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ターンキーシステムによる太陽光発電の価格下落

孫さん40円20年間の補足です。

大増産に繋がったターンキーシステムとはどのようなものか。
検索すればざくざく出てきますが、

”ターンキー・プロジェクト(turnkey project)”と言われている、
工場やプラントの設計から建設、機械や設備の調達、据付、
調整、運営管理、保守等の全てを一括受注

する方法により、高品質で高信頼性のシステムを短納期で実現しています。

計画段階から運営管理まで、
全ての工程をユーザーに替わってフルサポート
することで、通常の請負では考えられないほどにユーザー様のご要望に柔軟に対応でき、合理化や、大幅なコストダウンにも繋がります。
 → ターンキー・プロジェクトサービス | 東横化学株式会社


というものです。資金や土地を用意できれば誰でも市場参入が可能です。
中国などでは資金や土地が行き場を求めていますので、当然のように成長産業である太陽光電池に流れこむことになります。

「ターンキーシステム」企業には日本をはじめ、世界各国の設備企業が名前を連ねます。
 → 「太陽電池産業を変革する生産設備ターンキーシステム」 PDF
 → ターンキーシステム - 薄膜太陽電池セルの生産設備 リスト

ターンキーシステム

太陽電池市場では単に“新興国企業”と戦っているのではなく、“新興国の有り余る資金”+“先進国の技術”と戦っていることになります。カネカなどは『ターンキー陣営は競争相手ではない』と言っていましたが、2011年の年次報告書によれば採算割れに陥っています。

シャープなど大手は生産設備も含めて自社で抱え込むブラックボックス戦略により、新規参入組を引き離そうと目論んできましたが、上手く言っていないのは決算が示すとおりです。
 → (太陽電池事業)の営業損益は240億円の赤字に拡大する - ロイター

 → 蹴茶: 孫正義氏 1キロワット時40円で20年間固定買い取りを検証する [2012.3.22]