2007年梅雨 3Dノートの東芝復権なるか dynabook WXW

更新 2007-8-1 更新 PC Watchレビューを追記

NVIDIA GeForce 8700M GTの発表と同時に、発売が開始された東芝 dynabook WXW。NVIDIA発表の性能は素晴らしいだけに、久しぶりの国内ブランドの3Dノートとして期待がかかります。

 ⇒ 東芝 (shop1048:直販サイト)

GPU
CPU
チップセット
メモリー
HDD
液晶
光学ドライブ
LAN
指紋認証
質量

GeForce 8700M GT (256MB)
Core 2 Duo T7300 (2.0Ghz, 2nd Cache 4MB)
Intel PM965
PC2-5300 2GB (純正+手持ちのキングストン1GB)
富士通 MHW2120BH (5400rpm)
17.1型 WSXGA+ 光沢 汎用モニタ
TEAC DV-W28ECT ATA
1000Base-T/100Base-TX/10Base-T
TouchChip (UPEK製) VAIO TZと一緒です
約3.9kg

 

ao.gif 天板はさほど気にならないですが

発表直後から一番の問題とされた天板ですが、実物は想像していたよりもいい感じです。
好き嫌いの別れる模様であるのは間違いないですが、ピーコックカラーよりは高級感あります。

昔、アメ車のワゴンにウッドパネルが貼り付けてあるのをテレビなんかでよく見ましたが、あれをなんとなく連想してしまいました。おじさん好みのデザインかも。

wxw16.jpg wxw17.jpg

wxw18.jpg wxw13.jpg

wxw19.jpg

 

ちなみにこれがアメリカの同型機と思われる筐体。

うーん、どっちもどっちですねぇ。なんか法事っぽい色の紫紺です。お坊さんが抱えてきたらナイスチョイス。

ソニーのようにデザインが毎回一定の評価を得ているところは別として、店舗で見られない直販モデルは、白やマットブラックなどオーソドックス系でまとめるのが一番いいと思うんですけどね。

 

ao.gif 筐体&キーボード

速攻で気づくのは、パームレストの高さが高いこと。Inspiron 9400ユーザーの蹴茶ですが、この高さはちょっと嫌です。ぱらちゃんパームレストクッションでも付けた方がいいんじゃないかと思う高さです。

wxw43.jpg ちょっと定規がよれてますが、こんな感じです。

タッチは少し固め。キーボードはたわみが若干あります。店頭モデルで似た感じとしては Qosmio F40が一番近いかもしれません。同じdynabookでもTX, CXはたわみ過ぎですが、あそこまで酷くはないです。キーボードにこだわりが無ければ満足可能と思います。

配列は以下の通り。テンキーがある関係で、全体的に左にスライドしているのと、EnterとBackspaceが横に短いのが気になります。HOMEキー、PageUP、PageDown等は独立キーで存在。

WXWキーボード配列

あとパームレスト部が熱いとまではいいませんが、ほんのり暖かくなるのも注意点。最近触ったノートで最も良好だったのはLaVie Cで、あのガワ付きパームレストはまったく熱くないです。ガワ付きなので当然といえば当然ですが...

Qosmio F30なんかも結構冷たかったように思いますが、WXWと似た熱さというとQosmio F40のパームレストが近い気がします。

wxw24.jpg

 

一方、最悪なのはタッチパッドのボタン。遊びが多く、非常に押しにくい。どのみち据え置きタイプなので、マウスに切り替える方が多いと思いますが、タッチパッドメインに考えている方は要注意です。

謎の空きベイ。2nd HDDでも入るのかな?

wxw40.jpg wxw41.jpg

 

ao.gif むしろ問題は天板よりNVIDIA発表との乖離

天板よりむしろ問題なのがNVIDIAの発表です。
 『鵜呑みすると、GeForce Go 7950 GTXを凌駕する』
と紹介したNVIDIAの性能比グラフですが、蹴茶に登録してもらったスコア平均(6/16時点)から換算すると、以下のようになります。

 

7900 GS比から算出した
NVIDIAの8700M GT

蹴茶登録スコア
GeForce Go 7900 GS
蹴茶登録スコア
GeForce Go 7950 GTX

3DMark06

5368 (148%)

