名前 | 票数 | 割合 | |
ウイルスバスター | 354 | 18.5% | |
avast! | 344 | 17.9% | |
ノートン | 265 | 13.8% | |
NOD(ESET) | 213 | 11.1% | |
カスペルスキー | 201 | 10.5% | |
AVG | 192 | 10.0% | |
AntiVir | 87 | 4.5% | |
マカフィー(AOL版含) | 86 | 4.5% | |
ウイルスセキュリティZERO | 72 | 3.8% | |
キングソフト | 49 | 2.6% | |
OneCare | 19 | 1.0% | |
F-Secure | 13 | 0.7% | |
ウイルスキラー | 7 | 0.4% | |
G DATA | 5 | 0.3% | |
CA | 4 | 0.2% | |
V3ウイルスブロック | 2 | 0.1% | |
ZoneAlarm | 0 | 0% | |
合計 | 1918 | ※ その他を入れても1943票にはならず 集計ミスが若干起きています。 |
ユーザー的には「これが一番」と決めてもらえると簡単なのですがそれがなかなか難しい。
検知対象はウイルスにはじまり、総合セキュリティの場合はスパイウェアやフィッシングサイトなど多岐にわたり、ソフト毎に得手不得手がかなりあります。ウイルスには強くても、フィッシングサイトに弱いという風に、見る角度を変えると優劣がひっくり返ってしまいます。
海外の雑誌や調査機関のテストは大変参考になりますが、AVGのように日本生まれのLZHで圧縮すると検出できなくなかった事例や、WinnyやShareで流通する日本独自ウイルスへの対応、国内企業をかたるフィッシングサイトへの対応など、日本の環境への取り組み度合いも大切です。
またパソコンへの負荷や毎年の更新価格など、検知力に直接関係しない部分も実際選ぶときは重要な要素です。結局ベストチョイスは何を優先するかで変わってくることになります。
PC Japan 2007年12月号 総合セキュリティ対策ソフト徹底比較2008
SRI International
カルフォルニア州に本部を置くスタンフォード大学付属研究所を母体とする非営利団体。収入は各種技術ライセンス、プロジェクト受託金などから得ている。
AV-Test.org
オット・フォン・ゲーリック・マグデブルグ大学の情報システム機関内のプロジェクト。雑誌や製作者に情報提供を行っている。 Virus Bulletinなど他媒体に結果が掲載されている 参照1 参照2
→ ITmedia:AV-Test研究員インタビュー
VirusBulletin
オックスフォード州のウイルス広報誌。毎年一定のウイルス検知基準をクリアする製品にVB100ロゴを認証している。詳細は有料会員のみですが、最新のVB100ロゴ取得有無は無料登録で見ることが可能。スポンサーにESETなど評価される側が名前を連ねているのは問題ありでは。
ちなみに最新のVB100テスト(Vista環境)ではマカフィー、トレンドマイクロ、アンラボ、K7(ZERO)などが取得失敗している
AV-Comparatives
連絡先はオーストリアになっていますが、雑誌で結果を使う際も無料で使って良しというなんとも太っ腹な独立団体。今年(っていつからだ?)から各種サービスを有償にして団体の維持費用に企てている。わざわざこれら有償サービスで調査結果が変わることはないと書いている。
より多くの検証機関を知りたい方はTAKI氏のブログが参考になります。
→ 主要なウイルス対策ソフトの検証機関(ウイルス対策ソフト情報)
激戦のなかトップを制したのは老舗「ウイルスバスター」。
1位2位を争う検出力を持っているわけでもなく、カスペルスキーやESETのようにPC負荷が特段軽いわけでもないのですが、
どの機能もそこそこの性能を持っているバランスの良さ、優れたスパムメール対策など、ベテランからライトユーザーまで幅広くカバーできそうな点が人気の秘訣でしょうか。
他社に先駆けて1本で3台へのインストールを可能にしたライセンス戦略も大きな支持を集めています。
未知のウイルスに弱い傾向があるのと、AV-Testによる調査では下位に甘んじているため、検知率最優先の場合は選択肢から外れそう。
→ 「ウイルスバスター2008」10月に発売、Web経由の脅威防ぐ新技術を搭載
2位にはノートン先生を抑え、ウイルスバスターに最後の猛追をかけた無料アンチウイルスソフトの「avast!」がランクイン。
