HP Pavilion dv7/CT レビュー

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まえがき

17.3型(1600×900)のワイド液晶を搭載し、GPUにはMobilityRadeon HD 4650を搭載するhpのハイエンドモデル。キーボードの触り心地が好印象だったりします。

pavilion_dv7_intro1 HP Pavilion dv7/CT_intro2

評価

価格は変動する物としてあまり考えず、ハードウェアの素の状態を採点します。

  評価 ○ 良い点  × 気になった点
筐体 評価 4 ○ 大きいわりにたわみは少なく、側面デザインも統一感有り
× 電源コネクタはストレート型
キーボード 評価 4 ○ 筐体と違って非光沢。独立型でもなくオーソドックスな形状で慣れやすい
× 右Ctrl、ALTキー付近が窮屈
排熱 評価 3 ○ 他機種で熱問題があったせいかよく回って冷却重視傾向
× 排熱部となる左上部は40度を超える部分もある
液晶 評価 3 ○ 正面から視る分には綺麗
× 視野角が狭く正面から見ても四隅が暗くなってしまっている
騒音 評価 2 ○ 日中はさほど気にならず
× 最大音量はそこそこだが、低負荷でもよく回り夜や早朝は気になる
ソフトウェア 評価 4 ○ プリインストールされているのが少ない
× JWord inside。セキュリティソフトは問答無用でノートンを勧められる
性能
モバイル
評価 3 ○ GeForce 9600M GTと同様かそれ以上の性能
× サイズ的にはもう1ランク上が欲しかったが筐体の厚み的に厳しいか
総合  3.5 /5 液晶の視野角とよく回る冷却ファンがマイナス。筐体デザインと触り心地のいいキーボードは好印象。旧来のキーボードが好みの人に向いたモデル。冷却ファンはBIOSで常に回る設定になっているのでそこを変えると多少静かになる。詳細はBIOSコーナーで。

スペック

GPUMobilityRadeon HD 4650 (512MB)
CPUCore 2 Quad Q9000 2Ghz
ChipsetIntel PM45
メモリPC2-6400 8GB
HDD東芝 TOSHIBA MK5055GSX
NetworkRealtek RTL8168C/8111C / Broadcom 4322AG

筐体

pavilion_dv7筐体1  pavilion_dv7筐体2

pavilion_dv7筐体3  pavilion_dv7筐体4

筐体はこれまでのPavilionシリーズ同様、基本光沢。背面のロゴが光るのも同じ。

各種ポート

USBは左2、右2と問題なし。HDMI、eSATAもあるが日本では取り扱われていない拡張ポートは残念。電源コネクタがストレート型なのもマイナス。

側面デザインは一体感あります。天板は綺麗でも側面の真ん中から下は味気ない底部のパーツに置き換わるモデルが少なくないですが、本機は光学ドライブベゼルも含めて一体感のあるデザインになっています。

前面 前面
背面 右側面

右側面 左側面
背面 背面

キーボード

キー表面の光沢コートもなく肌触り良好。キー自体もオーソドックスな形状なので馴染みやいのはありがたい。たわみは左端に多少見られる程度。総じて良好。

最近は猫もしゃくしもアイソレーション型ですが、そんなトレンドの中ではある意味貴重なモデルです。テンキーがあるため、Enter右横キーは無いです。PageUP、PageDownなどはテンキーの上に配置。タッチセンサー式の音量コントローラーはやっぱり使いにくい。ゲーム中に触るとフルスクリーンが解除されてしまうことがあります。

キーボード

タッチパッド

タッチパッドは鏡面。感度は東芝機のように滑ることもなく普通に反応ですが、やや指先が吸い付きます。ボタンは若干固め。ふにゃキーではない。hpお馴染みのON/OFFボタンがすぐ上に付いている。タスクバーをいじることなく、瞬時に機能を消すことが可能。