3627

5283

3DMark05

10800 (170%)

6353

9389

3DMark03

19155 (134%)

14295 20911

これだと、まさにGeForce Go 7950 GTXを超えることになります。
dynabook WXWで実際計測してみると以下の通り、

 

WXW実測 8700M GT
メモリ 700Mhz

WXW実測 8700M GT
メモリ 800Mhz

3DMark06

4303

4506

3DMark05

8857

9352

3DMark03

13340

14125

3回計測でスコアの大きなブレがないことを確認し、その3回の平均値です(小数点未満は四捨五入)

メモリクロックが2種あるのは、試作機のビデオメモリクロックが低かったためです。製品版でどうなるか確認できればしたいですが、とりあえずnTuneでNVIDIA公式の800Mhzに上げた状態でも計測してみました。

 ※製品ではOCは保証外の操作です。この個体に限ってはOCの副作用は特にありませんでした。
 ※ちなみに「Coolbits」は現在のドライバでは利用できなくなっています.

wxw11.gif wxw12.gif nTuneでクロックアップ

グラフにしてみると

wxw_3dmark06.gif

3DMark06は GeForce Go 7900 GSを上回る性能をだしていますが、7950 GTXには完敗です。

 

 

wxw_3dmark05.gif

3DMark05はメモリクロック 800Mhzだと7950 GTXにほぼ並ぶスコア。

これは素直にスゴイ。NVIDIAがMark06をさしおいてアピールするわけですね。

 

 

wxw_3dmark03.gif

3DMark03はGeForce Go 7900 GSを下回る結果に。

3DMark03の弱さはデスクトップ版GeForce 8でも言われていましたが、unified shaderでは 3DMark03に混じってくるDirectX8の処理が苦手なようです。
 → PC Watch 多和田氏: GeForce 8のミッドレンジ向け 「GeForce 8600 GTS」

3DMark03の結果をどう見るかが、ひとつの焦点ですね。
DirectX8世代のゲームが減少していることから、4Gamerのレビューなどでは3DMark03は不採用になっていますが、ベンチ結果からすると古いゲームにGeForce 8Mは向いておらず、DX8ゲームに絞って選ぶならGeForce Go 7シリーズの方がいいということになります。


なんにせよ、NVIDIAの発表がWXWとかけ離れているのはちょっと問題です。特に3DMark03の134%という数値はにわかには信じれません。このスライドでは3DMark05の具体的なスコアも掲載されていますが、どういう環境で出したスコアなのか、仕様を公表してもらえないとユーザーとしては信じるしかありません。NVIDIAが悪いのか、仕様は公表されたけどメディアが取り上げていないだけなのか。

メーカーである東芝さんも3DMarkぐらいはスコア掲載して欲しいものですが、Futuremarkのライセンスがいるのが多少壁かもしれませんね。


このスライドの10,000オーバーは粉飾スコア?」

謎ですが、WXWでもCPUをより上の2.4Ghzに換装すれば、3DMark05で10,000オーバーはぎりぎり達成できるように思います。でも、7950 GTXも一緒にスコアUPするでしょうし、7950を追い越すことにはならないはず。まさか使用CPUが違うということは無いと思いますが。

グラフィックドライバも考えられる要因です。モバイル版のドライバはいまいち更新の頻度が遅いようなので、手元のWXWにはGeForce 8Mに最適化不十分な古いドライバが入っていて、発表会でのスコアは最新のものを使ったという可能性はあります。ただデスクトップでのドライバ差を見る限り、ドライバの更新だけで10,000を超えるのはちょっと難しいような気もします。

あとは常駐ソフトの影響とか、マザーの違いとか、色々考えられますが真相は謎ですね。

 

ao.gif 各種ゲームベンチ

FF11ベンチは、GPU性能よりもCPU性能に大きく左右されます。そのため、ゲームによってはあまり意味のない力量チェックであることを念頭においてください。これも3回計測しての平均です。

 

WXW実測 8700M GT
メモリ 700Mhz

WXW実測 8700M GT
メモリ 800Mhz

FF11 v3 高解

5552

5666

三國無双BB 高グ06年5月版

4152

4293

FF11スコアですが、GeForce 8700M GTより低クロックの8600M GT搭載のMacBook Proが6000超。おそらくMacBook Proに搭載されたCPUが効いているものと思われます.

