血で染まる時 vol.12

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2人の弓PKers

分裂するスライム 

「メテオォー!」

ぼしゅうぅぅー、ぼしゅうぅぅー、ぼしゅうぅぅー

うぎゃぁ、スライム君分裂。3匹倒して2匹再生!

Kettya「あんたら嫌いや。」

最悪のペア 最悪のペアやねぇ。

と、いつものようにDecietでひとりで遊んでいると... 突然「おら!」と矢がKettyaにビュンビュン飛んで来ます。久しぶりのPKersに驚いているうちに、鎧を着ていないKettyaのHPはあれよあれよというまに3分の1。あえなくリコールで退却です。銀行で持ち物整理をしているうちに段々腹が立ってきます。

 Kettya 「くやしいー、一発でもお見舞いするべきだったわ」

今から取って返して一戦交えようかと思いもしたが、いかんせん洋服しか着てないKettyaはAR20以下。これではとてもPKersの弓攻撃には耐えられません。ふと周りを見渡すとそこにはNujelm銀行にいつもたむろっているギルドの面々が数人。

 Kettya 「彼らなら手伝ってくれるかしら」

淡い期待を持ち話しかけます。

 Kettya 「こんにちわ。」

 ごついお兄さん 「Hi Lady」

 Kettya 「あなたたちはPKKなの?」

 兄さん「そうだが、君はFencerかめずらしいな。
     どうだい君の持っている剣と、わたしの持っている魔法の槍を交換しないか?」

 Kettya 「ごめんなさい、わたし槍以外に興味ないから貯め込んでないの」

 兄さん 「ざんねんだなぁ、この槍を見てくれすばらしい一品だぞ」

 Kettya 「あら、わたしの持っている槍だっていいものよ」

               :

 この後えんえんとお互いのお気に入り武器を自慢しあう

               :

 他のギルドメンバー「おい、CoveでPKが出たそうだ行くぞ」

 兄さん 「おう、それじゃあな。また会おう」

ゲートをくぐって行く彼、心の中で手を振りながら見送るKettya。

 Kettya 「は! 槍の自慢話だけで終わってしまった(汗 がーん」

アホです。

仕方ないあきらめようと出かける支度をしていると今度は聞きなれた言葉が飛びこんできます。そう、日本人の方たちです。話を盗み見て(?)いると、どうやらPKKを生業としているようです。おずおずと近寄り、さっきの話をすると...

 「それは行くべきだな、行こう。」ということになり、とんとん拍子に出撃と相成りました。

 

再びDecietにて

彼ら、赤い人たちは最下層の4Fにはどこにもいません、どうも彼らはここから移動してしまったようです。仕方なしに上に向って歩いていくと、3Fでなにやら人が集まっています。

「やぁ君たち。PKを倒しにいかないか?」

まだいるの? と聞きなおすと彼らは出口付近に陣取り、暴れているとのこと。さぁ、いざ出発です。途中途中でたむろしている人たちを巻き込み、見る見るうちにPKK軍団はふくれあがって行きます。

PK vs PKKどうやら近いようです! 悲鳴や爆発の音が聞こえてきます。そこではすでに大規模なPKKギルド vs PKギルドの戦闘が始まっていました。Kettyaは奥の壁際で魔法を唱えるひとりの女に目をとめました。
 「あたしの相手はあいつ!」
Kettyaと似たようなカッコ、おそらく同じ魔法を得意とするのでしょう。STRの少ない魔法使い同士、戦士の援護もない今、先に仕掛けた方が勝つのは明らかです。
 Kettya 「Corp Por!」
一撃目のEBをうけ、慌ててG.Healをかけようとする彼女。すぐに打ち返してこないところをみると、どうやらResistできなかったようです。
 Kettya 「さようなら! Corp Por

Kettyaの二発目をうけ、崩れ落ちる彼女。
次の相手を探し始めたころには、戦闘の大勢はすでに決まりかけていました。PKギルドのボスは逃げ去り、あとは散り散りになりリコールの詠唱もままならず逃げまどうPKを掃討するだけでした。Kettyaも逃げかけていた戦士に三発目のEBをあてるのが精一杯、もうへとへとです。へたりこみ、PKKギルドの戦士が逃げる戦士を追いかけていくのを見送りました。(かれらどうなったのでしょう、ちょっと気になります)

基本的にKettyaはへたれ。
対人戦となると、心臓が高鳴り冷静でいられなくなります。
乱戦にまぎれて魔法を撃つのが精一杯ですね...

相手 この人がわたしの相手でした。合掌。

最初からそんなに持ってきていなかった秘薬も使い切ったころには、朝を迎えようとしていました。
日本人の方たちにお礼と別れを言い、ひとり興奮冷めやらぬまま愛馬の待つ家へ戻るKettyaでした。

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