ファイヤーウォール機能は無いので、FWを使う場合は他製品と併用することになります。
検出率は有料ソフトと大差ないどころか、テストによってはトップ集団に食い込む実力をもっています。
未知のリスクに対応するヒューリスティックエンジンは同じく無料のAnti-virには後れを取るものの、典型的な自己増殖ウイルスには効果高そう。
スキャン速度などは中程度。日本語に正式対応していることも支持を集めています。
→ 窓の杜 - avast! 4 Home Edition
3位は「ノートン」。かつてはユーティリティソフトを指す名前でしたが、今はすっかりセキュリティソフトの名前に。老舗だけあって、昔から愛用している方からの支持が厚い。重い、重いと言われて続け、それをシマンテックもかなり気にしているようで最新の2008では軽さを前面に押し出しています。アイドル時のメモリ使用量は最軽量クラス。スキャン速度も平均以上です。ウイルス検知能力は中程度ですが、未知のウイルス検知に弱い結果が出ており、また一旦侵入を許すと内から外への情報漏れを検知しにくいファイヤーウォールも気になります。フィッシングサイト対策は他社より優秀なものの、スパムメール対策はちょっと弱い。
→ シマンテック、スキャンやUI反応など“軽く”なった最新版「ノートン」
軽さで選ぶ人の多いのがこの「NOD」。メモリ消費量や起動時間への影響の少なさ、ウイルススキャンの速さなどに定評があります。ウイルス検出率はVB100ロゴを50回連続取得するなど、昔から安定しているもののAV-TestやSRIなどのテストではあまりいい結果が出てません。ヒューリスティックエンジンはウイルスの種類によっては隙があるようです。最近になって「ESET」という名前で総合セキュリティパッケージが販売開始されましたが、スパムメール検出、ファイヤーウォール機能、フィッシングサイトの検出力において他社製品に劣る結果が出ており、進化途上といった感じです。
→ NOD32の上位製品「ESET Smart Security」11月8日発売
ジャストシステム取り扱い開始による知名度アップもあり、いま最も勢いのあるソフトです。国内メディアのテストでは他社を抑えてトップ評価を得ることが多く、安心感に繋がっています。ただ海外の複数の検出テストではAnti-Virやavast!の後塵を拝している他、毎年更新が必要なVB100ロゴの取得もたびたび失敗しています。NOD同様、ヒューリスティック検知の効果も偏りがあるようです。一時導入後に通信速度が遅くなることが話題になりましたが、ライバルが見逃した内から外への偽装通信を多数検知するなど、ファイヤーウォール機能は優秀な結果を出しています。スパムメール対策も学習機能が優秀。軽さという点では、PC Japan誌の調査ではESETの次に使用メモリ量が少ない結果がでています。スキャン速度などは普通。
→ ジャストシステム、ヒューリスティック技術を搭載した「Kaspersky 7.0」
6位には無料系のAVGがランクイン。AVGもavast!と並んで有名なアンチウイルスソフトですが、avast!に較べるとやや評価は落ちる感じです。特に最新バージョンのAVG8はまだ安定していない模様。蹴茶も先日友達のPCにAVGを新規で入れようとしたら、アップデートのところで固まってしまいました。サーバー側の問題だったのかもしれませんが、結局avast!に変えました。最近、リンク先をバックグランドで調査する機能を搭載しましたが、サーバー側への負担が激増し、スパム批判を受けて仕様変更するはめに。
→ 窓の杜 - AVG Anti-Virus
→ 大手セキュリティーソフトがスパムの発信源に、ネットでAVGに対する批判が高まる - Technobahn
いまもっとも熱いセキュリティソフトのひとつ。ドイツ製というだけで信頼してしまいそうですが、各検証機関のテストのおいて並み居る有料ソフトの上を行く好成績。誤検知も多いようですが、未知ウイルスに対するヒューリスティックエンジンも高い効果を示しています。avast!と同様、ファイヤーウォール機能は付いていないので、FWを付けるなら他のソフトと併用が必要です。無料版は制限があり、メールスキャンはサーバーダウンロード時ではなく、個別に開くときにスキャンするなど限定仕様になっています。
→ 窓の杜 - 【NEWS】ヒューリスティックエンジン搭載でフリーのウイルス対策ソフト“AntiVir”v7
