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Appleが iTunesを巻き込んだ Mobile Meの大変革を計画している
Appleが株主総会のQ&Aセッションで語ったところによると、ノースカロライナ州に建てた巨大データセンターはこの春からiTunesとMobile Meのために使うと。→ Apple: NC datacenter for iTunes and MobileMe, due in spring | Electronista
→ 蹴茶: iPhone(iPad)+クラウド(巨大データセンター)で脱PCという筋書き 2010.6.5 15:55
そして現行のMobileMe製品がオンラインストア、店頭販売ともに出荷停止。販売店の証言によるとAppleから生産終了を告げられたらしい。
→ AppleInsider | Apple discontinues sale of MobileMe retail boxes as overhaul looms
その先にあるのは刷新された「Mobile Me」。
流れる噂によれば、基本料金無料の個人電子ロッカーとしてiTunesのデータ(動画、音楽、写真)を格納。iPhoneを通じてどこでも視聴でき、そしてソーシャルネットワーキングサービスも一画面に統合されます(どこかで聞いた話ですが^^;)。
→ Apple Works on Line of Less-Expensive iPhones - WSJ.com
狙いはAndroidに主導権が移りつつあるスマホ市場を、再度制するための次の一手です。スマートホンでは既にハードだけではなく、Android OSなどソフトが重要な要素です。Appleはそこにクラウドサービスも付け加えることで差別化を図ろうとしているのかもしれません。
日本の携帯メーカーにしてみれば、やっとAndroid端末競争にも追いつき、さぁこれからと言うときに、また新たなルールを課せられることになります。「そのスマホで何ができるのか?」
例えば定額制音楽サービス。
「iTunes Unlimited」の話は何度も出てますが、定額制サービスは現実のものになりつつあります。
→ ソニーの「Qriocity」音楽サービス--「iTunes」への新たな挑戦
→ Amazon、無料動画ストリーミングサービスを米国のPrime会員向けにスタート
■ もれなく付いてくるクラウド
私たちに取ってみれば既にDropBoxやEvernoteなどクラウドサービスは身近にありますが、多くのユーザーにとっては「何それ?」の世界です。もし端末標準、しかも基本無料でクラウドサービスが付いてくるならば、それは大きなインパクトを持つことになります。
これが消費者に受け入れられれば、HTCやSamsungは自前のデータセンターを運営するか、どこかと組む必要に迫られます。GoogleやMicrosoftも競争ルールの変化に合わせてサービス拡大へとうって出るかもしれません(Google版DropBoxとか、音楽サービスとか)。そうなればベンチャー企業ひしめくクラウド業界は激変の時代を迎えることになります。
■ ちなみに
件のデータセンターの土地は老夫婦から1.4億円で購入したとか。安!(^^;
日本企業が対抗するのは至難の業ですよね。
→ とある老夫婦がAppleへ土地を売却 その額1.4億円! : ギズモード・ジャパン