりました。カーソルキーだと細かく姿勢が変えられるので、十字キーの反応はゲームパッド&腕のせいにしておきます。

HDDの脱着、光学ドライブの脱着も簡単。裏蓋はネジ1本外せば全体のカバーが外れ、メモリー、カード類、CPUファンが丸見えです。メンテ性能が最高に良いモデルの1つだと思います。
単にスペックだけを比較すると第2世代Core iプロセッサー搭載機に劣りますが、本体の造りの良さ、画面解像度(1440×900)、キータッチ、メンテナンス性等の勝る部分もあり、購入価格からするとCPも高いです。

DELLでもSandy BridgeになったらXPサポートは終わるのかなぁ、と思っていたのですがLatitude、Precisionでは最新モデルでもXPドライバーを提供しています。これが何時まで続くのか興味ある所です。DELLはサポートが良くないとか言われますが、分解マニュアルや全ドライバーのWeb公開を考えると、少なくともハードメンテナンス面でのサポートは1番良いように思います。