Pavilion dv6a (Mobility Radeon HD 5650) レビュー

なるべく最初に読んで下さい。  >> このレビューの判断基準

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まえがき

6月に発表されたhpのミドルレンジ機です。GPUには400基のシェーダーを搭載した「Mobility Radeon HD5650」を搭載しています。類似モデルでIntel CPUを搭載したdv6i(レビュー)が存在します。dv6aはAMD CPU搭載モデルです。今回も時間の都合上、少々手抜きになってしまいましたが、dv6idv7のレビューも参考に見てください。ではレビューです。

pavilion_dv6a_intro1 Pavilion dv6a (Mobility Radeon HD 5650)_intro2

評価

価格は変動する物としてあまり考えず、ハードウェアの素の状態を採点します。

  評価 ○ 良い点  × 気になった点
筐体 評価 3 ○ USBは分散されていて使いやすい。指紋が目立ちにくい
× 
キーボード 評価 2 ○ キータッチは及第点
× タッチパッド×、キー配置が難。詳細はキーボードコーナーで
排熱 評価 3 ○ dv6iより体感温度低め。
× 
液晶 評価 3 ○ 視野角などは普通 見にくいという印象はない
× 若干コントラストが悪いか
騒音 評価 4 ○ ベンチ中も60dBA前半で留まる
× 
ソフトウェア 評価 3 ○ リカバリ時にセキュリティソフトの選択ができた
× プリインストールは多い
性能
モバイル
評価 3 ○ 3DMark06スコアはまずまず高い
× 
総合  3.0 /5 同型のPavilion dv6iと同じスコアか、それ以下もありうると思ってましたが、体感温度の低下とそれに歩調を合わせるかのような静粛性の改善。結果としてdv6iよりだいぶ評価が上になりました。続きはあとがきにて。

スペック

GPUMobilityRadeon HD 5650
CPUPhenom II P920
ChipsetIntel PM55
メモリDDR3 8GB
HDDST9500420AS
ODDTS-L633N

筐体

dv6iと同じ筐体です。目立って違うのはパームレストに貼ってあるIntelのシールがAMDに変わったことぐらいです。

各種ポート

コネクタも同じ。ヒンジが後ろに回り込むので背面には配置されてません。使用頻度の高いUSBは左2(うち1基はeSATA共用)、右前1、右後1と計4ポートが散在しています。

右側
前面
左側
背面
前面
右側面

キーボード

dv6iでも同じ事を書きましたが、個人的にはかなりやっかいなキーボードです。
最右列にPageUPやPageDownが置かれるのは珍しくないですが、本機は最左列にもメールやブラウザ、印刷ボタンといったワンタッチキーが配置されています。これがESCや半角全角キーを押す際のミスタイプを誘発します。

また最近のHPノート共通の仕様ですが、本来のファンクションキーがFn連動扱いとなっており、単純にファンクションキーだけ押すと、輝度の上げ下げや音量調節になってしまいます。BIOSから変えられますが、変更せず慣れられるかといえばちょっと自信ないですね。

キーボード2

キーボード3タッチパッド

タッチパッドもdv6iと同様、大変使いにくい代物です。MacBookと外見上はやや似てますが、中身的にはまるで別物です。特に左右ボタンの押しにくさは相当なものです。

以下はBIOSによるアクションキーモードの変更。

BIOS

液晶

ハードウェアID LGD26A (LP156WH2)

dv6iでは写真を撮りませんでしたが、今回は撮ってみました。絵に特に大きな不満は感じませんでした。ただ、ややくすんだ印象を受けます。

元画像
元画像 元画像

Pavilion dv6a
液晶正面 液晶正面

上下視野角 上下視野角

左右視野角 左右視野角

輝度

輝度最大設定で測定。輝度の片寄りは少ないですが、最大輝度が低い。

66 69 64
61 76 69
58 69 62
AVG 66.0

騒音

騒音ですが、これが意外なことにdv6iより静か。3DMarkを走らせている最中でも60dBA後半にいきません。外気温のせいもありますが、それにしても結構違ってますね。

