ヒューレットパッカード EliteBook 8570P

GPU
Radeon HD 7570M
■使用用途
天体望遠鏡のコントローラー・自動導入。天体静止画像の撮像・処理(Pixinsight)。天体動画画像の撮像・処理(Firecapture,Registax)。三次元CAD・CG(3D studio max)。DAWのSonarでミキシング。

■演算速度
960GのサンデスクSSDに換装しているためもあるが、従前使用していたProbook4510sと比べると雲泥の差。比較にならないくらい違う。10倍以上高速。今までは、計算に6時間かかっていたものが30分程度で終了できる。ウィンドウズは、3秒で立ち上がる。天体表示ソフトを使っても気絶することも無くなった。フォトショップでレイヤーを20個くらい設定しても普通に動く。その差は圧倒的である。プアーなディスクリートグラフィックカードではあるが、CPU内蔵タイプよりは実使用で遥かに高速。CPU内蔵のHD4000は、エクスペリエンスインデックスはディスクリートより成績は良いが、実使用だと無圧縮のAVIファイル再生でコマ落ちして使えない。今までの経験で、各種ベンチマークテストは、実使用では全く当てにならないので、使うことはないし、興味もない。天体画像の場合だと3分の無圧縮AVIファイルが1Gくらいあり、一年でハードディスクが一杯になる。

■表示装置
FHDのディスプレイの階調再現は許容範囲。明らかな階調飛びは見られないように思う。64ビット画像処理に使うには無理があるが許容範囲。視野角は広くないが許容範囲。発色は並み以下。彩度が少し高めで正確性に不安がある。ディスプレイは目安程度に留めている。本来ならips液晶を採用してほしかった。

■鍵盤
普通。剛性は4510よりずっと高く良い。屋外の使用で夜露でびしょびしょになってもかろうじて漏電に耐えられる程度の防水対策はしてあるようだが、あまり期待してはいけない。タッチは、同じHPのワークステーションのふにゃふゃしたものより個人的には好き。

■音響関連
内蔵のボードの音は普通。音楽ソフトではアウトボードを使うので、パソコン内蔵のオーディオ系は基本的に単に音が出ればよいと考えているので気にならない。IEEE1394があるのはとてもよろしい。このおかげでローランドの各種機器が接続できるので貴重。あと、古いminiDVカメラのキャプチャーも接続でき、非常にありがたい。

■ 筐体・インターフェース
質感は良い。かっちりしたデザインが好印象。ただし、マグネシウムは、底板のみで、メインシャーシはプラスチックなので詐欺にあったような気分。使用量は半分以下だ。そのため剛性はたいしたことはない。8570Wも似たようなものだが、剛性はあちらのほうがずっと高い。メモリーカードスロットの位置が非常に使いにくい位置にあり、よろしくない。
 おそらく、世界的に見てもRS232Cが搭載された最後のノートパソコンではないかと思う。このパソコンの価値はここが一番大きいと思う。接続機器がcom1にストレスなく接続できるのはたいへんよろしい。USB接続はエミュレーターが間に挟まるので、ソフトによってはエラーが出て大変困るからだ。Elite8570Wも、ドッキングベイ経由で232Cは使えるが煩わしいので持ち出さなくなった。今から同じ予備機も購入しようとさえ考えている。USB3.0は動画キャプチャーに必須なのでありがたい。この点で6560bに差をつける。

■熱処理・静粛性
普通。HP 4230sよりずっと低温で快適。光学ドライブはかなりうるさいので、これでDVDを鑑賞する人などいるのだろうか?ファンの音は特に静かではないが、ワークステーションよりは静か。

■ACアダプタ・バッテリー
軽くはないが、携帯性はこんなものだと思う。ACアダプターの耐久性が低く壊れまくる。今まで5台以上不能となった。
純正は耐久性が高いが、怪しげな大陸性の酷似品はさらに酷く、半年くらいしか持たない。8570W用の150Wタイプは価格が高く重たいが耐久性が良いのでそれにしている。バッテリーの持ちは、明らかにprobook6560世代よりも向上している。9セルのバッテリーを使うとかろうじて4時間は持つが、冬場の氷点下20度の環境だとそれでも2時間くらいに低下する。実使用だとだいたいカタログ値の半分程度なので、屋外では予備9セルバッテリーを常に常備している。

■総評
ほとんどの機能やインターフェースが網羅されてこの値段。もはや中古しかないが、デザインも良くCPはかなり高いと思う。国産のPCのようなお仕着せ機能やソフトがなく非常にシンプルでよろしいと思う。デザインもHPとしては良かった。(今はもとに戻り悪くなっているが。)アフターサービスが良いのは、Compaqからの伝統なので、国産メーカーに大差をつける。各種の業務用ソフトの動作もHPから優先的に行われているのでそこもよろしい。この機種は、DEC時代のハイノートウルトラを思い出させるところがあり、伝統というものはなかなか途切れないのだなと感じた。それにしてもシリアルポートの搭載された最後のノートパソコンになりそうなのが実に残念。