※追記
蹴茶はFF11を遊んでいないため、実際のプレイレポートができていないのですが、他のWXWユーザーさんから伝え聞くところによると、FF11はVistaとの相性が特に悪いこともあって非常に重いとのこと。FF11メインで遊んでいる方はXPノートを探した方が良いかもしれません。注意してください。

wxw44.jpg
FF11

 

wxw58.jpg
三國無双BBオンライン

 

ao.gif 実際のゲームでは

PSUのCD-ROMがどっかいってしまったので、今回はPSUは無しです。注目度を考えると、モンハンが使えれば一番良かったんですが、サービスイン直後でカプコン鯖がトラブっておりこちらも使えませんでした。
三國無双ベンチなども含めて性能はみてください。

○ ファンタージーアースZERO

DirectX8世代なので苦手とする部類ですが、苦手でも性能は十分なので、動作は全く問題なしです。ただゾーン切り替え後のHDD読み込みと思われるもたつきはいまだ健在。
近々Ramディスクでも試してみようかと思っていますが、あとはSSDとかが解決方法かもしれません。

あと解像度が根本的に狭いのが、蹴茶的には不満です。
3D性能とは関係ないので、この辺は人それぞれです。

wxw56.jpg
WXWで使えるFEZの最大解像度 1024×768
対戦では重要なログ窓が画面を圧迫

 

wxw57.jpg
こちらはInspiron 9400で設定可能な 1600×1200
ログファイルが画面を圧迫してません

 

○ ロストプラネット(DX10モード)

標準設定ではちょっと重すぎて、画質を変えねばならないほどでしたが、とりあえず製品版では改善がはかられるらしく、東芝さんいわく試作機ゆえ最終評価はしないで欲しいとのこと。満足できるかどうかの判断は製品版にゆだねられることになります。

wxw54.jpg FPSが下がりすぎると、このような画面が出ます

※ 後日、新ドライバにて検証しています
 → dynabook WXW 追加レビュー

 

ao.gif 7950 GTXを超えるGeForce 8M コアは

今回の感じだと GeForce 8700M コアのクロックアップだけで、GeForce Go 7950 GTXに並ぶ程度はいけそうですが、完全に打ち負かすことは難しそうです。やはりStreaming Processor 32個では単純に人手が足りません。

デスクトップ版8800 GTX並みの128個とはいいませんが、せめてSP 64個は欲しいところです。熱の問題、コストの問題などもあってか、いまのところSP 64個のコアは聞いたことがありません。やはりモバイル版におけるSP数の増量は65nmを待たないとダメなのでしょうか。

 → 北森瓦版: デスクトップ版では65nmコアの噂がちらほら
    モバイルGPUでは周波数を上げずに、発熱を抑える方向でシュリンクを利用することになります

 

ao.gif 縦横比固定について

ワイド画面の解像度に対応しているゲームなら問題ないですが、対応していないことが多いので、お世話になることも多いスケーリング機能。ただ、横に引き延ばされると支障の出るゲームも存在します。

そこで、縦横比を固定する機能が求められるのですが、WXWはその機能がなぜかグレーアウト。
BIOSにも設定項目は無かったので、縦横比固定ができませんでした。

wxw51.jpg

※追記
解像度を変えると、スケーリング設定ができるようになるという情報をいただきました。
既に実機が手元にはないので確認できないのですが、メモっておきます。

※追記2
その後のドライバ更新で、解像度を落とさなくても固定できるようになりました。詳しくは続編を。

 

ao.gif SDカードの読み書き

SDカードの読み書きはかなり早い。これまで見たノートのなかでも最速クラスです。
さすがに新しいだけあります。

wxw53.jpg
PQI製 SD 2GB
QSD15-SG

 

wxw52.jpg
エレコム製 SDHC 4GB
MF-FSDH04G 

 

ao.gif 騒音

※BIOSのバージョンがTestとあるので、この辺は変わる可能性あります。
※光学ドライブの静音ユーティリティについては以前のdynabook AW6レポを参考にしてください。