騒音1 騒音2 騒音3

発熱

dv6iは酷い発熱でしたが、これはマシです。やはり左パームレストがやや熱くはなるものの、外気温が多少下がったせいもありるのか許容範囲です。うーん、温度計をなくしたのが悔やまれます。

性能

搭載GPUはシェーダー数 400基の「Mobility Radeon HD 5650」。(AMD公式サイト
。コアクロックはメーカーによって決められますが、本機のコアクロックは550Mhzです。

ベンチマーク。
GPUはM880G内蔵のコアと外付けのMR5650とで切り替えられるので、両方のスコアを載せてます。FF11がMR5650にしては低めに出てます。

MobilityRadeon HD 5650AMD M880G内蔵 HD 4250
Pavilion dv6i 3DMark06Pavilion dv6i 3DMark06 integ
FF14FF11 integ
FF14FF14 integ

最新のATI Catalystドライバ適用後のスコアです。

カードリーダーライター

カードリーダーライター1 カードリーダーライター2

ACアダプタ

電源コネクタ部はストレート型コネクタ。

ACアダプター 質量 ACアダプター サイズ

ソフトウェア

兄弟機であるPavilion dv6iレビューも参考に。ただdv6iと較べるとbingバーがドドーンと場所取っているのは同じですが、ブラウザにインストールされていた「Yahoo!ツールバー」は見あたりません。この辺はあくまで評価機なのでホントに参考程度に見てください。

ブラウザー

ユーティリティやデバイスドライバの単品提供も行われています(サポートページ)。この点はもの凄く嬉しいですが、肝心のグラフィックスドライバの頻繁な更新などは無い様子。AMD提供の汎用ドライバが入るので致命傷にはならないです。

デバイスドライバ提供画面

hp謹製ランチャーなどは健在です。
デスクトップ画面

リカバリするとノートンを有効にするか否かを選べる。これは嬉しい。
リカバリ画面

GPU-Z

GPUでは目下最新となる「40nm」プロセス製造のMobilityRadeon HD 5650。ちゃんとクロック可変になっています。

AMD公式には
『Engine clock speed: 450-650 MHz』
となってますが、本機のGPUコアクロックは550Mhzで駆動。

MobilityRadeon HD 5650 コア 550Mhz駆動
GPU-Z Mobility Radeon HD 5650  GPU-Z AMD M880G (MR HD 3200)

AMD M880G内蔵 Radeon HD 4250 コア 500Mhz駆動
負荷時GPU-Z Mobility Radeon HD 5650  負荷時GPU-Z AMD M880G (MR HD 3200)

GPU切り替えはシームレスではなく、一瞬ブラックアウトする
切り替えのアナウンス

CPU-Zの代わりにSpeccy

今回もSpeccyを使いました。

Speccy

Vista Window エクスペリエンスインデックス

dv6iではストレージがSSDでMobilityRadeon HD 5650が一番低いスコアになってましたが、本機はHDDを搭載しているのでストレージがボトルネックになっています。

Windows Experience Index

あとがき

左写真:Pavilion dv6i (Intel CPU)   右写真:Pavilion dv6a (AMD CPU)
Pavilion dv6i Pavilion dv6a 全景

dv6iと同等の結果になるかと思いきや、表面温度や静粛性で大きな違いが出ました。
dv6iもdv6aも温度測定などを行っていない不完全なレビューでしたので「ここが違う」と明確には言えませんが、異なる点を考えてみると

 ・ 外気温の差。dv6iは真夏の盛り、今回dv6aは9月下旬レビュー
 ・ ストレージがSSDとHDD。SSDは低消費電力ではありますが発熱はします。
 ・ ロット段階の差。以前もdv5の評価機は激熱。しかし、後の製品ロットでは改善したことが。
 ・ CPUの違い。Phenom2Core i7-720QM

CPUはどちらも45nmプロセス。Phenom2 P920は消費電力が25W。Core i7-720QMはTDP 45W。AMDの消費電力とIntelの提示するTDPは違うものなので同列に比較はできませんが、とりあえず‘違い’ます。

私が「どちらかを買え」と言われたらdv6iよりもdv6aを選ぶと思います。

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