→ AntiVir Tips & FAQs
かつての御三家のなかでは最も人気が落ちてしまったマカフィー。御三家のなかでは軽さをウリにしたポジションだったと思いますが、いつ頃からかリソース喰いになり、動作が緩慢に。性能も特に優れているとはいいがたく、凡庸な結果のものが多いです。盛んにアップデート広告を出すようになっており、いまいちユーザーの立場に立ててないような。誰でも無料で利用できるAOLとの提携バージョンもありましたが、現在はAOLダイヤルアップ会員向けとなった模様。
→ 日本向けのパッケージを一新したマカフィーシリーズ
ずっと無料を謳い文句に、次期Windowsが出るまで更新料タダで急成長のソフト。ラボはIT拠点の総本山となりつつあるインドにあり、低価格化を実現しています。ただ、検知力は各種テストで軒並み低い成績で、色々なファイルやサイトをヘビーに扱う人にはお薦めしにくい。登場時の話題性が薄れ、やや苦戦中でしょうか。
→ ソースネクスト、「ウイルスセキュリティZERO 3台まで使える新版」発売
中国系の無料セキュリティソフト。中国と聞くと性能を疑ってしまいますが、逆にセキュリティ的になんでもあり、かつ世界最大のインターネット人口にもまれたソフトとも言えます。無料版ではウイルスパターン更新時にも広告が出るようになってます。性能は多くの検証テストに入っていないことが多いのですが、最新のVB100ロゴは取得しています。
→ キングソフト、広告付きで完全無料のセキュリティソフト
かつてマイクロソフトが買収したセキュリティソフトをベースに開発されている。登場時はセキュリティソフトもOSの一部になるのでは?と独禁法の観点などからも懸念されたりしたが、結局OSには統合されず、マイクロソフト謹製である利点はあまり感じられない。検知テストでは下位グループには入らないのだが、いまいちパッとしない順位にいることが多い。
→ マイクロソフト、初/中級者向け統合セキュリティ「OneCare」
ムーミンのインターフェイス画面で有名になったフィンランド産のセキュリティソフト。主エンジンとしてカスペルスキー製の「AVP」を搭載し、各種テストでは上位グループに食い込む優秀な成績を出している。ただ、自社製のヒューリスティックエンジンはいまいちな様子。スパイウェア対策には「AD-Aware」をベースにしたエンジンを使っている。他社エンジンを組み合わせているためか、消費メモリー量は多く、スキャン時間は長い。最新の2008ではムーミン不在?
→ ペアレンタル機能などを強化した「F-Secureインターネットセキュリティ2008」
→ セキュリティ対策ソフトの日本エフ・セキュア、コンシューマ市場に参入
ソースネクストのZEROと同様、更新料無料を謳う製品。性能は情報をあまり見つけられなかったのですが、公式サイトではAV-Testの結果をアピールしています。ただ、他社製品はさらに検出率が高く、AV-Testの5段階評価で3か4止まりが多いです。これは検出力うんぬんよりも、北斗の拳バージョンやモンハンバージョンなどで楽しんだもの勝ちやもしれません。
→ 「ウイルスキラー」2008年版、3年間更新無料でPC3台まで利用可能に
カスペルスキーエンジンとavast!エンジンを併用する製品。単純なウイルス検出力ではカスペルスキーを若干上回る結果を残し、PC Japanのテストではカスペが検出できなかった改変ウイルスも見つけ出しています。ただファイヤーウォールは仕様が異なるのか、違った傾向が出てます。カスペと比較すると一長一短か、カスペがやや上でしょうか。F-Secureなどと同様、複数のメインエンジンを抱えるだけにPCリソースは大食いの部類に入ります。
→ ペアレンタル機能などを強化した「F-Secureインターネットセキュリティ2008」
主に法人市場で展開中。個人向けにも販促しはじめたのですが、いまいち軸足が移ってないこともあって、知名度は低いままです。検出力はいまいち不明。VB100ロゴは取得しています。
→ 日本CA、個人向けセキュリティ対策ソフト「CA 2007シリーズ」を発表
韓国アンラボ社が開発。NECの販売チャネルで売り出されるなど、一時はそれなりに存在感がありましたが、最近は地位低下気味。検出率も低い結果がでており、積極的に選ぶ理由がない製品です。最近はオンラインゲームやWinny、Shareなどに特化した販売戦略をとっています。
→ WinnyやShareを検出・削除できる「ウイルスブロック 2007 プラチナ」