PCの収益源はアプリやプラットフォームへシフト
BCNのパソコン市場まとめ。→ Win 8搭載PCは出足低調:「今後、PCの収益源はアプリやプラットフォームへシフト」――BCN、PCの販売動向を予測 - ITmedia
興味を引いた平均単価。パソコンのくくりにタブレットまで入れてますが、6万円割れ目前です。昔は10万円を割る割らないという話をしていたのが懐かしい。
「スマートフォンやタブレットは、端末本体よりも、アプリ自体やアプリを配信するプラットフォームで利益を得るビジネスモデルを採用している。これからはPCも、OSやPC本体で利益を得るのは難しくなり、アプリやプラットフォームで利益を得るスタイルに変わっていくのではないか」と道重氏は説明。Windows 8(Windows ストア)の普及により、この流れは加速するという。
本体だけでなくアプリやプラットフォーム全体で収益を得るというのはずっと前から行われています。富士通のLIFEBOOKを例に取ってみると
収益 (1) プリインストールソフトからのリベート
セキュリティソフトが典型例です。バック率は知りませんが、個人向けでも販促強化時は18%ほどになりますので、法人向けだと2~3割、もっとかもしれません。
酷いメーカーは「プリインストールのセキュリティソフトを使わない」選択肢を隠してしまうのですが、富士通はきっちり提示するだけまだ良心的です。
この手のソフトはベテランならさっさとアンインストールしますが、カジュアルユーザーにとってみれば削除しようにも「危険です」と警告されれば、怖じ気づいてしまうなかなか厄介な代物です。警告自体は事実なので難しいところです。
セキュリティソフト以外では、画像が市販画像ソフトの機能限定版に関連付けられていることもありました。あれもかなり面倒くさい。そういえば、昔よく入っていたJWordは最近はあまり見なくなりましたね。問題を起こしすぎたせいでしょうか。
収益 (2) 検索ボックス
これも大切な収益源です。メジャーどころではFirefoxの検索窓もGoogleとの契約によるものですし、楽天ツールバーやポイント還元サイトなどでは1回あたりいくらという設定がなされています。メーカー製PCには十中八九、専用ツールバーが入っています。
→ MozillaとGoogle、Firefoxのデフォルト検索エンジンに関する契約を更新:ITpro
→ 楽天スーパーサーチ:検索するだけでポイントが貯まる!
収益 (3) アフィリエイト
そしてうちも利用していますが、古典的なアフィリエイト。デスクトップ画面にアイコンを作り、そこから買った分の数%がメーカーに還元されます。大手メーカーともなれば稼働台数は数十万単位になるでしょうから、1割前後はバックされているかもしれません。
他にもあるかもしれませんが、これら収益を見込んだ上で価格競争が繰り広げられています。でなければ、いくらコスト競争力に長けた外資といえども、Windowsのライセンスだけで数千円差し引かれるのに(XPは50ドル前後だった)2万円台では売れません。
これらの収益対策は綺麗なWindowsを使いたい人にとってみれば、面倒くさい話ですがそのおかげで安価に買えているとなると、痛し痒しではあります。(サイトの広告にも言える話ですので、耳が痛いですが…)
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