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⇒ 東芝 dynabook R730/W2MA Webオリジナルモデル PR7302MARFBW
dynabook R730はこれまで「dynabook RX3」と呼ばれていた13.3型モデルの改名モデルです。ちなみにこのR730だけでなく、dynabook全シリーズの命名ルールが変わってます。
パッと見は地味系モバイル。液晶は非光沢で、天板もテカテカではなく艶消し風の表面になっています。質感は平均以上、MacBook未満と表現しておきます。
最初に結論から。価格は考慮せず、ハードウェアの素の状態を採点します。
評価 | ○ 良い点 × 気になった点 | |
総合 | B |
今回から基本 A・B・Cの3段階、格段の製品に付けるSの新ランクで付けたいと思います。平均は「B」を想定しています。Aは買いたい製品、Cは難有り製品、Bは特価なら買ってもいいかなというランク付けです。 改めて本機の評価ですが、外見より中身重視で作られた雰囲気があり、全体の印象は好印象。ただキーボードがネック。キーが縦に短くなければ「A」でも良かったのですが、自分用として購入検討するならキーボードが気になるので「B」評価。 |
筐体 | ○ MacBookほどの質感はないものの、安っぽさは無し。 × アルミ削り出しボディほどのカッチリ感は無し |
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キーボード | ○ タイピング感は気持ち良し × 13.3型のボディサイズがありながら縦に短いキーは大いに不満 |
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排熱 | ○ 表面は冷たい状態を維持。代わりに騒音が大きめですが... × |
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液晶 | ○ LEDのおかげで起動直後から明るいのは便利 × 発色はイマイチ。視野角も狭い |
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騒音 | ○ 70dBAは超えませんが、 × 独立GPU非搭載モデルとしては結構うるさい。筐体が薄いせいか? |
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ソフトウェア | ○ × 余計なソフトが非常に多い。機能切り替えが重い。 |
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性能 モバイル |
○ この薄さでこれだけインターフェイス豊富なのはスゴイ × |
GPU | Intel HD Graphics |
CPU | Core i5 560M |
Chipset | Intel PM55 |
メモリ | DDR3 4GB |
HDD | HGST HTS545032B9A300 |
ODD | MATSHITA DVD-RAM UJ892ES |
パームレストはヘアライン加工。天板はパームレストほどハッキリしてませんが、ヘアラインっぽい紋様が。
この薄さで光学ドライブだけでなく、type2スロットまで載せているのはスゴイ。USBはeSATA共用を含めて3ポートとまずまずの多さ。それにしても、type2はしぶといですね。ExpressCardへ移行する前に、USB3.0で両方とも駆逐されそうな雰囲気です。
右側
左側
背面
前面
カードリーダーは完全埋め込み型。はみ出ません。読み書き性能はのちほど掲載。
キー表面は艶消しツルツル風。過去のdynabookに見られた光沢コーティングと較べると断然指は(良い意味で)滑ります。キータッチは良好。気持ち良く打てました。
一方で問題なのが、キー配置。取り外せるバッテリーが上部を占めているため、キーボードの面積が圧迫され縦が短くなっています。この画面サイズで縦に短い長方形キーというのは釈然としない物があります。
タッチパッドの反応は普通。酷い感じはありません。オン・オフボタンがタッチパッドすぐ上にあります。
非光沢ということもあって地味です。視野角は上下は元より、左右も広くありません。
元画像
dynabook R730
バックライトはLEDで起動直後の暗さがないのは便利ですね。MAXの輝度は低いもののばらつきは少ない。最初輝度はおおよそ5LUXまで下がりました。
57 | 62 | 59 |
55 | 61 | 56 |
54 | 50 | 54 |
AVG 56.4 |
アイドル時40dBA半ば。MAXで65dBA。
独立GPUを搭載していないノートとしてはうるさい部類に入ると思います。統合型とはいえ、Intel HD Grapchisがかなり性能アップしているというのもありますが。
音を立てて回る冷却ファンのおかげか、強体表面の熱は気にならず。
GPUはCore i 内蔵のIntel HD Graphicsです。
FF14はインストール段階でエラー発生。
コンセントとの接続ケーブルを入れて267g、抜きで213g。
プリインストールソフトはかなり多いです。筐体そのものはビジネス向けだと思うのですが、入っているソフトは仕事向けというより個人色が非常に強い。
デスクトップ画面を漂流するぱらちゃん(クリックすると分裂する)や、テレビ番組表ガジェット、映画レンタルツールとジャンル問わず雑多に入っています。デスクトップアイコンがクリックできなくなるぱらちゃんは普通に邪魔です。
MSオフィスのアシスタントのイルカが酷く嫌われていたのは周知の事実だと思うのですが、遊び要素の少ないこのモデルにぱらちゃんが標準装備されることになった顛末が気になります。
Intel HD Graphics。
今回もSpeccyを使いました。
グラフィックスが足を引っ張ってますが、グラフィックスをこき使うモデルではないので問題にはならないでしょう。問題になるなら、むしろストレージの方。
最近は生産工場も、ターゲットの市場も海外が主となり、外資系に近いパソコン事業展開となっている東芝ですが、依然として国内メーカーらしさも残っています。その代表例が付属マニュアル。
リカバリ方法やメモリ交換といった基礎的な情報の他に、HDDクラッシュ時の対応とその費用、長期サポート、海外サポートの案内など、サポート体制を懇切丁寧に説明するマニュアル類は国内メーカーならではの存在と言えます。
モバイルノートでは重要視されないので独立した項目を作りませんでしたが、スピーカーは基本シャリシャリサウンドです。一応ステレオではありますが、大音量で音楽を聴くと耳が痛くなります。
dynabook RXの時は半透過型液晶が引っかかっていましたが、この世代になってからは今度はキーボードが気になって仕方がないです。私個人との相性が悪いというべきか。
マニュアル類の豊富さはさすが国内大手メーカーです。この点においてはライトユーザーにも勧めることができます。