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16
2017
ランサムウェアで大騒ぎ、Microsoftは米政府を非難
ランサムウェアで大騒ぎ、Microsoftは米政府を非難
ランサムウェア「WannaCry」。感染するとファイルを人質に、身代金をビットコインで要求してきます。
先週末から世界中で大騒ぎになっています。
MS社長は米国政府を非難
Microsoftは警告文をリリースするとともに、社長が米国政府機関(NSA、CIA)に抗議しています。背景として、この攻撃がNSAが密かに諜報活動に使っていたセキュリティホールが使われたという話があります。
Microsoftにしてみれば、政府がちゃんと脆弱性を報告してくれていれば、こんな大きな被害は出なかったと言いたいわけですね。その脆弱性へのパッチはNSAから情報が漏れたことを受けて3月に配布済みですが、実はその前から知ってたんじゃないの?という疑惑は当然ついて回る話ではあります。
警戒感を強める各国、特に中国
米国政府の諜報活動に関しては以前から各国警戒感を強めており、特に中国はおおっぴらに公的機関でのWindowsの使用を禁止したり、独自OSを奨励してみたり、最終的には中国専用Windows 10をMicrosoftと共同開発するに至っています。
結果として、この警戒は正しかったということですね。
MS社長にしてみれば、ここで米政府に抗議しなければ中国当局の疑いの目が更に強まるのは必死。せっかく専用バージョンを作って繋ぎ止めた中国ビジネスがご破産になるのは何が何でも避けたいところです。
ドイツも
以前米国のスパイ活動が明らかになったドイツもまたWindowsに警戒感を示しています。
翻って日本はどうかというと、ほぼノーガード戦法のような印象を受けますが、どうなんでしょうね。
最後の砦は「機密書類は手書きFAXで」みたいなオチになりそうで嫌です。
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