大きな筐体を活かし、WXWは右と左、ふたつの冷却系をもっています。
起動直後は、上から見て右だけが回ります。

結論から書くと、Inspiron 9400ほどの音量は無いですが、フル回転すると小さい音ではないです。ただ、左右ともに口径4cm以上はありそうで、Lesance CL706GWで耳障りだった小径ファン特有の高周波はでておらず、嫌な感じはしません。

TDP 35Wに抑えられている効果で排熱が早いのか、早々に回転数も下がるため、フル回転するのはほぼゲーム中に限定される感じです。

wxw34.jpg 騒音計を逆向けると34dBA前後 これがベース。安物なので感度悪し。

〜 おおまかな変化 〜

・ 上から見て

 低負荷時は回っていないことも多い。SuperPIで回り出すので、おそらくCPU側。

wxw35.jpg
50dBAちょい

 

左側はファンが回っていない時でも、内部の音を拾うためか、最低でも40dBAは下らないようです。

wxw38.jpg
[低回転] 52〜53dBA

 

wxw37.jpg
[中回転] 52〜53dBA

 

wxw36.jpg
[高回転] 63〜65dBA

・ 上からみて側 

 常に回っています。GPUのファンでしょうか。

wxw32.jpg
[低回転] 51〜53dBA

 

wxw39.jpg
[中回転] 56〜58dBA弱

 

wxw33.jpg
[高回転] 59〜62dBA

 

ao.gif 液晶

LaVie C、type TZなどには及ばないものの発色はまずまず良好です。中の上くらいでしょうか... 左右の視野角は気になりませんが、上下が狭く感じるときがあります。

wxw30.jpg

 

正面

あくまで参考程度に。液晶は赤や緑の発色が苦手ですが、ちゃんと緑が緑で見えています。
液晶を最大のウリとするLaVie Cほどの綺麗な緑ではないですが。

 

 

 

wxw46.jpg
横から (水平の視野角)

 

wxw47.jpg
前に傾けて正面から (上下の視野角)

高解像度パネルということもあってか輝度は高くなく、LaVie Cの半分程度、TXW並みの輝度です。LaVie C、type TZと立て続けに高輝度、広色域のパネルを見てきたため物足りなさを感じましたが、普通はこんなものですね。

輝度が弱い分、明るい環境下、たとえば休日昼のリビングなどに持ち込むと映り込みが気になります。夜、個室で使う分には問題ないのですが。

 

dynabook WXW

部位

48

59

49

46

54

48

64

68

65

平均

55.67

 

LaVie C

WinBook DN7020

Lesance CL706

Inspiron 9400

部位

95

102

90

105

130

100

102

124

104

95

105

95

94

115

95

94

101

96

56

60

58

58

56

60

78

73

87

48

50

48

52

52

50

68

67

65

平均

105.78

98.89

65.1

55.6

 

Pavilion dv6200

dynabook AW6

dynabook TXW

デル 2405 FPW

部位

51

56

53

54

62

54

58

56

58

41

45

45

49

53

51

66

65

70

45

48

45

56

60

56

60

63

61

214

216

199

217

224

206

193

207

186

平均

55.8

53.9

54.9

206.9

 

低反射具合

wxw45.jpg

 

低反射コートの効果は、光沢AW6の時ほど明確な差を感じないです。言われてみれば、多少抑えているかな?と思う程度です。

← 左がWXW、右はInspiron 9400

 

ao.gif ACアダプタ

左から、Inspiron 710m付属、Inspiron 9400付属、一番右がdynabook WXW付属。
さすがに最大180WのACアダプタはデカイ。

wxw21.jpg wxw20.jpg

実際の消費電力としては、ゲームする分には100Wは超えないですね。ゲームをしながら、CD-Rでも焼き出すと100Wを超えるのかもしれません。(充電分が入ってくるので、バッテリーは外して計測してます)

