Samsung「当社の特許技術はアップル端末に不可欠」

Samsung幹部曰く
「真実は決して嘘をつかない。サムスンが保有する無線関連特許がなければ、クパチーノを拠点とするAppleが携帯端末を作ることは不可能だった。ご存じのように、無線関連特許のポートフォリオについて言えばサムスンは極めて強力だ」

強気ですねぇ。気になるのはFRAND特許の取り扱いです。

FRAND特許はざっくり言えば、規格の根幹を成す必須特許を武器に、ライバルに無理な条件を迫ってはならい、競争相手といえどもフェアな条件でライセンスしなければならないというものです。
　→　蹴茶: FRAND特許（条項）とは [2012.9.3]

デザインなどは必須パテントではないのでこれには当てはまりにくいですが、通信技術などは該当しやすいと言えます。

以前 Motorolaが Appleを訴えたときも FRAND特許が問題視されました。

この動きに対し、アップルは今年2月、モトローラの行為が「公平、妥当、非差別的」という原則に基づいてライセンス提供されるべきFRAND特許権の濫用にあたるとして、米カリフォルニア州南部地域連邦地裁でモトローラに対する訴えを起こしていた。
　→　モトローラ、アップルへのFRAND特許ライセンス提供に原則合意 - WirelessWire News

一方、Samsungとの訴訟では、通信技術を武器にSamsungが勝訴。「FRAND条項が無視された」と韓国での判決を批難する意見もありました。

ミューラー氏がこの判決で問題としたのは、3G通信技術関連のいわゆる必須標準特許（FRAND特許）を使ってアップル（Apple）を訴えていたサムスン（Samsung）の主張が認められてしまった点。
　→　韓国はFRAND特許の「ならず者国家」 - あの知財専門家がサムスン対アップル判決を非難 - WirelessWire News

強力すぎる必須特許はライセンス料は得られても、相手に致命傷を与えることはできないという条項ですが、今後の成り行き次第でFRAND条項に光があたるかもしれません。