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最近TN液晶だらけ? TN復権に視野角改善フィルムあり

レノボの新型液晶は全てTN。ナナオの新商品もTN。ノートPCは元々TN一色ですが、最近の単体液晶も驚くほどTN率が高くなっています。

TNの視野角、特に上下が狭いのは有名な話ですが、TN液晶は表面に貼られた視野角改善フィルムで光を散らし視野角を広げています。そのため元々構造的に光が拡散するIPSなどとは拡散の仕方が違うので、1つの目安として「上下、左右で視野角が違えばTNと思え」という言葉もあります。
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ところが先のナナオの新製品は
 「視野角が上下/左右ともに178度(コントラスト比5:1時)」
と、視野角だけではIPSと見分けが付かなくなっています。ポイントはおそらく末尾の『コントラスト比5:1時』で、この基準を厳しくすると視野角は狭くなりカタログ数値でも非TN液晶との違いが出てくるのかもしれません。

その渦中の視野角改善フィルムの新製品がこれ(WVフィルム)。富士フイルム曰く160度以上に広げるそうですが、基準を甘く設定すれば178度になるやもしれません。なんにせよ、TNしか選択肢がないノートユーザーにとっては福音となりそうなフィルムです。ThinkPad W700の液晶も異様に視野角が広かったので、最新のフィルムだったのかもしれませんね。
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