蹴茶はこのクラスのノートに付くACアダプタについては、どれだけ大きくても気にしないです。ACアダプタに冷却ファンが付いていれば大問題ですが、静かに転がっている分には気にしません。

 

ao.gif サウンド面

・ ボリューム調節がソフトウェアに

wxw15.jpg

 

外見はハードウェア的なボリュームダイヤルに見えますが、どこまでいってもグルグル回り続けます。

内部的にはソフトウェア処理されているらしく、OSの起動音は調節不可になってしまいました。残念。

おそらく極度の負荷下では問題が起きますが、通常の使用ではかなり敏感に反応し、機械的な調節と使用感は変わらないです。Fn+数字キーの組み合わせよりは断然使いやすい。

・ 5スピーカーはかなりの出来

wxw28.jpg

 

旗艦モデルのG40を超える5スピーカー。

数が力ではないですが、5スピーカーはダテではなく、これまで聴いたノート内蔵スピーカーのなかでも非常に優秀です。

どんなにいい内蔵スピーカーでも、1000円以下の安物外付けスピーカーには負けるとよく言うのですが、これは下手な外付けよりいい音が出ますね。ロジクールのV20には敗北。

中音域の厚みがない気はしますが、サブウーファもちゃんと役目を果たしており、低音もしっかり鳴ります。正面から聴くと音に包まれるサラウンド感がしっかり感じられ、ゲームではかなり迫力が出ます。

ただ、正面から外れるとちょっとずれた音がするというか、いくぶん間の抜けた音に聞こえます。正面にあわせたセッティングのはずで、仕方ないですが。

 

ao.gif プリインストール

プリインストールは選べません。
ある程度インストールソフトに選択の自由があったdynabook TXWのようにはいかなくなってしまいました。

Napstaerも常駐してくれてますが、特に画像をクリックすると、コーレルのSnapfireが起動するのはちと... 標準のWindowsフォトギャラリーに較べると起動も遅く、画像を表示する前にユーザー登録を催促してくるなど、使いたくもない人にとってはお節介度が増してます。

wxw26.jpg
McAfee SecurityCenter

 

wxw25.jpg
Snapfire

wxw27.jpg アンインストール一覧

 

ao.gif 指紋認証

パームレスト右に付いている指紋認証はtype TZと同じUPEK製モジュール。指紋認証の最大手だけに、一通りの機能は備えています。type TZ同様、Firefoxでもちゃんとログイン機能が働きます。
 こちらも参考に → type TZ レビュー

気になったのは、type TZに較べると認識が下手な気が。
メーカーもバージョンも一緒なので、何も違わないはずなんですが、慣れの問題かな?

wxw50.jpg

 

wxw48.gif

wxw49.gif

Webパスワードの登録は、ログイン画面を出し、IDとパスを入れてから指紋を入力。フォームが空のままで、指紋を入れてしまうと空で登録されてしまうので注意。あとから編集できますが、面倒です。

 

ao.gif 総括

蹴茶の個人的評価。08年5月 総合点を10段階にし、ソフトウェア評価を加え採点し直し。

3D性能

評価 4

 

07年6月現時点ではDX10世代最速.とはいえ、5点満点にはやはりもう一歩必要.

液晶

評価 4

 

ちょっと甘め.3.5点ぐらいでしょうか.解像度、発色の若干の悪さ、上下の視野角に問題あり.

キーボード

評価 3

 

上質なタッチとはいえませんが、たわみもわずかですし、通常の使用には問題無しです.

騒音・ノイズ

評価 3

 

3.5点.液晶と差し引きでこちらを3点に.性能の割に静かで、甲高い音がしないのは良いです.

筐体

評価 3

 

パームレストの高さ、USB配置が難.Inspiron 9400並みの高さならば良かったのだが.

発熱処理

評価 4

 

パームレスト部の若干の熱さでマイナス1点.

ソフトウェア

評価 1

 

jpegなどに重いSnapfireが付いている時点でボツ。Napsterも多くの人には不要。

サウンド

評価 5

 

モバイル評価の代わりにサウンド評価にしてみました.ノートとしては最上クラス.