サウンド

ALTEC LANSING社の銘付きスピーカー。

スピーカー

液晶

ハードウェアID LGD01DD

映り込みを防ぐためにいつもは深夜真っ暗な部屋で撮影しますが、今回は時間の都合で昼間、遮光カーテンをひいての撮影です。

上下が特に顕著ですが、視野角が狭い(白くなる)。ぐうたらな姿勢と背筋を伸ばした姿勢では見え方が異なります。

液晶正面 液晶正面

上下視野角 上下視野角

左右視野角 左右視野角

輝度

バックライトのばらつきは少ないですが、実際見ると四隅が暗く見えます。輝度の問題ではなく、視野角の問題だと思われます。

76 80 84
82 84 84
79 83 79
AVG 81.2

騒音

負荷の少ないアイドル時でもうるさい。日中は気になりませんが、深夜・早朝は気になります。長所としては負荷をかけてもあまり回転数が変わらないこと。

と書いてたら、BIOSに冷却ファンの設定項目を発見(後述)。設定を変えると、一番右のように40dBA台まで下がります。ずっと下がっているわけではなく、定期的落ち着いてはまた回りだすを繰り返します。確かに静かにはなりますが、むしろ回転数一定の方がいいという方もいると思います。

騒音1 騒音2 騒音3

発熱

パームレストは左がやや温かくなるものの良好。より熱くなるのは排気口がある左上部に近い部分で、ヒートシンクの熱が上部に伝わるのかベンチ負荷時には40度を超えることも。

筐体の熱1 筐体の熱2

ソフトウェア

プリインストールは以下のよう。最近のhp機はJWordプラグインが入っており、ノートンインターネットセキュリティはアンインストールするまで起動時にポップアップされます。他のセキュリティソフトを入れるという選択肢を選べる用にして欲しいところ。

ソフトウェア1

性能



ACアダプタ

ACアダプターは120W。今回お借りしたパッケージにはウォールマウントプラグは無し。ケーブルなど全部込みで800g近くになります。

ACアダプター 質量 ACアダプター サイズ

BIOS

VAIO type Pなどと同じ「Insyde H2O」のBIOSが採用されています。EFI仕様のBIOSと思われます。起動時のF10押しで見慣れたスタイルのBIOS画面になります。F2だと診断モードへ。
 → Insyde H2O|「EFI/UEFI」実装の次世代BIOS
 → IDF Fall 2004基調講演レポート

BIOSの設定で「Fan Always On」という項目があり、うちに届いた状態では「Enabled」になっており、これを「Disabled」にすることでちょくちょく冷却ファンが止まるようになります。市販品がどうなっているかはわからないですが、おそらくBIOSをいじることはサポート外。

Pavilion dv7/CT BIOS1 Pavilion dv7/CT BIOS2

Pavilion dv7/CT BIOS3 Pavilion dv7/CT BIOS4

GPU-Z

アイドル時は220Mhzまで落ち、ATIの省電力機構「PowerPlay」は効いている様子。そのわりにファンはガンガン回ってますが。(これはBIOSでファンを回す設定になっていた模様。BIOSの項目で解説。)

GPU-Z

CPU-Z

CPUは4コア、Quad! メモリは8GBですからね、普通に使ってるだけでは使い切れない。動画編集や仮想環境を使いこなす人でないと、オーバースペックかもしれない。

Ramディスクなども有効な活用手段になりそう。
 → 

CPU-Z
 
Mainboard   / Memory   / SPD

消費電力

3DMark06中のMAXは81W。ファンが回ってないアイドル時で38W前後。ファン停止時は34Wほど。

消費電力1 消費電力2 消費電力3

あとがき

液晶と冷却ファン。この2点が惜しい。一部ワークステーションモデルを除けば外資系が液晶を重視しないのはいつものことなので(たまに印象いいのもありますが)、液晶画質を重視したい人はVAIO type Ficonあたりをチョイスした方がおそらく満足度は高い。

最近光沢ブーム、アイソレーションキーブームに食傷気味なので、非光沢、旧来型スタイルのキーボードは凄く好印象。すんなり打てます。ネットブックのHP miniシリーズもそうですが、最近HPのキーボード当たり率(私にとってですが)は結構高い。

NECのキーボードはさらにトラディッショナルな傾向が強く私は好きですが、近頃はThinkPadでさえキーボードに安っぽさが漂いだし、コストカット、軽量化の影響が直撃してます。キーボードで選択肢が絞られてしまうキーボード受難の時代です。

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