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40nmプロセス世代GPU最速クラスとなる「GeForce GTX 580M」を搭載する G-Tune i950のレビューです。ベースはClevoのP170HMです。
最初に結論から。価格は考慮せず、ハードウェアの素の状態を採点します。
評価 | ○ 良い点 × 気になった点 | |
総合 | A | 上位GPUを狙うならこのClevo機体かAlienwareが有力候補でしょう。表面熱は問題なし、静粛性も平均レベルに抑え込んでいるのはスゴイ(長期保証推奨)。目に付く短所は価格のわりに安っぽく、配置が窮屈なキーボードです。 |
筐体 | ○ コネクタ類の配置は良好 × 剛性感はなく、質感的な面でも優れたところは無い |
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キーボード | ○ キー形状は特にひっかかるものは無し × 跳ねる感じは無いが、盛大にたわむ。17型なのに一部配置が窮屈 |
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排熱 | ○ まったく熱くならず × |
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液晶 | ○ 黒が黒く、色のメリハリがある。色域は普通 × 青みがきつい |
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騒音 | ○ ベンチマークを回しても70Wを超えないのは優秀 × アイドル時でもサーという音が比較的大きく響く |
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ソフトウェア | ○ 邪魔なプリインストールは少なめ × マカフィー、JWORDあり。バッテリー延命ツールなどは無し |
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性能 モバイル |
○ 文句なし。順当にGeForce GTX 485Mをチョイ超えしてます × |
GPU | GeForce GTX 580M |
CPU | Core i7-2820QM |
Chipset | |
メモリ | |
HDD | |
ODD | HD-DL-ST DVDRAM GT40N |
個人的に「中二病っぽいなー」と思っていた“G-Tune”ですが、ドラゴンを模したと思われる立体的なロゴは結構カッコイイ。ロゴのバリ取りが甘く少し毛羽だってますが。
筐体は剛性感に乏しく、質感には注力していない凡庸的な印象です。
ヒンジが緩め。長期使用時は気になります。
USBは左右後と見事な分散配置でGood。
右USBがマウスの邪魔になりにくい後ろ寄り配置なのも個人的には良。
電源端子が一般的なDCプラグではなく、PS/2端子のような4ピン端子。
上下もあるので手探りでは挿しにくい。
右側
左側
背面
前面
アイソレーション型、キー形状は特に指が引っかかることもないです。
キータッチは悪くはないですが、押した後の抜けが悪い印象があります。キーストロークが短いせいなのか、反発力が強いせいなのか。大きな問題ではないです。
より問題なのは配置。両脇にスペースがあるのにテンキーが押し込まれていることから「ろ」キー、右Shift、右CTRLが使いにくい。特に私はEnter下にカーソルキーが入っているのが問題ですね。
またテンキーも本来「0」がある位置にカーソルキーが入っており、ミスタイプを誘います。
タッチパッドのボタンが1パーツ構成なのは失点。
案の定、中央寄りをクリックしようとすると堅い。救いはボタンの両端は軽いこと。ストレス溜まりまくりだったhpノートなどと較べるとまだ使えます。
黒くが締まっているため色のメリハリがあり、綺麗に見えます。
TNでは狭くなりがちの視野角も、上下左右ともにかなりいいです。
元画像
ガンマカーブは青が大きく下げられています。それでも青みがきついですが。
色域はモバイル機よりは広いですが、特に優秀というほどでもないです。
ちょっと驚いたのが騒音で、580Mを積んでおきながら、ベンチマーク中も70dBAを超えてきません。軽くオーバーするかと思いましたが、低く抑えられています。
騒音が低いのに発熱も特に気にならず。パームレストも熱くなりません。
となると、気になるのは冷却不足によるGPUの熱ですね。GPUの欄にて。
3DMark11は3000超え。3DMark06は2万点超えです。
3DMark06、3DMark Vantage
ACアダプタ 1kg超え!
いまどき珍しくはないですが、出力 220Wの巨大アダプタです。
プリインストールは少なめ。ただJWORDやマカフィーが入っている点はマイナス。あとモバイル機ではないので最重要というわけでもないですが、バッテリー延命ツールなども入ってません。
GeForce GTX 580M。
気になる温度ですが、最高で93度。少々気がかりなレベルです。
BASEスコア 7.5という、非常に高いレベルでバランスが取れています
紙のマニュアルは付属しませんが、コストをかけて作られたと思われるPDFマニュアルが入ってます。ちゃんと写真も本機です。出荷状態復帰のリカバリディスクが無いことから、ドライバのインストール方法が解説されています。
ぶっとんだ性能の割に“ふつう”なのが印象的です。
もっと爆音が出てきてもおかしくないですが、さすがかつては卵が焼けるCPUとして名を馳せたPentium4をノートに押し込んだClevoです。うまく処理しています。
もっとも独立GPUの場合「静かで高性能!」では終わらず、GPU-Z調べて90度を超えるGPU温度は気になります。GPUは壊れなくとも、周囲のパーツに影響を及ぼすこともあり、できれば長期保証オプションに入りたいところです。
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