総合評価

評価 3
or
評価 4

 

蹴茶的な視点では3.5点.マイナスは解像度、やや固さのあるキーボードとタッチパッドのボタン、パームレストの高さ、プリインストールソフト、USBの配置など.小さい不満が5、6個とやや多い.大きな不満はないだけに微妙です.解像度はWSXGA+でいいし、パームレストの高さも気にならない、というような方は★4つで良いと思います.

DirectX10モバイルなら 最速ノート
  ※追記 07/11/20にGeForce 8800Mが出たため、最速ではなくなりました

この条件付きが、我々を悩ませる大きな要因となっているわけですが...まとめてみます。

競合としては下だとHPのPavilion dv9500、同等クラスだとデルのXPS M1710、ショップブランドのGeForce Go 7950 GTXノートあたりだと思います。GeForce Go 7900以上、GeForce Go 7950 GTX未満という位置づけで21万円台は悪くないコストパフォーマンスです。

また「GeForce Go 7950 GTX」のTDPがおそらく50W程度であるのに対し、8700Mは80nmプロセスと、GPU設計の工夫によりコア自体の消費電力が抑えられ(by PC Watch記者さんより)、TDP 35Wで済んでいるのも、冷却による騒音をなるべく抑えるという意味では利点となりそうです。

あとはDirect X10をどの程度評価するか。

DX10対応の例を挙げると、NVIDIAが盛んにアピールする「ロストプラネット」、DirectX10の親、マイクロソフトが出す「MS Flight Simulator X: Adrenaline」など。AoEシリーズなんかもMSの立場からすると、今後DX10対応となる可能性はあるかもしれませんが、現役タイトルとしてはほとんど無いんですよね。
 → Game Watch: 3Dゲームファンのための「ロスト プラネット」グラフィックス講座
 → Game Watch: 3DゲームファンのためのE3ゲームグラフィックス講座 DX10対応タイトルについて

GeForce Go 6000世代や、GeForce Go 7400の人は性能面でも買い換え意義はあると思いますが、GeForce Go 7600や, 7800以上のユーザーは微妙です。買い換えるにはもうひとつインパクトが足らない気がします。資金温存で年末か、来年まで待って65nm GPUを待つ方が得策でしょう。Penrynも出ますしね(^^;

 ⇒ 東芝 (shop1048:直販サイト)

 

ao.gif おまけ またプリインストールに噛みついてみる

日本では3Dノート市場が小さいこともあり、日本専用モデルは皆無。
基本的に米国で売られているモデルや、台湾メーカーのOEMなどが中心です。

そのため、ハード面での設計の自由はほとんど無く、筐体に文句を付けても仕方ないのかもしれません。でも、ソフトウェア面だけでもやれることはあるように思います。今回のWXWでも、AW6/TXWで見られたマニアフレンドリーさ、自由度が失われてしまったのは大変残念です。

我々だけの言い分かもしれませんが、プリインストールは要らないんです。
あってもいいですが、入れるかどうか選ばせて欲しい、これが総意だと思います。

余計なソフトによる余計なポップアップは、ゲームの邪魔でしかありません。激戦のさなか、フルスクリーンを突如解除されるいらだちはゲーマーにしかわからないものです。せっかくのゲーム仕様、直販専用モデルなのですから、プリインストールの有無についてはぜひ再考してもらいたいものです。

ついでに、各種ドライバの提供もお願いします(^^;

◆ 評価ランクの指標 ver.2

旧採点法

評価 5 小さな不満が1〜2 名機レベル

90-100点

評価 4 小さな不満が3〜4 並みより上

80-89点

評価 3 大きな不満が1 まぁこんなもの

70-79点

評価 2 大きな不満が2〜3 失敗した買い物

50-69点

評価 1 不満だらけ 近日中に処分予定

0-49点

「価格を考えれば納得」といったコストパフォーマンスの良さが
認められる場合は通常の評価から1ランク程度アップさせます

 → 蹴茶 3Dゲームをノートで

 

ao.gif 関連記事一覧

たくさんあるので、最後にまとめて紹介。

初代 79CW GeForce 8700M GT

2代目 79DW GeForce 8600M GT SLI、GeForce 8700M GT