Lavie J レビュー

2002.2.2作成開始 2.3更新

軽量薄型B5サイズノートの「Lavie J」。2002年新春モデルの中でも、NECがイチオシするモデルのひとつです。特徴はなんといっても12インチの液晶を搭載しながら1.35kgという軽さ、そしてノート初 USB 2.0 ポートの搭載という点が挙げられます。

ニュースサイトの報道を見るや否や「これはいい!」とビビビっときた蹴茶。すぐさまノートを欲しがっていた家族から承諾をゲット、NECの直販サイトにてそっこーで予約しました。おかげで公式の発売日である31日午前中に届きました(笑)
 → http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/2002/0118/nec1.htm

-- スペック --
低電圧Celeron 650Mhz (セカンドキャッシュ256kb、Tualatinコアです)
SDRAM 256MB
HDD 30GB(オプションでUP)
グラフィック ProSavage PN133T相当?(8-32MB)
USB接続FDD付属(オプションで追加)
 
\141,800 (オプション/送料無料/6%ポイントバック)

USB2.0 x 3というのがLavie Jの大きな特徴のひとつに挙げられます。NECは初のUSB2.0チップを作り、現在もUSB2.0チップでトップシェアなので普及の旗振り役という意味もあるのだと思います。
 → http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20010712/usb20.htm
 → USB 2.0ホストコントローラLSI累積出荷200万個を達成
 → USB 2.0の仕様

気になるグラフィックコアはスペック表では
 VT8606内蔵
となっています。
訳がわからなくなるほど型番の多いVIAですが、VT8606というのは「ProSavage PN133T」に当たるようです。 しかし‥‥ どうもサウスブリッジが変です。

「ProSavage PN133T」というのは、1つのチップを指しているわけではなく、ノースブリッジとサウスブリッジ、2つのチップの組み合わせを指している型番なのですが、本来 PN133T で使われるはずの「VT8231」ではなく、「VT82C686B」が使われてます。なにかしらの事情でNECオリジナルの組み合わせになっているようですね。
 参考 →http://www.viaarena.com/?PageID=14

デバイスドライバーには「S3 Graphics Twister」と表示されています。

nec_laviej04.jpg

サイズは驚くほどコンパクトで、左の写真では同時に買ったUSB 2.0対応の外付けCD-RWドライブを並べてますが、ご覧の通りボリューム的には一緒... 持っても1.35kgはだてではなく、ThinkPad i1620(X22)1.68kgと較べると本当に同じ12インチ液晶を持っているんかいなと思うぐらい軽く感じます。

また付属のACアダプターもめちゃめちゃ小さくて気に入りました。
GT9000のアダプターも小さいなぁと思いましたが、もっと小さいです(^^;

nec_laviej02.jpg nec_laviej03.jpg ← CD-RWのAC電源と比較

コンパクトさの犠牲になった部分もあります。
キーひとつひとつの縦幅が小さくなり、キーボードの全体の縦幅が圧縮されています。また全角/半角キーが左上にないのも、日本語切り替えに全角/半角キーを使っている蹴茶にとっては、大きなマイナスポイントです。別のキーを割り当てないとなぁ...

nec_laviej05.jpg 上下が圧縮されたキーボード(左右もされてます)

nec_laviej04.jpg

ビデオメモリはメインメモリから一部を拝借するUMA方式で、8MBから32MBまで、3段階の設定が可能です。のちほど詳細なスコアをアップしますが、3DMark2000ではメモリ設定で差は見られませんでした。3DMark2000だと、そんなにメモリを食うわけことはないので、実際のゲームでは差がでるかもしれません。

nec_laviej07.jpg 3DMark2000は1100台です。

次はメモリ設定毎の3DMark2000のスコア、冷却ファンの感想など。

さて、3DMark2000のスコアです。
えー、ご覧のとおり差はないです。あっても誤差です(^^;

3DMark2000 1024x768(16bit)
※スコアは3回平均

メモリ設定

スコア

8MB

1167

16MB

1165

32MB

1172

3DMark2000のスコアは、いくつかの3DシーンのFPS(秒間フレーム)の実測値の平均であり、この値が高いほど画面が滑らかに動くことを示します。ちなみにテレビは表示の仕方がパソコンと違いますが、秒間30フレームで描画されています。ゲームでは50〜60欲しいところです。参考までに。

1100台というスコアはUOやEQならある程度動いてくれそうなスコアですが、これから新しいゲームとなると不安なスコアと言えます。欲をいえば、2000オーバーして欲しかったのですが、いまの統合チップセットには無理かな。こればっかりは今年中には出ると言われている新しいグラフィックコアである「Zoetrope」コアを待たねばならないようです。

冷却ファンについて

nec_laviej08.jpg

NECはほとんどアピールしてませんが、Lavie Jの静音設計はかなりのものです。というか、普通にビジネスアプリで作業している分には冷却ファン回ってないです(^^; 最初の起動時、猛烈にファンが回るので「大丈夫かいな?」と心配したのもつかの間、今度はHDDを動かさなければ見事にサイレント状態になります。
← バッテリーの出っ張りで微妙に床から離れ、冷却効果。

3DMarkを動かしている間はずっとファンが回っていましたが、ここまできっちりファンを止めてくれるとは予想外でした。CPUが一番下っ端のCeleron(性能が低い=発熱も少し控えめ)というせいもあるかもしれませんが(笑)

結論としては、3D性能は最悪ではないが最低ライン、でもパソコン自体の作りはかなり優秀といった印象を受けました。
残念ながら、いまのB5サイズノートで3Dが得意といえるのはThinkPad X22/23だけで、A4サイズに較べるとほとんど選択肢がありません。軽量さとUSB2.0に魅力を感じる方には、イチオシのLavie Jですが、3Dをあてにして買うと期待外れになるかもしれません。

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